自民党内でTPPは条件闘争に様変わりのようだ。参加前提の条件闘争なら、争うまでもないはずなのだが、どういうことか。安倍首相は鬼の首でも取ったかのように聖域があるから参加に何も問題ないと言葉巧みに、参加の正当性を演出をしたが、聖域の内容を明らかにしなければ聖域の意味はない。聖域は当然農産物と医療保険制度と思わせておいて、実は交渉では相手のあることだからと財界大企業重視というのでは、聖域は目眩ましということになる。
この当然と思われる聖域(農産物、医療制度)を争わないと確保できないとすれば、安倍首相の聖域表現は議論逃走用のマキビシと言いたくなる。
医療は日進月歩で例えば癌の分子標的の個別治療など確実に進歩している。ips細胞を用いた治療の臨床応用も端緒に着いている。こうした夢のある報道には、いつも肝心なコストが抜け落ちている。要するにお安くは実施できないということだ。混合診療解禁となれば、歯止めが効かず、貧乏人は麦飯を喰えどころか、高額医療費を負担できない人は諦めてくださいということになる。(混合診療は歯止めが利き、公正妥当に運用されれば、良い点もある)。現に生活保護者にはジェネリック医薬品をとなってきた。
分かっていることを改めて指摘することもないが閻魔大王は慈悲ではなく自費の払える人を優遇するらしい。
安倍ノミクスに付いてゆけばパイの分け前が、の思惑の人はそろそろ頭を冷やす方が良いかもしれない。