「原子力規制委員会が外部の専門家を集めて設置している検討会のメンバーのうち少なくとも15人が、電力会社などから寄付や共同研究費などの資金提供を受けていたことが分かった」と報じられている。数百万円以上の資金提供を受けていれば、たとえ直接検討内容に関わらない目的の資金であったとしても、中立性を保つのは難しくなると思う。また本人が潔白と主張しても、その信憑性に陰りが出てしまう。
びた一文も受け取らないというのは極端非現実的なので、必ず全て公表して貰うことが公正性確保への第一歩と思う。
一年ほど前から禁止され、今はなくなったが、医師は薬品メーカーから世に言う接待を受けてきた。私の場合は時々食事を御馳走になった。薬品メーカーが意味なく接待をするわけはなく、露骨直接の依頼はなくても何ヶ月何年かの内にじわりと効かせて、売り上げ増を意図したものなのだ。私は使いたくない使わない薬のメーカーの御馳走は断るようにしてきた。そうでないと駄目いりませんと言いにくくなる。同じ心理が多少ではあっても検討会のメンバーにも働くと推定する。
報道機関はどのような情報が公開されているかを国民に知らせるのも大きな仕事になってきていると思う。実は情報が公開されているという情報が大切で、それが密室不正偏向の抑止や改善に繋がる。生活に追われる大多数の国民には情報を探し説欄する余裕はないけれども、情報が公開されているという報道は、誰もが知りうることを当事者に知らせ密室性から来る不正偏向抑止になるであろう。
これからは公開情報の評論というか解説を専門の仕事とする人達が出てきてもいいと思う。というのは複雑で多様な内容は十五分程度で理解評価できるように調理して貰わないと、普通の人にはわからずじまいになるし、売らんかなのワンフレーズ要約では正確な内容は伝わらないからだ。