政府が消費税率引き上げへの離陸を準備し始めている。首相独断の印象を避け、国民の同意を得やすくするため、有識者専門家六十人からの意見聴取が始まった。六、七名ずつ意見を聞いてゆくようだが、毎回反対意見の人を一二名入れるように首相から指示があったようだ。首相は中々優れた演出家である。
安倍さんは既に消費税を予定通り上げようと決めている。国民も業界も八分通りそのつもりで動いている。その証拠に大工の患者さんが、この頃忙しいと言っている。所謂駆け込み需要が始まっているのだ。それに今の状況で、消費税を上げる決断をしなければ、いつまで経っても消費税を上げることはできないだろう。
有識者という人達はどういう人たちなのだろう。どうも多くは業界の代表らしい。正確に言えば有識者というよりも有力者と呼んだ方が相応しい人達に見える。それは身近な地域の医師会長を見ていればわかる。彼等は業界の利益を代弁代表して意見を述べる。
専門家というのは経済の専門家だと思うが、経済ほど諸説紛々の学問は少ない。医者は治すことができなくても正確に予後を予測できれば名医である。果たして名経済学者いるのだろうか。今、専門家に期待されているのは正確な予想である。マスコミは彼らの言質を正確に記録しておいていただきたい。
前へ外への方向は正しいが内容には問題があると町医者は何度も書いてきた。安部さんに年内は順風だが、年明けは春一番と共に逆風も吹くようになるとも申し上げておきたい。