駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

日光欠乏症

2013年08月06日 | 世の中

                         

 関西(揖斐川以西)では夏の陽射しが照りつけているようだが、関東以北では雨のない蒸し暑い梅雨のような天気が続いているらしい。今朝は蝉の声も心なしか力なく、小雨の中を駅まで歩く。陽射しがなくても蒸し暑く、医院に着いた時にはじっとりと全身が汗ばんでいた。曇天で暑いのは御免だ。夏の青空が恋しい。

 何億何十億円の費用、手間と時間を掛けて、効果ありと出るか無効と出るか分からない証明を試みるよりも、なんとなく信用されていそうなタレントを起用して、元気が出ますと宣伝する方が利潤が上がると企業は判断しているのだ。メディアリテラシーにはコマーシャリズムも含まれているのだろうか。尤も日本では必要重要と指摘されながらちっとも教育現場で取り上げられない分野のようではあるが。

 何千年の昔から老いと死を自覚する人類は不老長寿を夢見てきた。実際にそれはこの百数十年でかなり実現されてきたのだが、食事環境衛生医療以外に私だけ特別を願うのが人間の性で、そこに目を付けた健康産業が売り上げを伸ばしている。

 ちょっと露骨で気が引ける英語がしゃべれても馬鹿は馬鹿という指摘と同じように、馬齢?を伸ばして何とすると言いたい気もする。話せるようになった英語で何を話すか、伸びた寿命で何をするか、それが先でしょ。

  尤も、それは何をどう変えるかよりも、気が付かれないうちに変えてしまう手口を優先して考える人達が権力を握る国では空しい願いなのかもしれない

コメント (2)
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