駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

立ち止まってちょっと考えたい

2018年12月05日 | 世の中

    

 

 昨日は暖かいを通り越して暑いくらいだった。クーラーを入れたという患者さんまで居た。12月にクーラーは夜明けにバナナ並みにおかしい。世の中なんだかしっちゃかめっちゃかで、真面目に取り組むのを放棄したくなる。

 インフルエンザワクチンだけ私の所に打ちに来る患者さんが数十名居られる。他の医院に掛かられているのは現在服用中の薬を確認するので分かる。どこですかとは聞かないが、なんでそこで打たないのだろうと内心思うこともある。昨日はコレステロールの薬を飲んでいますと申告される人が居た。ああそうですかと答えると毎月通って毎回血液検査をしていますと言う。えっ毎月通って検査しているのと思わず口に出た。内心、過剰だと思ったが業界の掟で論評はしなかった。

 そうかと思うと胸が重苦しいのでK医院へ行ってきた。心電図胸の写真骨密度を検査したが異常ないと言われた。どうすればと聞いたら内科に行けと言われたので来たという患者さんもいた。どうしてKさんへ行ったの循環器じゃないでしょ、なんで骨密度の検査をしたの。あそこはよく検査をしてくれると聞いたからとの返事。渡る世間には仏面した仏でない人も多いんですよとは言わなかったが、思わず顔をじっと見てしまった。

 大袈裟ではあるが血を流してたどり着いた民主主義は民衆によって破綻してゆくのかもしれない。自分だけを最優先する人が増えれば格差は拡大するし、そういう人が一定の率を越えれば自分優先が自分も没落を招くだろう。

コメント
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