駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

インフルエンザなぞ罹ったことはない

2020年11月14日 | 診療

                                                     

 

  今年のインフルエンザワクチンは院長の方針で、かかりつけの患者さん一人一人に打ちますかと聞いている。そのせいか例年より打つ人が二百人ほど多い。今までは単に希望者に打っていたので気が付かなかったのだが、一度も打ったことがないからやんない、一度もインフルエンザに罹ったことがないんでやらないと言う高齢者、男性が多い、が結構居る。初めてだけど今年は打ちますという人も居るが、これはやや女性が多い。

 風邪なんか引いたことがないと威張る人が居るが、そういうのは危ない、与太郎の場合は別だが、そうでなくて引いたことがないと威張る人は、結構ころりと逝ったり、進行がんで見つかったりする。健康自慢というのはほどほどにしておいた方がいいと申し上げたい。逆に心配性の人、女性に多い、の相手をするのは疲れるが、こういう人達は病気がちのように見えて長生きされることも多い。本当に致死性の病気になったら大騒ぎで困るなあと思っていると、長生きされて認知が出てきて意外に大騒ぎすることなく終わられる。暴れたり手がかかるのが長いと困るが、認知は終末のための天の配剤かもしれないと思うこともある。

 ちなみに私は病院勤めの頃に一度罹ったことがあるが、開業三十年インフルエンザに罹ったことはない。毎年スタッフは一人二人罹って休むので、人のやりくりに苦労する。どういうわけか同じ職種で二人同時はなかった。まるで感染させてやろうかというように面と向かって咳をする患者さんが居るのに、なぜ感染しないのだろう。だいぶん与太郎になってきているので与太郎効果かもしれない。

コメント (2)
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