駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

百人越え

2018年12月26日 | 世の中

む             

 

 昨日は予想通り患者数が多く105名の来院数だった。往診が4名あったので、外来は101名と言うことになる。十年くらい前までは冬期受診患者数が100名を越えることは珍しくなく一冬で二十回はあったと思う。七、八年前から徐々に100名を超える日は少なくなり、この二、三年は一冬で3,4回に減っている。近隣の新規開業の影響あると思うが、それだけではピークの患者数の減少は説明できないようで理由はよく分からない。軽い風邪では医者に掛からなくなったのかも知れない。

 唯、同じ100名でも診察の負担は大きく、十年前の120名くらいに感ずる。それは色々訴える患者さんが増えたからだ。どんなに混んでいても、言いたいことは言う患者さんが増えた。殆どが過剰な気にしすぎの訴えで、病気というほどの変化ではないのだが、そういう訴えは聞いて貰うことで楽になる側面があるせいか、看護師にそれとなく促されても中々引き下がらない。聞く方は細かい訴えでも希には精査が必要なものもあるし、聴くことが治療の一部なので神経を使い疲れる。その殆どが女性の患者さんだ。

 似たような現象は他でも見られる。先日、昼食で適正な価格でとても美味しいイタリアンレストランに入ったのだが、六、七人並んで待っている人が居るに食べ終わっても、お喋りを続けて席を立たないおばさん客が居た。コーヒーも下げられ水だけでになっても五分くらい喋っていた。

 勿論、混んでいればさっと帰って下さる患者さんも多く、何とか百名をほぼ定時に診察し終えることが出来た。腰痛は朝酷くても夕方には軽快するのでさほど辛くなかった。

 食べ過ぎとは分かっているのだが、昼は職員と夜は家内と二回クリスマスケーキを食べてしまった。小さくていいと言っているのに、彼女達は大きめの一切れを呉れる。クリスマスを過ぎると容赦なく一気呵成に年は暮れゆく。

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骨休み旅を夢見る

2018年12月25日 | 

    

 

 年の暮れの連休明けで今日は忙しくなる。まだ腰が痛いので朝から時間内に数多い患者さんを診切れるか心配だ。おまけにと言っては何だが、今年は重症の往診患者さんが二人いて、年末年始がゆっくりできるか気がかりだ。こうやって働くのはもう限界のような気がする。引退はまだ早いとしても分担後任を確保しなければならない。当てはあるのだが、行動の時期だろう。

 本当にのんびりできるところを捜したい。唯、いつも女房と二人で行動するので選択が難しい。家内は大都会志向でホテルが大好きなので、鄙びた温泉となると一人でゆかねばなるまい。それも良いのだが、情けないことに家内の説得が一苦労しそうで気が重い。妻のトリセツを購入しなければなるまい。

 野田知祐氏や椎名誠さんのような国外一人旅の活力はもうないのでせめて川本三郎さんのような国内小旅行をしてみたい。

 雪の風呂南無阿弥陀仏と沈みけり 世の中に寝るほど楽はなかりけりという 宿に泊まりたい。

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規範有り

2018年12月24日 | 世界

         

 

 天皇陛下の記者会見のお言葉を感銘を持ってお聞きした。ご自身でお書きになったと推察する。これだけ深く国民を思い憲法を理解体現されようとされた方は居ないように思った。生まれた方の方が選ばれた人よりも圧倒的に優れておられるのに気付かされ、陛下のような規範を持つ事が出来た国民は幸いであると感じた。

 恐らくそれには共産党の人でさえ同意されるのではないか。むしろ煙たく感じているのは官邸かも知れない。

 トランプの出現よってあからさまになったPOST TRUTH FAKE NEWSの時代。そこに規範はなく己の私欲を優先し策略だけが交錯する混迷の社会。実は日本ではトランプに先駆けて言葉でまやかし印象操作をする官邸が有ったのに気付く。消費税増税の痛みをまやかし、駆け込み需要反動の落ち込みを先送りするための奇策に終始する官邸を見ていると策略はもう沢山の思いがしてくる。

 朝三暮四と蛙の王様にさようならと申し上げたい。どのような混迷の時代であっても優れた人、物、事をAPPRECIATE(認識評価判断)し、誠を忘れず生きることが、生き延びる道と聞いた。

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私は泣いています椅子に座って

2018年12月22日 | 世の中

       

 

 今朝起きたら腰が痛かった。重い物を持ったわけでもなく捻ったわけでもない。たたらを踏んで痛くなったこともあったが、きっかけが不明なことも多い。もう十、二三回目になると思う。最初は四十歳くらいの頃だった。それこそ電撃痛で二三日はトイレに這って行った。比較的安静とコルセットで徐々に痛みは和らぎ、三週間くらいでほぼ元に戻った。以来、七八年、三四年と徐々に間隔が狭まり、最近はほぼ毎年ぎっくり腰に襲られる。間隔が狭まったが痛みの強さは軽くなっているので助かる。しかし、この暮れの忙しい時にと泣きたくなる。

 これだけ医学が進んだというのにぎっくり腰に整形外科医はMRIを撮って一寸ここがずれてますかねえと曖昧なことしか言わない。内科の風邪と同じで特効薬はなく安静にしていれば良くなりますよとコルセットをくれるくらいのもんだ、ニャロメ。

 広瀬新竜王が誕生した。どの報道も羽生失冠が見出しなので、糸脈では広瀬八段をトップの見出しとしたい。はっきり言ってこれはフロックではなく羽生ファンには申し訳ないが今の調子実力が出たのだ。ゆっくりジワリと将棋界も世代交代の歯車が回っている。

 ゴーンゴーンと見出しの活字がうるさい。外国から見ると何でゴーンにだけ検察は粘り強いのかと見えるだろう。蛙の王様はこうなると書いてあった。鐘の余韻に耳を澄ますと日本の問題課題が浮き上がってくる。

コメント (2)
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スタバの謎

2018年12月21日 | 小考

           

 

 スタバとして知られるスターバックスは1971年にシアトルに生まれた。今や全世界二万店の店舗数を誇るダントツのコーヒーチェーン店である。自分は深入りのスターバックスのコーヒーをさほど旨いとは思わないが、その盛況には恐れ入っている。タリーズとかドトールとか類似店が出てきたが、スタバには追い付けないようだ。個人的にはコーヒーそのものはドトールの方が美味しいと思うが、何が足りないのかスタバの勢い華はない。

 おそらくコーヒー通と言われる人のスタバのコーヒーの点数は70点くらいの評価と予想する。値段も決して安くない。では一体なぜスタバが日本のコーヒーチェーンを制覇しているのだろう。味や値段ではないのはほぼ間違いない。漠然としているが、結局はそのスタイルということになると思う。端的には複数でのおしゃべりや、独りでパソコンを操作するに相応しい環境雰囲気を提供しているのが魅力になっているらしい。勿論、何十年もトップであり続けるには、どこかで変わり続けているはずで、息切れをし始めた牛丼の吉野家よりも、先見性で優れているのだろう。

 時代に合ったスタイル、半歩先を行くスタイルとは何と聞かれても臨床医の私には難しいが、それを掴み場合によっては売り込むことで、企業は成功するのだろう。

 勿論、チェーン化せず個人で独自の味や仕事を提供する流儀もあるわけで、医院はそちらの部類に属するように思う。

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