夢のあと

釣りには夢があります。夢を釣っていると言っても過言ではありません。よって、ここに掲載する総ては僕の夢のあとです。

萬鱗小橋 Part.Ⅱ

2013年03月17日 21時36分47秒 | 渓流釣り
先週の日曜日に完成した萬鱗小橋ですが、今日は写真を撮りに行って来ました。先週は仕上がりが遅くて日が暮れて写真が撮れなかったからです。
 明るい太陽の下では始めてみる萬鱗小橋。最後はネームプレート(橋名板)の取り付けでした。小さくて質素な橋ですので名前なんか要らなかったのですが、ここに彼が名付け親となった橋が残れば彼の名も風化することなく永久に語り継がれるのではないかと思われます。渡るのが怖いくらいの小さな橋です。丸太を二本並べただけです。本当ならこの二本の間に板を貼って、誰もが恐怖を感じずに渡れるようにしたかったのですが、過去に何度も流されてる橋ですから、今回はこれだけにしました。その理由は、今までの橋が流されてしまったのはがっちり作り過ぎていたのが原因だと思えたからです。今回の橋は岩にアンカーを打ち込んで、そこにコンクリを流して枕にし、水が出たら丸太が浮き上がって外れるようになっています。そして、外れた丸太が流れて行ってしまわないように、別にアンカーを打ち込んでワイヤーでつないでおきました。こうすれば大水の時には浮き上がって枕から外れて流されますが、ある程度でワイヤーが効いて流失が防止されます。しかもワイヤーは両岸から一本づつ引き、そこに二本の丸太が一本づつ取り付けられているので、水の抵抗も最小限となるわけです。たとえ増水して流されても水位が戻ったらまた拾って来て元通りに置けば再び通行が可能になるから橋自体が流失してなくなってしまうことがない設計になっております。丸太二本では狭くて渡るのに少々恐怖が伴いますので、三本を並べる方法も考えたのですが、三本だとどうしても流されたときにワイヤー同士が絡んでしまって切れてしまう懸念があります。もし切れなかったら絡んだワイヤーに流木などが引っかかって、超危険な状態も考えられないわけではありません。よって、実用に少々の恐怖はあるものの、今回は堀江氏の小さな業績(名付け親)を一日でも長く留めたいと思ったのでこれ以上には出来なかったのです。
 それでもこの橋が出来たことによって対岸への移動がすこぶる楽になったとの声が沢山聞こえてきます。慣れない作業で苦労の連続でしたが、その甲斐があったっていうものです。
 当初、何も考えずに(っていうか何も知らずに橋架けを請け負ってしまって)どうしようか?と悩みこんでしまった僕ですが、僕らの会の会員(TOURANさん、たつやさん、小次郎さん)をはじめ、吉田毛鉤会のK隊長も『いつでもお手伝いしますから何でも言って下さい』と言ってくれて勇気百倍。実際、一番大変だった丸太の移動の時にお手伝い頂きました。またTOURANさんのお友達が丸太を対岸に渡すときにわざわざ来てくれて先頭になっていろいろと指示してくれました。彼は釣り師でもないのに感謝・感謝です。またネームプレート(橋名板)の製作にあっても、面倒臭い製作をお願いしたにもかかわらず僕の意向を汲んでくれて『特殊加工賃は僕からのボランティアです。』って言ってくれて。このお店はネットで探していきなりお願いをしただけなのにもかかわらずです。店長の優しさにびっくりしましたが、お言葉に甘えさせていただきました。本当に嬉しかったです。参考までにこのお店は高木石材というお店でHPアドレスはhttp://www.takagisekizai.comです。嬉しかったので少々コマーシャルさせてもらいます。このように素敵な仲間と素晴らしい人たちによって完成にこぎつけた橋です。僕が思うに、これこそ堀江さんが望んでいた形なのではないかと思います。この橋の製作に携わった総ての方々に感謝すると共に、僕自身も本当に嬉しく感じました。皆様本当にありがとうございました。
 尚、この橋は上記のように素人の製作です。何があっても責任は取れません。利用する方々の自己責任で渡っていただきたいと思っております。

 きっと今日あたりは堀江さんもこの橋に腰掛けて柔らかな日差しを浴びながらオカリナでも吹いて。。。今までのストレスを発散させていたのではないかと思われてなりません。
 萬鱗小橋・・・小さくて質素で飾り気のまったくない橋です。でもこの小さな橋は岸と岸とをつなげ、人の気持ちをもつなげた素晴らしい橋です。そして僕らの気持ちを天国に居る堀江さんに届ける橋としてずーっとずーっとここにあって欲しいと願って止みません。