一昨日、ある有名なテンカラ師に『あの毛鉤、またまいてくれないか?』と言われました。
ご存知の通り、僕の毛鉤たちは誰が見てもロクなモンじゃないです。ですから『巻いてくれ』なんて言われたことがありませんでした。
『あの毛鉤』とは以前ここでも紹介した(http://blog.goo.ne.jp/ashitamotenkida/e/1bc77a0145642c9816395abcebc90d2d)
逆さ毛鉤です。30年近く前に巻いた毛鉤なのでまた同じように巻けるか?は不安があるのですが、本人から『この毛鉤に思い入れがあるので是非巻いてもらいたい。もらった毛鉤も勿論持っているのですが、大切に仕舞い込み過ぎて場所が判らなくなっちゃって。・・・今度の第四回テンカラファンの集いで使いたいので。』とのこと。
涙がチョチョギレルくらい嬉しかったです。生まれて初めての依頼がこんな有名な人から頂けるなんて・・・頑張るっきゃないです。
実は、この毛鉤を巻いた頃は“テンカラは引き算の釣り”と思っていたので(今でも思っていますが)、基本的に鈎とハックルとスレッドしか使わない、これ以上引けないという単純明快、かつ実に簡単に巻け、そしてそれなりに釣れた毛鉤です。
ところが、毛鉤作製にあたっての追加注文があって『白のハックルに黒のボディーでお願いします。』って。・・・慌てた僕は、『アイは赤にさせてもらってよろしいでしょうか?』と応えたら、軽い笑みをもって僕の方を見、しばしの間を置いて『お任せします。』って。
で、巻いた毛鉤がこれです。本人の希望している毛鉤に近付けたかどうか?今週の土曜日に判明します。