今日は日曜日なのに 雨なので、出かけられません。
少し前に安城デンパークで撮ってお蔵入りになりそうになってた花を順不同で出しちゃいます。
シモツケ
最初はバラ科のシモツケ。
いわゆる源平シモツケ。
和名は、この植物が下野(しもつけ)(栃木県)で最初に発見されたから、と、しごく単純。
白い花のシモツケは少しだけガマズミに似ていますが、より繊細で、近づくと長いシベに鼻がムズムズしてきます。
ところで、話は脱線しますが、「下野」をなぜ「しもつけ」と読むんでしょうね?
いろいろ話を寄せ集めると、昔は群馬・栃木あたりは「毛野」(けぬ)または(けの)と呼ばれていました。
時代が下り、「毛野」を2つに分け、都に近い群馬のほうを「上毛野」(かみつ・けの)、遠い栃木のほうを「下毛野」(しもつ・けの)と呼ぶようになります。(つ)は現代語の「の」にあたります。
あるとき「全国の地名を良い字を選んで二文字に統一しよう」という意味不明な?法令が出されます(和銅6年)。
そこで「上毛野」は「野」の字を外して「上毛」(かみつ・け)としました。いっぽう、「下毛野」(しもつ・けの)も「毛」の字を取って「下毛」(しもつ・け)としようとしたのですが「下毛」(しもげ)と呼ぶ国が大分県に先行してあったため、文字は「下野」の2文字としてこれを(しもつ・の)でなく(しもつ・け)と発音するようにしたのだとか。
雄しべの花糸が長いのがシモツケの花の特徴で、その根元に蜜腺があります。
シモツケの学名は Spiraea japonica
属名の Spiraea はギリシャ語で「螺旋」を意味し、果実がスパイラル(らせん状)になっていることに由来するそうです。
種小名の japonica はもちろん「日本の」ということですが、日本にだけ分布するからでなく、日本で発見され名付けられたということです。
サラサウツギ
ウツギの園芸品種で 八重咲きバージョンです。
ウツギ の学名が Deutzia crenata
(種小名の crenata は「円鋸歯状の」の意。)
サラサウツギの学名は Deutzia crenata forma plena
(学名中の forma は 品種 の意で) 品種名の plena は 「多くの」⇒「八重の」の意味でしょう。
ウツギ・マギシェン?
学名は Deutzia hybrida 'Magicien' または
Deutzia elegantissima 'Maggicien' となります。
別名に 「ベニバナバイカウツギ」とありますが、この植物はウツギ属(Deutzia)であり、「バイカウツギ属」(Philadelphus、後述)ではないので要注意です。
ウツギ属のロンギフォリア(Deutzia longifolia)とディスコロール(Deutzia discolor)の交雑種とされています。
「マギシェン」というと難しいけど英語読みすれば「マジシャン」フランス語で「魔術者」の意です(´∀`)
ウツギ属(Deutzia)の花は 雄しべの花糸がきしめんみたいに扁平なことが特徴です。
バイカウツギ
学名 : Philadelphus coronarius
種小名の coronarius は「corona(副花冠) に属する、corona(花輪) のような成長を示す」の意味だとか?
属名は 「BC3世紀のエジプト王 プトレマイオス2世(Ptolemy Philadelphus)に由来するとする説と"兄弟愛"を意味するギリシャ語に由来するとする説がある」そうです。
Dietes bicolor(アフリカン・アイリス)
可愛いのですが、学名 Dietes bicolor をカタカナにして「ディエテス・ビコロル」との名前では、どういう花なのかさっぱり分かりません。別名がいろいろあり、中でも「アフリカン・アイリス」などは南アフリカの東ケープ州産にふさわしいかな?と思います。
種小名の bicolor は ビコロルとラテン読みすると何のことか分からないけれど、英語読みすれば「バイカラー」で意味は「2色(からなる)」であることがすぐ分かります!(^^)!
属名の Dietes を機械翻訳させると「ダイエット」と訳しちゃいます。(Dietの語源は「自分の生活様式」という意味の古代ギリシャ語diatiaを語源としています。 )
同じように ChatGPTに 「植物の属名 Dietes の由来・語源を教えて!」と尋ねると なんとやはりダイエットと同義に置き換えて ↓こんな答えをタイプしてきます:
「"Dietes"は、ギリシャ語の「δίαιτα」(dieta)から派生しています。この言葉は「生活様式」や「生活の方法」を意味します。ギリシャ語の語根である「δίαιτα」は、ラテン語の"dieta"や英語の"diet"と関連しています。」
ChatGPTのいうこと信じちゃダメですよ
正しくは
「属名はギリシア語で「2」を意味するdi-と「類似性」を意味するetesが由来である。」(wiki「ディエテス属」)
もっとも 現代ギリシャ語の「2」は 「δύο(ディオ)」らしいので、ラテン語の「2」の「di」から、と考えればOKですね(^^)/
ストケシア
ストケシア(Stokesia laevis)はキク科で、原産地は北米の南東部に繁茂する野草だったそうです。
るり色(ウルトラマリンブルー)のストケシアの花は先日観察したヤグルマギクにちょっと似たところもありますが、ずっと繊細で、花弁など透き通っていてやさしい感じです。
ハナアブやミツバチが盛んに訪れては蜜を漁っています。
ハチの写真撮るのに忙しく、シベのマクロ写真撮るのを忘れましたが、Yの字型をした白い器官が雌しべで、その基部でやや褐色の筒が 雄しべ筒です。
サネカズラ・コッキネア
学名は 「Kadsura coccinea」(安城デンパークの樹名板より)
マツブサ科サネカズラ属の黒老虎(別名:布福娜)の産地は、主に中国とベトナムの山岳地帯ですが、名前の由来は「悪魔の実のような球体の果実をつける」からだそうです。
Home of the Kadsura Dragon
何だか、名前に終始したスレッドとなりました (´・ω・)
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少し前に安城デンパークで撮ってお蔵入りになりそうになってた花を順不同で出しちゃいます。
シモツケ
最初はバラ科のシモツケ。
いわゆる源平シモツケ。
和名は、この植物が下野(しもつけ)(栃木県)で最初に発見されたから、と、しごく単純。
白い花のシモツケは少しだけガマズミに似ていますが、より繊細で、近づくと長いシベに鼻がムズムズしてきます。
ところで、話は脱線しますが、「下野」をなぜ「しもつけ」と読むんでしょうね?
いろいろ話を寄せ集めると、昔は群馬・栃木あたりは「毛野」(けぬ)または(けの)と呼ばれていました。
時代が下り、「毛野」を2つに分け、都に近い群馬のほうを「上毛野」(かみつ・けの)、遠い栃木のほうを「下毛野」(しもつ・けの)と呼ぶようになります。(つ)は現代語の「の」にあたります。
あるとき「全国の地名を良い字を選んで二文字に統一しよう」という意味不明な?法令が出されます(和銅6年)。
そこで「上毛野」は「野」の字を外して「上毛」(かみつ・け)としました。いっぽう、「下毛野」(しもつ・けの)も「毛」の字を取って「下毛」(しもつ・け)としようとしたのですが「下毛」(しもげ)と呼ぶ国が大分県に先行してあったため、文字は「下野」の2文字としてこれを(しもつ・の)でなく(しもつ・け)と発音するようにしたのだとか。
雄しべの花糸が長いのがシモツケの花の特徴で、その根元に蜜腺があります。
シモツケの学名は Spiraea japonica
属名の Spiraea はギリシャ語で「螺旋」を意味し、果実がスパイラル(らせん状)になっていることに由来するそうです。
種小名の japonica はもちろん「日本の」ということですが、日本にだけ分布するからでなく、日本で発見され名付けられたということです。
サラサウツギ
ウツギの園芸品種で 八重咲きバージョンです。
ウツギ の学名が Deutzia crenata
(種小名の crenata は「円鋸歯状の」の意。)
サラサウツギの学名は Deutzia crenata forma plena
(学名中の forma は 品種 の意で) 品種名の plena は 「多くの」⇒「八重の」の意味でしょう。
ウツギ・マギシェン?
学名は Deutzia hybrida 'Magicien' または
Deutzia elegantissima 'Maggicien' となります。
別名に 「ベニバナバイカウツギ」とありますが、この植物はウツギ属(Deutzia)であり、「バイカウツギ属」(Philadelphus、後述)ではないので要注意です。
ウツギ属のロンギフォリア(Deutzia longifolia)とディスコロール(Deutzia discolor)の交雑種とされています。
「マギシェン」というと難しいけど英語読みすれば「マジシャン」フランス語で「魔術者」の意です(´∀`)
ウツギ属(Deutzia)の花は 雄しべの花糸がきしめんみたいに扁平なことが特徴です。
バイカウツギ
学名 : Philadelphus coronarius
種小名の coronarius は「corona(副花冠) に属する、corona(花輪) のような成長を示す」の意味だとか?
属名は 「BC3世紀のエジプト王 プトレマイオス2世(Ptolemy Philadelphus)に由来するとする説と"兄弟愛"を意味するギリシャ語に由来するとする説がある」そうです。
Dietes bicolor(アフリカン・アイリス)
可愛いのですが、学名 Dietes bicolor をカタカナにして「ディエテス・ビコロル」との名前では、どういう花なのかさっぱり分かりません。別名がいろいろあり、中でも「アフリカン・アイリス」などは南アフリカの東ケープ州産にふさわしいかな?と思います。
種小名の bicolor は ビコロルとラテン読みすると何のことか分からないけれど、英語読みすれば「バイカラー」で意味は「2色(からなる)」であることがすぐ分かります!(^^)!
属名の Dietes を機械翻訳させると「ダイエット」と訳しちゃいます。(Dietの語源は「自分の生活様式」という意味の古代ギリシャ語diatiaを語源としています。 )
同じように ChatGPTに 「植物の属名 Dietes の由来・語源を教えて!」と尋ねると なんとやはりダイエットと同義に置き換えて ↓こんな答えをタイプしてきます:
「"Dietes"は、ギリシャ語の「δίαιτα」(dieta)から派生しています。この言葉は「生活様式」や「生活の方法」を意味します。ギリシャ語の語根である「δίαιτα」は、ラテン語の"dieta"や英語の"diet"と関連しています。」
ChatGPTのいうこと信じちゃダメですよ
正しくは
「属名はギリシア語で「2」を意味するdi-と「類似性」を意味するetesが由来である。」(wiki「ディエテス属」)
もっとも 現代ギリシャ語の「2」は 「δύο(ディオ)」らしいので、ラテン語の「2」の「di」から、と考えればOKですね(^^)/
ストケシア
ストケシア(Stokesia laevis)はキク科で、原産地は北米の南東部に繁茂する野草だったそうです。
るり色(ウルトラマリンブルー)のストケシアの花は先日観察したヤグルマギクにちょっと似たところもありますが、ずっと繊細で、花弁など透き通っていてやさしい感じです。
ハナアブやミツバチが盛んに訪れては蜜を漁っています。
ハチの写真撮るのに忙しく、シベのマクロ写真撮るのを忘れましたが、Yの字型をした白い器官が雌しべで、その基部でやや褐色の筒が 雄しべ筒です。
サネカズラ・コッキネア
学名は 「Kadsura coccinea」(安城デンパークの樹名板より)
マツブサ科サネカズラ属の黒老虎(別名:布福娜)の産地は、主に中国とベトナムの山岳地帯ですが、名前の由来は「悪魔の実のような球体の果実をつける」からだそうです。
Home of the Kadsura Dragon
何だか、名前に終始したスレッドとなりました (´・ω・)
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