外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

関東大震災

2011-05-05 21:10:37 | 社会全般
吉村昭さんの「関東大震災」の文庫本を読みました。
菊池寛賞を受賞した名作です。

1922年(大正12年)9月1日に起きた関東大震災は、20万人の命を奪いました。

その大地震が襲来する前、相次ぐ群発地震に関する、東京帝大における地震学者たちの対立
大学、病院、軍施設などが貯蔵する薬品からの発火
犯罪の多発
飛び交う流言による混乱等々、

今から90年も前に起きた災害ですが、吉村昭さんの綿密な取材によって、当時の国民たちが何を考え、どんな行動をとったのかが、鮮明に浮かび上がってきます。
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考えてみれば、私が目黒区立五本木小学校に通っていた頃、ご近所のお年寄りの中には関東大震災を経験された方が少なからずご健在であったはずです。
でも、お年寄りから大震災に関する経験談を聞かせていただいた記憶は全くありません。

学校でも、大震災について何かを習ったという記憶はありません。
吉村昭さんの本に書かれている内容の大半は、私が初めて知るものでした。

もちろん、学校の授業などできちんと教わったのに、私が忘れ去ってしまったのかも知れません。

ことさように、防災教育は簡単なことではありません。

「起きて欲しくないことは、考えないようにする」という、私たち日本人にありがちな思考回路にも問題がありそうです。

今回の東日本大震災においても、先人の教訓がきちんと継承されていたならば、もっと被害が少なかったかも知れないなあと、本を読みながら考えたりしました。
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昨夜は、東伏見で野球部員たちと食事しました。
野球談議だけでなく、「あの地震発生の時に、どこにいたのか」ということも話題になりました。

沖縄キャンプにいて、東北地方の実家と三日間連絡がとれずに不安な日々を過ごした部員がいました。

別の部員は、所用で東伏見から実家に数日帰省した後に、再び上京しようと新幹線に乗って名古屋を通過した直後に地震が発生。
新幹線が停まってしまったために、浜松駅近くのホテルで宿泊し、新幹線の運転再開を待ったと。

野球部員にも、それぞれの震災体験がありました。


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