駅でレンタサイクルを借り、人通りの少ない静かな街中を抜けると、大きな橋が見えてきた…「揖保川」だ。しばらく雨が降っていないせいか、流れる水の量は少ないけれど、橋の上からのぞいてみても川底がしっかり見えるほど澄んでいる。
この川の伏流水が、淡口醤油の上品なうすい色をつくりだしているというが…。
工場の方のお話では…、揖保川の水は、醤油の色を
濃くしてしまう原因である「鉄分」をほとんど含んでいないからだそう…。
くわえて、カルシウムやマグネシウムも少ない軟水なので、
この醤油を使ってもダシのうまみを損なわないのだという。
それと、お話を聞いていて驚いたのは、淡口醤油には、大豆・小麦・塩の
ほかに、米を糖化させた「甘酒」も原料にしていることだった。
この地では、淡口醤油が生産される以前「酒」を造っていたのだけど、
酒造りに最適な水は…「硬水」。揖保川の水は軟水だったので、
製品として出荷する前に腐ってしまったのだとか…。
一説には、それで甘酒を加えたところ、
淡口醤油独特の風味が生まれたのだという。
340年ほども前に、お寺のお坊さんによって生まれた淡口醤油…。
精進料理の素材の色を活かす調味料として広まり、
そして、「まず目で味わい、次に舌で味わう」といわれる京料理をはじめ、
関西地方の料理には欠かせないものになっている。
帰りに…、また橋の上に立って揖保川を眺めてみた。当時は、
できあがった醤油を載せた高瀬舟を下流の港まで運んだというその水は、
風のない穏やかなその時、秋晴れの空と周りの緑をくっきりと映し出し…、
澄んだ色の淡口醤油とどこか重なってしまったのでした。
※伏流水:地上の流水が地下に一時潜入して流れている水
☆すっきりとした光沢を放つ上品な色合いの淡口醤油(左)。
この色を見ていると、 工場を見学したときに漂ってきた…、
例えば、大豆や小麦を精製しているときの、
麹を加えて諸味を熟成させているときの、深い「香り」も思い出します☆
…でどっちが…?調べてみたら、素麺が先…のようですよ。
三輪素麺が播州に伝わってきたのがおよそ660年前だそうなので…。でも、大陸から伝わってきた時期は、どうやら、やや醤油の方が早いようです。大宝律令の701年には「醤(ひしお)」という記述があったとか…!
(赤穂の塩と揖保川の水があってこその素麺です。)
淡口醤油があったので素麺が生まれたのでしょうか?
それとも
素麺があったから淡口醤油が生まれたのでしょうか?
卵とニワトリの関係の様ですが、ちょっと気になりますね。
文章が男性的で揖保川のように澄んでいますね!?描写の透明感が好感度、大