紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

北国街道でサークル活動

2007-02-08 22:35:32 | 新聞
 昨年の秋、湖北は木之本町での趣味のサークルが、秋の交通安全運動に協力した新聞記事があった。これは格好のネタとして、私のブログののエジキにされたのは、読者のみなさまの記憶に新しいと思う。

 しかし夫・H氏の記憶には残っていなかったようなので、彼のために少し引用してみる。

 場所は湖北、木之本町の国道8号線である。見出しは『甲冑姿で交通安全呼び鰍ッ、女性職員も千代に扮し和服姿で参加』とある。

 賤ヶ岳七本槍(やり)にちなみ、甲冑(かっちゅう)姿の「武将」たちが、交通安全を呼び鰍ッる街頭啓発が19日におこなわれたというのだ。秋の全国交通安全運動(21日~)のプレ・イベントである。

 伊香郡交通安全協会の企画だが、メンバーは「手づくり甲冑クラブ」のメンバーで、厚紙などを材料に半年がかりで作った甲冑を自ら着用して登場したのだ。

 「手づくり甲冑クラブ」!!
 そのまんまなのに、なんと楽しくも微笑ましいネーミングであろうか。半年がかりで作ったヨロイカブトを着用する晴れの舞台では、さわやかな秋の風にはためく「交通安全」の幟(のぼり)を手に微笑む、80を越したじいちゃんの大満足の姿が。

 彼のもう一方の手には、交通安全啓発の言葉が入ったティッシュペーパーが複数握りしめられている。


 ほとんどエジキにした本人さえ忘れかけていたが、今日の新聞を見て突如「手づくりの甲冑」を身にまとい、得意満面でティッシュを配っていたおじいさんの笑顔を思い出したのだった。お元気にしていらっしゃるだろうか。

 今日の新聞記事は「冬の北国街道であそぼう」という観光誘客イベント開催の模様を報告している。「湖北路にSLを走らせる実行委員会」が冬期SL運行に合わせて2003年より始まったイベントである。例年は雪だるまを並べて観光客の目を楽しませていたらしいが、今年は暖冬による雪不足で、雪だるま大作戦は中止になった模様。

 かわるものとして、軒先に写真を展示したり、室内に住民手づくりの工剣iや手訣?iを展示する「まちかどギャラリーin木之本宿」に変更された。また、「きのもと交遊館」では、地元の公民館サークルや高校生の絵画や手訣?iが展示されているらしいのだ。

 地元の公民館サークル! におう、これは間違いなく「手づくり甲冑サークル」暗躍のにおいが・・・っていっても、目を皿のようにして活字を探しても、どこにも「そのまんまなネーミング」の固有名詞はでてこなかった。

 しかし。固有名詞など、このサークルには必要ないのだ。なぜならカラーで添えられた大きめの写真の半分は、まっさらぴかぴかのヨロイカブトが並んでいたのだから。骨董でも中古ですらないまっさらなヨロイカブトは、まさしく「手づくり」された「甲冑」以外のなにものでもない。

 しかも今回の展示品の写真を仔細に見れば、刀は言うに及ばず足に巻く脚絆まで、フルコース作成されていることがよくわかった。どれくらい手間ひまがかかったものか、唖然とするほど豪華絢爛で丁寧な造りである。趣味のサークルの域をとうに越えているような気も。

 「手づくり甲冑クラブ」恐るべし。大変な甲冑オタクの少数精鋭部隊が、クラブの日のみならず、昼夜を忘れてご家庭でも甲冑作りに余念がないのでは、と想像される。春の交通安全運動を目指し、比較的農作業の少ない冬期に、思う存分甲冑づくりに明け暮れておられる様子が目に浮かぶようである。ガンバレ、「手づくり甲冑クラブ」! そのうち木之本町の団塊の世代がこぞって入会され、いまのうちに匠の技を受け継がれて行く事を、密かに願っている次第である。

 

本屋さんにて

2007-02-07 22:26:35 | 書店
 昨日お兄ちゃんに「(あったら)買って来て」と頼まれていた本を探しに、西友のショッピングモールにある本屋さんヘ行った。1冊は爆笑問題の文庫本、もう1冊が岩波文庫の『世界憲法集』だった。

 これを同時に読みたいというパーソナリティも不可解だが、とにかくも長い付き合いなので不可解ながらも理解はできる。

 しかし、あるだろうと高を括っていた爆笑問題は見つからなかった。買い取りにも関わらず、岩波文庫がひと棚あったことに驚く。おまけに新刊とはいえ、まさかと思っていた『世界憲法集』がきっちり置いてあり、ヨロコビのあまり、わあーとひっくり返りそうになった。

 再度文庫の棚を眺め直せば、幅広い利用者ニーズに限られたスペースでお応えしております、な内容に「降参」な思い。お色気もスピリチャルも癒し系も前面に出しつつ、玄人筋も横目で押さえている感じ。

 そんな文庫の平積みを、仕事目線でチェックしていたら、森絵都さんの『DIVE!!(下)』の解説を佐藤多佳子さんが書いていることに気づく。

 佐藤さんは私にとってはどうしようもなくスペシャルな作家さんなので、『しゃべれどもしゃべれども』が映画化されると聞いた時には、嬉しいけど出来いかんでは悲しいかも、とかなり複雑だったりする。もうすっかり頭の中で登場人物のイメージができあがっているので、キャスティングの段階で動揺し、「でも演技は、はまっているかもしれないし」と前向きに考えようとしている自分がいる。

 でも、ファンともちょっと違うような気がする。
 例えばもしも私が小説を書くとしたら、こんなのを書いてみたい、というイメージがあるとして、その倍くらいいいものを書いてくださるみたいな。尊敬も信頼もしているし、もしかすると僭越ながらとても波長があうのでは?と密かに思っていたりもする。

 ただし、彼女はスメ[ツ観戦大好き!!なので、そこは決定的にちがうなあ~とちょっと寂しい思いも持っていたりする。

 そんな彼女が森絵都さんの『DIVE!!(下)』の解説を書いているのだから、こっそり?立ち読みしちゃいました。そして「やっぱり気が合うやん!!」と小躍りしそうになるのを、やっとのことで押さえ込んだのでした。

 『DIVE!!』は単行本で出た時には1~4巻までの4冊で、文庫化して上下巻の2冊になった。飛び込み競技に青春を賭ける3人の少年達を巡るお話なのである。

 3人の少年のうち、父母とも飛び込み競技の選手だった(父は現役のコーチ)サラブレッドであり、なおかつストイックに飛び込み競技だけに青春を賭けるため、イケメンなのに彼女がいない要一くんに、佐藤さんはぞっこんだったらしいのだ。そして私も!

 普段は「イケメンなんぞに用はない!」的発言をしているが、要一くんは、かっこいいし、周囲の期待には応えられるし、真面目に練習に励む申し分のない少年である。

 けれど、彼の魅力は、妙に母性本能をくすぐるピュアなところだったりする。一見非常にクールなのに、バカみたいにアツいところ・・・あ、これは鋭く森さんに一本とられましたね。オンナ心の一番の弱点ではないか?というャCントに直撃されるんだもん、ぞっこんにならん方がどうかしてるぜ!とも、思ってしまう。

 なので私は図書館で『DIVE!!』を4巻とも借りて読んだにも関わらず、要一くんが主人公になっている3巻だけは、買わずにはいられなかったのでした。また、この巻の森さんの筆が、冴えまくっているんですよね。『DIVE!!』のなかでもピカピカに光っている部分。

 あっ、もしかして森さんは、『DIVE!!』書きながら要一くんに情が移ったとか!?

  

ニクい特産品

2007-02-06 22:02:48 | ファミリー
 1月の話題で申し訳ないけれど、Kちゃんにお年玉付き年賀状の当選番号を調べてもらったら、今年は3等だけでなく、なんと2等が1枚当たっていた。地域の特産品の小包がもらえるらしい。

 きのうやっと郵便局へいったら、「わあ、おめでとうございます! いいのが当たりましたねえ! ご家族で相談して決められますか? カタログをお貸ししますので、家族会議をしてくださいね♪」と、ノリのいい窓口業務のおばさまが、てきぱきと対応してくださった。

 その後、ウチをあけて出かけていたのだが、帰宅すると兄妹が揉めに揉めている。「家族会議」がいつしか「兄妹バトル」と化してしまったらしい。原因は2等の小包の中味だったのだ。

 妹は海鮮好きなので「カニ」、お兄ちゃんは断固「ソーセージの詰め合わせ」だった。

 妹のいい分。今冬はカニが不作らしくあんまり食べられなかったので、冬の最後の思い出にカニを食したい。
 兄のいいぶん。カニは嫌いである。自分が好物だからといって、一部の人の好みで決めるのは、いかがなものか。恩恵から排除される人間がいることを知るべきである。

 お兄ちゃんのいい分も、もっともである。仲裁に入ってみるついでに、カタログを眺めた。
「お兄ちゃん、このソーセージの原料は中国やで」
「ええーっ!?ドイツと違うの?ソーセージっていったらドイツやん??」
「『地域の特産品』にドイツはないやろ。でも原料、中国っていうのもなあ」
「あーそしたら、諦めるわ。そやけど、カニはいややで」

 仔細にカタログをチェックすると、『地域の特産品』の原料はアメリカ、カナダ、オーストラリアだったりもした。うーん。

 日本は「ふるさとの味」でさえ自給自足できていないことが、意外なところから判明してしまった。兄妹の妥協点は、北海道の黒毛和牛すき焼き用に決定。妥当なセンではあるが、近江牛のふるさとに住んでいるだけに、テンションはやや落ちた。もっとも地元の人間でさえ、近江牛ブランドはなかなか口にはできないのだが。

 ところで、あなたのイメージの中でとっても美味しそうな、一度でいいから食べてみたい「お肉」って、どんなものでしょうか? 米沢牛、神戸ビーフ、ドイツ風手づくりソーセージ? 

 以前夫婦でそんな話をしたことがあり、「幻のお肉」にたどり着いて盛り上がったことがある。昨日ラジオのパーソナリティのお姉さんも、同じコトを言っていたので思い出したのだが、園山俊二・作「はじめ人間ギャートルズ」「はじめ人間ゴン」にしばしば登場する「輪切り・ホネ付き厚切りマンモスの肉」なのだった。


雪景色

2007-02-05 23:44:22 | 季節
 2月2日にせっかくドカンと雪が降ったのだから、雪景色をアップしてみることに。

京都からの帰り道、バスが出たばかりだったので、ディスカウントショップまで歩き、醤油や油など瓶詰め液体関係をしこたま購入した。

 私の計画では、近くのバス停までゆっくりと歩き、しばし待つつもりだったのだ。ところがKちゃんの計画は、「バス代を浮かすためウチまで歩く」だった。確かにリュックに詰め込んだから、歩いて帰れない事はないけど・・・ショックのあまり、無言でとぼとぼ。そのため、こんな寂しそうな風景を撮ってしまった。

 翌日は快晴で、どか雪もどんどん溶けて来た。こういうときは屋根に積もった雪が、爆弾のように落ちて来るのだ。

頭上注意!! ツララもあるでよ~。

屋根の下には、波板の模様をかたどった雪の塊が。日陰なら、いつまでも溶けのこってしまう。

今日もいいお天気だったけれど、朝は寒くてびっしり車の窓が凍るくらいだった。湖西の比良山系、琵琶湖バレイも冠雪を戴いている。↓
伊吹山など湖北方面の山も、雪が積もると白い姿を現していた。写真は琵琶湖を隔てた対岸の湖西の山並。ちょっと信州っぽいかも。



最強の夫婦

2007-02-04 22:01:17 | テレビ
 昨日の土曜日に、珍しくNHK朝の連続ドラマ「芋たこなんきん」を一週間分怒濤のように見てしまった。

 今週の見所は、久々に主人公・町子の夢の中、という設定で登場した祖父と父が町子の夫、健次郎と意気投合するところである。何回見ても「やっぱりうまいなー、岸部一徳、かっこいいなー、國村隼、それに引けをとらない城島茂、えらい!」
 三人三様に、かっこいい男である。

 それにしても、「カモカのおっちゃん」は素敵だ! どこから突っ込まれても、ナイスキャッチ&バックホームでアウトにするサイコーのキャラである。たまにボケるのも味わいがあるし、叱咤する声はブラウン管のこっち側にいても、びくっとするくらい迫力がある。彼の妹役の田畑智子さんがまた、上手いんだな~♪ ものすごく好きな女優さんである。

 今週の主役として?ゲスト出演した天童よしみさんが歌う美空ひばりがまた、素晴らしいったら♪♪
 「豪華付録」という言葉を久々に思い出してしまった。付録のためだけに雑誌を買う人がいるくらい、豪華な付録なのだ。

 もちろんホンモノの主役、藤山直美さんには、あらためて感心した。今週彼女は過労で入院する、という設定なのだが、本当にやつれてらした。ど、どうやって、そんなにおやつれに??というくらいの役作りをされていた。(見かけではなく、「身体動かすのもしんどい、身体の中心に力が入らない」という病人オーラを出しておられた)

 町子&健次郎夫婦が差し向かいでおしゃべりしているとき、だいたいは町子が「ねぇ、健次郎さん?」と口火をきるのだが、その「ねぇ」がやたら可愛らしく色っぽい、と思うのは私だけだろうか? この「ねぇ」を聴くたびに、どきどきしてしまう。

 そしてまた、その「健次郎さん」が町子さんをみるときのまなざしが、いつもいつもとてもやさしいので、またしてもどきどきしてしまうのだ。

 この底なし沼のように愛し合う盤石の夫婦を見るたび、テレビがあることの幸せを思い知る。これをみると、どんよりした現実のニュースをかいくぐり、やっと一息つける、みたいな気分になるのだ。

 ほかにも、スナック『アムール』のがめついママ(かなり気にいってる!)や近所の住職など、なごめる濃いキャラがちりばめられ、実に贅沢なドラマなのです。