花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

水中根で加速向上?

2018年05月07日 | 研究
植物は葉にある気孔から呼吸につかう酸素を取り入れます。
しかし根の細胞も呼吸をするため
根の細胞組織の間などから酸素を吸収しています。
しかし突然、水に浸かってしまうと
酸素が思うように吸収できなくなります。
水からも酸素を吸収しますが、
根の付近の酸素濃度が低下するからだといわれています。
このような状態が長く続くと根腐れを起こすのです。
そこでチームは植物を養液に漬ける前に
約2週間以上かけてこのような水中根を事前に発生させます。
水中根とは根細胞組織の隙間が大きかったり、
根の細胞の一部を壊して通気組織を身につけた根。
非常事態を乗り切るための植物の特殊能力で
じっくりと水に浸しながら引き出すのです。
この水中根のおかげで多湿が苦手なトウモロコシでも
このように水耕栽培が可能になるのです。
とはいっても最初はなかなか成長が遅いのが水耕栽培。
でもこの水中根が伸び始めると養分の吸収力がぐっと高まるため
成長とともに過剰な栄養塩の浄化能力もみるみる向上していきます。
仕組みは違いますが、この加速感は
まるでターボエンジン車に乗っているような感覚です。
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トウモロコシの水耕栽培!

2018年05月07日 | 研究
チームが実験をしている大型温室。
トウモロコシが元気に育っています。
水質浄化が目的ですが、やっていることは水耕栽培。
水耕栽培を学習のメインにすえている環境システム科ならではの研究です。
トウモロコシは乾燥などの環境にも対応できる
C4型という特別な光合成システムを持っています。
したがって逆に多湿状態はあまり好きな方ではありません。
そんなトウモロコシをあえてチームは浄化植物に選び
水耕栽培をしています。
いったいなぜ根腐れをしないのでしょうか。
これには5年間おこなってきた
植物による水質浄化研究のノウハウがあるからです。
ご紹介します。
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