花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

鈍感力が勝因か

2019年08月26日 | 研究
植物による除塩、いわゆるファイトレメディエーション に挑戦した彼。
肥料をたくさん吸収するトウモロコシ、蒸散力が抜群のお馴染みサンパチェンス。
そして耐塩性のあるホウキグサのコキアの3種類を使って
どの植物が一番土壌塩類を浄化するかを調べました。
何でも遊びにしてしまうハンターズ。
事前に5名が除塩No.1植物を予想したところ、1番人気はトウモロコシ。
大きな植物体でぐんぐん吸収すると思ったからです。
2番人気はサンパチェンス。
かつてフローラが水質浄化に使ったこともあり
その優れた蒸散力に期待が高まりました。
ご覧のようにたくさんのサンプルを分析した結果、
なんと誰も期待していなかったコキアがダントツで1番になりました。
大きくない体、細い葉。誰もが驚きました。
いろいろ考えた結果、面白い結論に至りました。
トウモロコシもサンパチェンスも大食いのフードファイター。
ポテンシャルはコキアを凌駕します。
しかし塩害土壌という劣悪環境に置かれると途端に食欲がなくなり
本来の実力が発揮できなかったのではないでしょうか。
ところがトウモロコシたちに比べれば食の細いコキアですが
耐塩性があるため劣悪環境でもびくともしません。
毎日、少しずつコンスタントに4ケ月食べ続けた結果、
なんとフードファイターたちよりもたくさん食べたというわけです。
まるでウサギとカメのような推測ですが
まんざら的外れでもないような気がします。
でもコキアは塩類の強い刺激に耐えたのでしょうか。
もしかしたら実は鈍感であまり感じなかったのかもしれません。
空気を読むとか忖度などという言葉がよく話題になりますが
鈍感だってメリットがあります。
どんな時もくよくよせず、へこたれずに
物事を前向きに捉えていく力に変えることができるのです。
気にしない、気にしない。いつだってマイペース。
コキアはそんなことを教えているのかもしれません。
コメント

一足早い収穫の秋

2019年08月26日 | 研究
4月から一人で20鉢もの植物を栽培しては調査してきた彼。
2学期が始まる直前にめでたく最後の調査を行いました。
最終調査は根の調査と土壌分析。
そのためには鉢の深さ別に土のサンプルを採取しなければなりません。
1時間かけて集めたサンプルは60個。
夏休みなのに先輩も後輩も応援に駆けつけてくれたので、
ハンターズの温室はまるで夏フェス。
久しぶりに賑やかにな温室となりました。
しかし、この土を分析するとなるとまだまだ時間がかかりそうです。
でも毎週1時間もかけて行っていた生育調査もこの日で終了。
やっと解放されたという喜びを感じていたはずです。
さてこれでお分かりだと思いますが
彼の今年の課題研究はこれにて終了。
リンゴなど果樹を調査している人は晩秋まで調査が続きますが
もう彼はまとめに入れるのです。でも1位ではありません。
なんと1学期に調査をすべて終えたハンターズもいるのです。
フローラ時代からこのように超スピードで
研究に取り組む姿勢はハンターズになっても変わっていないようです。
何はともあれ、たくさんの貴重なデータを得て無事ゴールした彼。
ちょっと早い収穫の秋を祝いましょう。
お疲れ様でした。


コメント