花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

名久井岳とブルーモーメント

2020年02月12日 | 学校
太陽が地平線に沈んでまもなくすると
空は夕焼けから徐々に青色に変わっていきます。
これは地平線の下の太陽から届く青い光、つまり短い波長の光が
大気中のチリなどにぶつかり散乱しているから。
赤い光は波長が長いのでぶつかりにくく、まっすぐ進めますが
今太陽は地平線の下。したがって私たちの目には届かないので
このようなブルーブラックのきれいな空になります。
この現象はブルーモーメントといわれ
漆黒の闇に包まれるほんの数十分間だけ現れます。
昔は不思議な色に包まれるこの時間帯を
「逢魔時」といって妖怪と出会う時間といっていました。
フローラは2年間、この現象を研究して
国立極地研究所で発表したことがあります。
その際、どのように撮影すれば良いのかを
ブルーモーメントを専門に撮影しているプロの写真家に教わりました。
そこで話されたのはコツというコツはなく、誰でも撮れること。
しかし現象は限られた時間しか見ることはできないので
明るいうちに撮影場所に行き構図を決めておくと便利とのことでした。
その写真家のブエルーモーメントの写真集は今も販売されているので
ぜひご覧になってください。息をのむ美しさです。
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ハイリスク ハイリターン

2020年02月12日 | 研究
ハンターズの一人が取り組んでいる寒締め野菜の研究。
昨年の暮れはホウレンソウ、そして年明けには小松菜で挑戦しています。
栽培法は何度か紹介した秘技「露天風呂栽培」。
なんと養液だけ20度前後に温めて栽培する養液栽培です。
野菜班から借用してiPhone用のサーモグラフィー撮影装置を使って
撮りましたが、写真には2つの小松菜が写っています。
手前にある黒っぽいものが土のプランターで栽培している小松菜。
いわば寒締め小松菜の定番ともいえる栽培法で
葉が黒いのは植物体が冷えている証拠です。
ところがその奥で黄色やオレンジに輝いているのが露天風呂栽培。
養液タンクである下部が黄金色に輝いています。
しかし見てほしいのは植物体の温度。
暖かな養液を吸収しているためか、葉も温められています。
寒締め栽培のポイントは根圏部を冷やすことにあるといいます。
つまりハンターズの露天風呂栽培はその常識に逆行していることになります。
でも植物体と外気温の差はこちらの方が格段に大きいので
どんな現象が起きるかわかりません。
このように当たり前なことに疑問を持ち
果敢に挑戦するのがフローラからの流儀。
後継者として踏襲するのは当然ですが
ハンターズにとっても、誰も知らない現象の第一発見者になれるビッグチャンス。
リクスをおうだけあって失敗も多いのですが、挑んでいる時はとても楽しいもの。
果たして収穫後の糖度はどちらが高いのか。その理由は何なのか?
今月下旬には収穫となります。





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