花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

独り立ち

2020年02月09日 | 研究
暖冬のため、雪の中からいろんなものが顔を出しています。
これはクリスマスローズ。本来なら雪の下にあるはずですが
ご覧のとおり、元気な緑の葉をつけています。
これは別名レテンローズと呼ばれるオリエンタリス種。
この地域の露地植えでは開花が4月になります。
ただ温室で管理するとちょうど今頃、開花しているはずです。
クリスマスローズの花はきれいで大きく見応えがありますが
実は花弁ではなくガク片。したがって散ることはありません。
そんなことから「散らない花」として受験生に人気らしく
温室育ちのクリスマスローズが今売れています。
さてこのクリスマスローズガーデンはチームフローラが作ったもの。
園芸科学科時代、草花班として花を研究素材にしていた頃の名残です。
結成して5年ほどたち、環境システム科に移籍したフローラ。
今度は名農初の環境班として再スタートを切り
水質浄化や泡農薬などさまざまな環境研究に取り組み成果を上げていきました。
そして今年度、フローラが解散するのと同時に
新生環境班であるトレジャーハンターズが結成されます。
本日、東京でハンターズが環境研究活動を全国の高校生の前で発表します。
このような大会では一般に環境班としての長年取り組んできた活動を
紹介する場合が多いのですが、今回は違います。
なんと偉大な先輩フローラやバブルボーイズの成果を借りない彼らの完全オリジナル。
独り立ちした姿を初めて披露してくれます。
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干し柿

2020年02月09日 | 
スーパーマーケットに行くと「あんぽ柿」など
県外の大きな干し柿が並んでいます。
しかしこの地域の柿は小ぶりの「妙丹柿」。
南部柿ともいわれるこの柿は、渋柿のため
昔から主に干し柿に加工して食べられてきました。
ご覧のとおり、小さな果実なので、串に5個もついています。
ねっとりして甘い妙丹柿の干し柿は美味しいと有名で
毎年、柿をむいて軒先に干す作業が地域の冬の風物詩として紹介されます。
その際、必ずテレビに出るのはこの南部町。まさに妙丹柿の産地なのです。
しかしかつてフローラが行なった調査では
干し柿を食べる人はめっきり減っています。
というか昔と違い、甘い食べ物がたくさんあるからか
柿そのものを食べなくなっているのです。
ここ数年間、まったく食べたことがないという人もかなりいます。
食用として栽培されてきた在来種は、食べる人がなくなり、
人の管理が入らなくなるとあっという間に消える運命にあります。
おそらく全国にも消えてしまった在来種はあるかもしれません。
貴重な生物資源を守るために、みんなで積極的に食べよう。
かつてフローラが提案した「食いしん坊の自然保護」が思い出されます。
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