教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

民主党に投票したくない理由(上巻)

2009-08-23 12:56:56 | 経済/経済/社会
あらかじめ言っておくが、ちなみにわたしには支持政党など無い。
だが民主党にだけは絶対に投票しない。
選挙が近いということもあるので、なぜ投票したくないのかを書いてみることにする。



まず経済論争。
民主党はどういう事を言っているだろうか。

あるときは
「外貨準備高が多すぎる、10年で半分にするぞ!」
と言う。

この言葉は、財政破綻を気にする人たちにとって、とっても聞こえが良い。

だが、だいたい外貨準備高は見せ金であるので、どれだけあったほうが良いという定量的な説明がかなり難しい。
だから、ヤツらが多すぎると判断した根拠が何にあるのかは大変興味深いが、その根拠を述べたところを見たことがない。
また、それだけ巨額の外貨資産を日本円に換金すると、それこそ猛烈な勢いで円高が進むわけだが・・・

あるときは
「1ドル100円以上では円が高すぎる!」
と言う。

この言葉は、輸出関連企業に勤める者にとって、とっても聞こえが良い。

だが、円が高すぎるからといって円売り介入をしかけると、しかけた分だけ外貨準備高が積みあがる。
ますます外貨準備高が積みあがるなか、いったいどうやって外貨準備高を半分にするのだろうか。
日本でアメリカ以上のインフレを発生させて日本円の価値を下げようとでも言うのだろうか。
かなりフシギに思う。
そしてさらにフシギなことに・・・

あるときは
「もう米国債は買わない、円建てで発行してくれたら買うぞ!」
と言う。

ちゃんと経済をわかっている人が言うなら、これはなかなかおもしろいブラックジョークだとは思う。
だが、もしこんなことが起きたらマジでシャレにならん。

これはアメリカ自身が米ドルの価値に不安があることを認めると暗に言っているのと同じ事だ。
米ドルは暴落しているだろうし、相対的に円は急騰しているだろう。
政府もちの外貨準備高では中国のほうが多いが、民間も含めたドル建て債権は日本が一番多い。
それに、とんでもない円高によって日本の輸出産業は立ち直れないほど大打撃を受ける。
もしそんなことがおきたとすると、アメリカ以外で一番損するヤツは日本なのだ。

それからもう1つある。
日本がいま平和なのは、アメリカの安全保障の傘の下に入っていることにあるのが非常に大きい。
もし本気でこんなことを言ったとすると、アメリカに
「もうおまえはオレのダチじゃねえ!」
と通告されるに決まっている。

きっと北朝鮮は日本へ向けて好き放題にミサイルを撃ち込み、好き放題に拉致を繰り返すだろう。
韓国にしても、日本が戦争放棄の憲法があるのをいいことに、日本の領土になっている沿岸部の島々(たとえば対馬とか壱岐とか)にどんどん軍隊を上陸させていき、いつのまにか事実上の領土にしてしまうだろう。
中国だって何をしでかすか解ったもんじゃない。
もし本当に米国債を買わないのならば、場合によっては北朝鮮や韓国とガチで戦争するだけの政治的な準備をしてからでないと大変困ったことになる。

それに
「在日米軍を削減する!」
と言っていることからも、アメリカから見たらマジでケンカする気があるのかもしれんと思うにたる十分おかしな事を言っているのだ。
まあ、自衛隊憲法違反論者や反米親中なヤツらにとってはこれはかなり聞こえが良いが。

そもそもにおいて、アメリカでは在日米軍はアメリカからの持ち出しが多く日本の利のほうが不当に大きいという声もある。
だから日米の仲が悪くなったら在日米軍は
「日本の申し出に従ったまでさ」
とでもいいながら大喜びで撤退していくだろう。
ところが・・・

あるときは
「親密で対等な日米同盟をつくるぞ!」
と言う。

これはいったい何の冗談かと思ったよ、わたしは。



この民主党の迷走っぷりはいったい何から来ているのだろうか。



仮説①:

キホン的に経済というものを解っていないヤツらだという仮説は十分成り立つ。
経済をまともに勉強したことがないわたしでさえ理解している程度のかなり初歩的なマクロ経済の因果関係を理解していない可能性が高い。

はっきり言って、わたしが舵取りをしても民主党よりマシになるんじゃないかと思う。
自分より劣っていそうな専門家(ようするに民主党の国会議員)に任せたいとは到底思わない。

それに比べれば自民党はまだマシだ。
わたしの意見とは食い違う事も多いが、経済政策に関する主張は常に首尾一貫していて、そのリクツもちゃんとツジツマがあっていて、レベルの低いおかしな事を言うことは無い。

たとえば麻生総理にしても、言動からして少なくともわたしよりマクロ経済について理解しているのは間違いない。
だから、わたしと意見は違えども、まだこいつに任せるのもしょうがないと思えるが、民主党はそうではないのが困ったところだ。
(マスコミだけ見ていると、麻生総理は漢字もロクに読めないバカだとか報道されているが、そんなことはない。ヤツの政策論争にマジメに耳を傾けていればアタマの切れるヤツだというのは良くわかる。)

たとえが変かもしれないが・・・
自分がやったほうがマシだと思えるくらい腕前がヘタクソでアタマの悪い外科医がいたとしよう。
あなたはそんなヤツに自分の娘の手術を任せられるか?
それと同じように考えて欲しい。



仮説②:

キホン的にその場その場でいろんな人に聞こえの良いことを吹聴して回っているだけな仮説も十分成り立つ。
例の有名な財源おいてけぼり論にしてもそうだ。

単なる思い付きで大衆受けしそうなことを吹聴しまくるのは野党の特権でもある。
(逆に政権を持つ政党ならば、大衆受けが悪くても日本のために通さなければならない法律ならば通す義務がある。)
だが、政権を取って日本の舵取りをするヤツがそんな思い付きと大衆受けで行動するヤツだだと、これからの日本はどうなるのだろうか・・・。



仮説③

単にマスコミに右に倣えの鵜呑みにしているだけな仮説も十分成り立つ。
つまり自分で良し悪しを考えず、マスコミの主張をコピペして話しているだけだという可能性だ。
自分で考えて出した結論でなければ、言動が首尾一貫せずあちこちでツジツマが合わなくなり、矛盾がたくさん出てくるのもしかたあるまい。

しかし、いくらなんでも党の総体としてここまでおバカなはずはなかろう。
だとすると、マスコミに右に倣えの鵜呑みにしているだけなヤツの割合が、民主党のほうがかなり多く、それゆえに目につきやすいのだということだろうか・・・。



仮説④

世の中には、どんな時にも自分に都合の良いようにしか解釈しないおバカな人たちがいる。
その人たちはどんなことを言っているかというと・・・

彼らによれば、1910年に日本に併合されるまで、何千年にもわたって彼らの国は独立を保ってきたという。
もしその主張が正しければ、彼らは元と共謀して鎌倉時代の日本へ侵略戦争にやって来たことになる。
しかし彼らは日本の側の秀吉の朝鮮出兵ばかりを責める。
日本が元寇はキサマの意思なのだろうと問うと、それは元に脅かされてしかたなくやったことだから自分たちの責任ではないと言う。
それは独立国家とは言わないよというと、急に怒り出してはぐらかされる。

彼らによれば、日本の文化のありとあらゆるモノが彼らの国の起源なのだそうな。
彼らによれば、古事記や日本書紀などの日本の古代文献を見ればそれが解るのだそうな。
それ自体もすぐボロが出るようないいかげんなものなのだが、100光年ほどゆずって仮に妥当な主張だったとしよう。
そこで、日本の古代文献には
「稲作は朝鮮を経由せず中国から直接伝わったと書いてあるよね」
とか
「古代朝鮮には任那日本府という日本国の直轄地があったと書いてあるよね」
とか言うと
「日本の文献なんてウソッパチに決まっている!」
と答える。
日本の文化の起源の根拠となる文献がウソッパチだと自分で言っている事に気付きもしない。

太平洋戦争の直後には
「オレ様は戦勝国民だ!」
とか偉そうなことをぬかしていた分際で、戦後何十年もした今では
「オレ様はとってもカワイソウな正義の被害者でござい!」
とか正反対の偉そうなことをぬかす。
それに対して
「おまえら、戦勝国民だとエラそうなこと言ってただろ(笑)」
とでも言うと、こんどはこっちが倫理的に問題がある人かのように人格批判される。

彼らの国では、
太平洋戦争の後も内戦をやり、
その後もベトナムと戦争し、
いまでも先の内戦は終戦しておらず戦争停戦中であり、
いまだに国家の北半分は自国の法の及ばない無法地帯化しており(かの国の法解釈ではそうなる)、
対GDP比では日本の数倍もの予算を軍事費につぎ込み続け、
いまだに軍拡をつづけ、
いまだに徴兵制をしいている。
にもかかわらず、
太平洋戦争の後は1度も戦争したことのなく、
内戦も130年も起きておらず、
治安は世界トップクラスに良く、
対GDP比では彼らの国の数分の一の軍事費しか使っておらず、
自衛隊予算の割合は減少傾向にあり、
徴兵制はとうの昔に辞め、
憲法で戦争放棄も規定しているという、
そんな日本に対して
「日本の軍国主義が~」
と批判する。
彼らの国がどれだけ軍国主義に近いのかを知ろうともしない。

彼らの主張はおぞましいほどに自分の都合の良くなるようにご都合主義的に作られており、カンタンに論理が破綻することに気付きもしない。
これは「日本が悪い」ということが疑う余地の全く無い絶対的なものとして存在するため、日本の主張というものを全く受け付けられないのだ。

そして、これと同じ人も日本にいる。
とにかく「自民党が悪い」ということが疑う余地の全く無い絶対的なものであり、自民党政権をひきずり下ろしさえすれば日本は間違いなく良くなると盲目的に信じている思考停止のバカどもだ。
(自民党ではこれを「熱狂」と呼んでいた)

民主党のお客はそんなヤツらが非常に多いのも皆が良く知るところだろう。
民主党自体もそのような思考停止な人材で構築されてはいないと断言できるだろうか。

実際、まえのガソリン税でモメたときも、民主党がワケのわからん理由でゴネたおかげでガソリンスタンドは大混乱した。
理想論としては民主党の意見も間違ってはいないと思う。
だが、あそこまでゴネて自民党に反対した割に1ヶ月してすぐにゴネるのを止めて税率を元に戻したのはマジで意味がわからんかった。
わたしには、ガソリンスタンドを大混乱に陥れてその責任が自民党にあると言い掛かりをつけたいがためにゴネたようにしか見えなかった。
とにかく自民党に反対することだけが正義だと勘違いした思考停止な人々なんじゃあるまいかと強い疑念を持った。
あそこまで反対のために反対するようなゴネかたをしなければ、わたしでさえあの瞬間は民主党支持に回っていたかもしれないが、あのときにはもう完全に幻滅した。



この民主党の迷走っぷりに正当な解釈をつけられる人はまずいないだろう。
だれか、わたしが納得するだけの正当な解釈をしてくれれば、そのときは民主党に投票しようではないか。



追伸:

わたしは民主は経済の舵取りに失敗すると読んでいる。
既に民主も勝った後の話しかしないし、自民も野党風情に落ちぶれているし、次の政権は決まったも同然だ。
だからわたしは日本株の買い増しは止めた。
場合によってはモーレツな円高が来るかもしれんと思っているので、とりあえず外国株の証券口座を開設するだけしておいた。