笑顔浴

優しい時間

状況は変わらないけれど

2011年06月24日 | Weblog

夏至も過ぎて 教室では 冷房温度で もめてます。

「温度を下げて!」と声がすると「寒い~!」とどこかで返事がして、

冷房のスイッチのところに 暑がりさんと寒がりさんが 交替で通うわけで・・・。

どちらの勢力も均衡しているがゆえに、もめるわけです。

とうとう・・・

 

「先生、勉強できんから温度を下げて」

「あなには暑いの、今、設定は何度?」

「25度 暑すぎ」

「何度にしたいの?」

「20度」

「皆さん、どうしますか?」

「もう~。決まらんから、先生が決めるんよ」

「私が決めていいの? ほんとうに? なんか 特権だなあ~!

 では、私には適温なので、このままにしま-す」

「なん でよ~!」

 

「私は、Cくんの水鼻が止まらないのが心配です。

夏風邪だと思うけど、ほら 今は半袖のTシャツ1枚で居眠りしてるし。

さっき、タオルを肩にかけたけど体調悪そうでしょ」

「AくんもBくんも そのかっこいい上着を脱いだら 涼しくなるかも~」

「寒がりさんは、短パンやミニスカートの上にタオルをかけよう

 ジャケットも貸してあげてください~」

「これ使って~」とあちこちで女の子の声がしました。

 

「先輩がいうには、座席にクールスポットとホットスポットがあるそうですよ。

A君の席はクーラーの風が届きにくくてお気の毒かも。

私の時間は席を変わってみませんか、皆さんで昼休みに調査してみてください。

それから、エコ設定は27~28度が目安。

今年は伊方原発3号機の運転再開の許可を まだ知事が出さないってニュースを聞きました。

節電協力の意識だけは持っていましょうね」

 

「せんせいは、かわすんがうまいのう」と A君は一言だけ言うと

上着を脱いで 黙ってプリントワークを仕上げました。

置かれた状況は さっきとまったく変わらないのに自己主張を止めたのは

希望が叶わないアンハッピーな気持ちのままでも、

今日のところは、私の提案を受け入れることに折り合いをつけたのでしょう。

サンキュ!


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