5月の連休前に、
私のために針仕事をしてくださるというAさんから電話をいただいた。
ちょうど「裾上げ」の必要な衣類がなかったので
たまたま「しみ抜き」をしようと実家から持ち帰った
母のカーディガンのことを相談してみた。
「いいよ、いいよ。持って来て」
に甘えた。
「しつけ糸はそのままだから、確認したら抜いてね」
と渡された袋を開けたら、真っ白に輝いてた。
しつけ糸を見たのは、何年ぶりだろう???
否、数十年ぶりではないか。
洋服を作る時、しつけ糸は、
準備段階から仮縫いまでその役割を果たすのだが、
仕上った時には、消えている。
針を入れる目印となり、
袖口やダーツなどの部位は、
布と布の重なりを自由さを維持しながら固定する。
会社でいうなら、
現場の細部を知り、次々と指揮を取る
係長の働き方に似てる
人の目に触れないところで
今日もしっかり働こうと思う。