笑顔浴

優しい時間

人生の午後

2012年07月11日 | Weblog

ユングが日が昇り日が沈む、1日を一生に見立てている。

 

私は早朝に生まれた。

あたりは薄暗く寒く、まだ世界がよく見えない。

午前中、あざやかな光の中で

様々な新しいものが見える、体は温かくなり、よく動き、やる気で満ちている。

正午に太陽はのぼりつめ、午後から傾きはじめる。

午前中と変わらない風景のように見えるが

太陽が背後に回ると、やがて足元から私の影が伸びはじめる。

そして、私は影と向き合う。

自分の死であったり、老後の不安であったり、喪失感や

無意識の中に追いやって、無いものにしてきたものや未解決の問題を

残りの人生でなんとかしたいと望んでいる

 

夕方 だんだんあたりはくれてきて、

見えるものの輪郭が、赤く眩しく光り始める

その頃には、疲れて腰をおろしている

夕日が海や山の向こうに沈んであたりが闇に包まれる頃

自分の影は見えなくなり、私は死ぬ。

 

 

 

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