小さな貝のペンダントは、小学生だった弟の修学旅行のお土産。
記憶が定かでないけど、母が面会日に寮まで持って来てくれた。
驚きのあとの嬉しかった感じが、今もふと 近くを通り過ぎる。
たくさんの手放せない雑貨を
整理しようと集めては、一つ一つ思い出す。
私だけが認める付加価値はあたたかい。
本人が亡くなって、形見になった品もある。
最近、私のバースデイブックには、命日の記載が増えた。
バースデイブックに併記するのは、いかがなものかと躊躇するけど
誕生日は<あなたと出逢えて嬉しい>と本人に伝える日
命日も<あなたに出逢えて嬉しかった>と故人を想う日
まあ、いいか。
あなたに出逢えて嬉しいと感じるのは、
あなたから愛された記憶があるからで
寂しくなると開く箱を持っておくと
会話や出来事をとぎれとぎれに思い出し
再び、今も 愛されるのがいい。