ときどき、言葉で表現できない感情を
もどかしく感じるのは、
言葉を利用し始めた人類の脳が、
本能の脳についてゆけていないらしい。
機能的磁気共鳴映像法(fMRI)によって脳の反応を調べた結果、
怒鳴り声に対して脳はきわめて敏感に反応し、
内容がまったく被験者に関係なくても、
あるいは無視しようと努力しても無視できない、
という研究結果が2005年に『ネイチャー・ニューロサイエンス』誌のオンライン版に発表された。
脳が自分に向けられた怒りと他人の恐怖の声を聴いたとき
平常心で居られないのは、サルだった昔から
どちらも生命の危機を予感させるからで
脳は、たくさんの情報の中から、それらを最優先させるらしい。
気にしないでおこうと思えば思うほど、気になる。
不安はどんどん広がる。
興奮している時に言語は無力だ。
本能に理性が追いつかない。
もしも、何か切り替えるものがあるのか?と聴かれると
矢沢栄吉のいう、純粋な「魂」かもしれない。
一人で解決がつかなければ、神仏に守っていただいてもよい
その絶対的存在を体感できない人には
初対面であっても、隣にいる人が頼りだから
つまり、あなただったり、私がそこに居ることが大切ということ。