今日、うちの事務所にみえた年配のAさん、急に痩せたようなので「Aさん、やせたんじゃない?」と声をかけた。
Aさん:「うん、癌になったんだ」「もうなにもかも終わりだ・・・」
わたし:「えーっ・・・」「どこが悪いの?」
Aさん:「胃だよ、胃癌、胃癌・・・」
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Aさんは、2年ほど前に奥さんを癌で亡くしたばかり。当初は見る影もないように落ち込み、なかなか立ち直れずにいたが、最近ようやく、少し元気になったかなと思っていたところ。
人間、いつかは天命をまっとうしなければならないにしても、Aさんのこの数年は哀しい。奥さんと一緒だったころのAさんの威勢の良さが昨日のようだからこそ、なおのこと。
そして、楽しかるべき老後を暗いものにしている大きな要素が老人の孤独という社会の問題。多くのお年寄りが孤独な心を抱いている。もしかしたら、老人だけでなく、若い人も、働き盛り世代も、かも。
ひとりAさんの問題ではなく、今の日本という国がおかしい。
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Aさん、癌でも、闘病しながら“元気に”生き抜いている人はいっぱいいるよ。うちのお客さんにもいっぱいいるんだ。大丈夫だよ、ほらいつものように元気出して!
あんまりしおれていると、あっちに行った奥さんに笑われちゃうよ。