山形県酒田市にある東北公益文化大が、5月1日、学部生970人全員に一律5万円の「生活支援給付奨学金」を支給すると明らかにした。総額4850万円。
明日7日から現金で手渡すという。
いつになるか分からないような政府の「支援」と比べて、小さいなりに精いっぱい頑張ったようなこの大学の給付金は有り難いと思う。
さらに理事長のコメントが考えさせる。
「緊急事態で全ての学生に今すぐ、必要な支援を躊躇せずに行うべきだと考えた。学生に学ぶ機会と希望を失わせてはならない。公益を冠する大学として、やるべきことをする」と。
当たり前のことだが、この当たり前が嬉しい。
多くの学生がコロナ禍でアルバイトもできなくなり、退学しようかと悩んでいるとの報道などを見るにつけ、何か応援しなくてはと心を痛めていた者の一人として、すごくうれしいできごとだ。
50年近く前、山形の片田舎から貧乏学生として東京の大学に入った。
「大学数え歌」で、「いつも神田で叩き売り バイトする奴は〇大生」と歌われた〇大学に入り、夏休みなどは、朝はラッシュの尻押し、昼はデパートの売り子、夜は家庭教師…とバイト漬の毎日だった。
自分は、アルバイトと奨学金が無ければ大学生活を続けられなかったと思う。そして大学4年間の学生生活が無ければ自分の一生は凄く狭いものになったと思う。学生生活というものが自分の一生の可能性を切り開いてくれたと思う。
そんな学生生活だっただけに、コロナ禍に苦しむ学生さんたちのことが心配だった。
だから、学生さん、頑張って! 私もなんとか応援するからね!