(Ⅰ)いつか来た道・・・軍備増強と世界の軍事ブロック化
毎日のウクライナに関する報道を見ていて、民衆の悲劇に心が痛む。
同時に世界の平和がどんどん遠のいているように思えてならない。
このままアメリカのバイデン大統領の思うように行けば、確かにプーチン政権は窮地に陥るだろう。
だがしかし、それが平和への道を開くことになるのか?!
日本は、世界は、もっと冷静に先の先を熟慮すべきだ。
国際平和は感情だけでは築けないことを知るべきだ。
プーチン政権が仮に倒れたら、ロシアにアメリカのような「民主国家」が誕生するのか?
バイデン大統領がそれを夢見ているとすればあまりに現実離れしている。民主国家とは、民主主義によって教育訓練された民衆の存在が前提条件のはず。
模範のはずのアメリカですらトランプによってその民主主義が危うくされているではないか。
私は、もともとアメリカを「民主国家」というよりも世界最大の軍事大国と思っている。そしてイラク侵攻時のように虚偽と侵略によって何十万もの国民を悲劇のどん底に陥れた国だと思っている。それを忘れてはならない、アメリカ国民も他国民も。
今次の「ウクライナ戦争」によって、世界は軍備増強と軍事ブロック化に突き進むだろう。
すでに、日本の自民党は軍備増強の好機とばかり動き出し始めている。
それらは、いつか来た道、第三次世界大戦への歩みではないのか?
(Ⅱ)今こそ「平和共存」の世界戦略を掲げるとき
戦争の危機の時は、平和戦略を打ち立てるとき。
日本がアメリカのしっぽにぶら下がっている時ではない。日本こそ平和共存戦略推進の旗頭にたつことだ。
戦後の平和共存の一時期、成功ばかりではないだろう。しかし、第3次世界大戦は防いできたではないか!! これは偉大な成功だ。
第二次大戦後、世界の「冷戦」でにらみ合ってきた米ソが対立しつつも平和のために協力した時期。
これをもう一度見直し、再評価する時である。
そうでなければ、今回のウクライナ戦争でどちらが勝ったとしても、その平和は一時的で一面的な平和であり、更なる世界の軍備拡張と対立・戦争へ突き進むことになるのではないか!?
私は、世界の民衆が「戦争報道」に扇動されず、国にとらわれず、それぞれの立場で戦争に反対し平和を要求することを希求します。
そして国連の場を中心に、違う考え、違う国益の者同士が平和的に共存していくことを希求します。
常任理事国の一つであるロシアを排除したり、その大統領であるプーチンを暗殺しても問題は解決しないのです。