大阪のバスケットボール部の生徒が自殺した問題が連日のように報道されています。この問題で注目させられたのが桑田さんの記事です。
1月12日の「朝日新聞」に桑田さんのインタビュー記事が載っていました。社会面の中心に、顔写真入りの大きな記事でした。
桑田さんは、
「私は中学まで毎日のように練習で殴られていました。」「今でも思い出したくない記憶です」と赤裸々に語っています。
体験を基に「体罰は必要ない」と主張し、さらに踏み込んで「『絶対に仕返しをされない』という上下関係の構図で起きるのが体罰」だと言うのです。「監督が采配ミスをして選手に殴られますか? スポーツで最も恥ずべきひきょうな行為です」と。
「暴力で脅して子どもを思い通りに動かそうとするのは、最も安易な方法」だとも言っています。
これは大変な勇気のいる発言ではないかと思うのです。
「こんなことを言って、今後、野球界で生きていけるのかな?」と心配になってしまいます。
それは、60年ほど生きてきた自分の人生そのものが「大勢に逆らうな」と教えるからです。うまく立ち回ることのできない性分から、何度、苦い薬を飲んだことか…。
今のスポーツ界には「殴って根性を鍛える」というような愚かな傾向がはびこっていると思います。桑田さんの発言は、それらに逆らう発言だと思います。
「アマチュアスポーツにおいて、『服従』で師弟が結びつく時代は終わりました。今回の残念な問題が、日本のスポーツ界が変わる契機になってほしい」・・・、その通りです。しかし、これは大変な問題に違いないと思います。
桑田さん、頑張れ! 生徒の「自殺」(他殺ではないかとすら思われます)を無駄にしてはならない!
【追記】
一連の報道で不思議なのは、当事者の教諭が報道陣の前で、全国民、特に子どもたちに、謝っていないことです。
2013年1月15日 正弘 記
体罰で指導する教師は無能だというのがよくわかる。