今回の東京オリンピックは1936年のベルリンオリンピックと並ぶ歴史的暴挙ではないでしょうか?
欺瞞の祭典ベルリンオリンピック
片やベルリンオリンピックは、ヒットラーが戦争と反ユダヤ主義を隠すための欺瞞の祭典でした。
「平和の祭典」のはずのベルリンオリンピックから3年後の1939年、ドイツはポーランドに侵攻を開始し第二次世界大戦の火ぶたを切ったのです。
このヒットラーの策謀に対して国際オリンピック委員会とその指導者たちは無力でした。
アメリカやヨーロッパではベルリンオリンピックのボイコット運動がおこりましたが、それを抑えてベルリンオリンピックを推進したのが後に国際オリンピック委員会第5代会長となるアベリー・ブランデージ(当時アメリカオリンピック委員会委員長)だったのです。
忘れられないミュンヘンオリンピック事件
オリンピックの歴史で忘れてならないのは「ミュンヘンオリンピック事件」です。
これは1972年9月5日、パレスチナ過激派が選手村を襲い、イスラエルの代表選手11人を殺害した重大事件です。
翌日の追悼式で、当時のブランデージ会長は殺されたイスラエル選手には一切言及せず、代わりにオリンピック運動の強さを称賛し
オリンピックの継続開催を強調するばかりであったと言われます。
世界の平和と友情を追求するなら、被害者がいかなる民族であれ、断固として被害者を擁護し、テロと戦っていかねばなりません。
ましてオリンピック運動そのものまでが被害者だったのですから。
スペイン・フランコ独裁の熱心な支持者だったサマランチ
1980年、国際オリンピック委員会の第7代会長となったファン・アントニオ・サマランチは、1975年まで続いたスペインのフランコ独裁の熱心な支持者でした。
㊟スペインのフランシス・フランコは、1936年に人民戦線内閣に反対する内乱(スペイン戦争)を開始し、ファシズムのドイツ、イタリアの支援も受けつつ、ファシスト党であるファランヘ党を組織し、1947年から1975年まで終身統領として独裁政権を率いた。
サマランチはファランヘ党に加わったばかりでなく、フランコが死ぬまで自身を「100%のフランコ主義者」と称していたと言われます。
視線がどこを向いているのか⁉
こうした歴代オリンピック委員会の指導者たちを見ていると、「この人たちはどこを見ているのか?」と思ってしまいます。
世界の貧しい国々、経済発展の遅れた国々、今なお戦争と内乱に苦しむ国々、これらの地域で生きるために必死な何億もの人々、
子どもたち、女性、お年寄り、だけでなく、青年も壮年も、これら多くの民衆にとってオリンピックとは何か!!
オリンピックに関係するすべての人々に問いたいのです。
世界中の恵まれない苦しみ続けるこれらの人々のために、オリンピックは何をしたのか??
まさか、自分たちだけが豪華な祭典に酔いしれているのではないでしょうね。
アスリートのみなさんにも問いたい、
アスリートは誰もが「みんなに勇気を与えるために」と言います。
オリンピックは「勇気」よりも、コロナの「恐怖」を広げているのではないですか??
アスリートのみなさん、現実を見て下さい。あなたの家族、友人、知人にコロナが広がっていませんか?
生命が脅かされていませんか??
バッハ会長の「(オリンピックのために)われわれは犠牲を払わなければならない」とは、私たちに何を教えているのでしょうか???
世界的なパンデミック下のオリンピック強行、これはベルリンオリンピックにならぶ歴史的暴挙
諦めずに私たち一人一人が声を上げましょう❕