「今回の断水の原因は?」と聞かれた村山広域水道の責任者は次のように答えたそうです。
「寒河江川の原水濁度が高く、それを浄水できなかったのが根本的な原因。」
さらに「ダム上流の山を調べれば、相当の崩壊があるかもしれない」と付け加えたそうです。
これは「山形新聞」2013年8月2日号に載った村山広域水道を所管する小松県企業管理者の談話です。
当たり前のように新聞には報道されていましたが、「あれえー?」と思いませんか。「寒河江川の濁りがひどすぎて浄水できなかった」と言ってるんですよ。こんなに濁るとは考えられなかった、想定外だから仕方ない、と言ってるんですよ!
さらに言えば、寒河江ダムの上流の山の崩壊が想定外の規模だったのではないか、だから仕方ない・・・と。
ダム上流は言うにおよばず、周辺の山は軟弱な地盤で、始終、あちこちで山崩れ、土砂崩れがおきていることは周知の事実なんです。
だから今回も、山という山の沢という沢で土砂崩れが起きたんです。
だから、村山浄水場の人たちに言わせれば「“泥水”ではなくて“泥”が流れ込んできた」となったんです。
あんな集中豪雨が近い時期にもう一度あったらどうなっていたか?
私が本当に恐れるのは、一つは、集中豪雨で大規模な山の崩壊が起きることです。その土砂がダムを直撃したらダムは大丈夫か!
現に5年前の岩手・宮城内陸地震で山が崩壊し、その土砂の一部がダムになだれ込んだために6mのダム津波が起きて、ダムが危なかったという事実があるではないですか!
津波は海岸だけではありません。
ダムの中で起きるダム津波も脅威なのです。
もう一つの恐れは、直下型地震がダムを襲うときです。
何千人、何万人が被害を受けるか、だれも想定していないようですが、こんなことで良いのでしょうか?
これらの時も、ダムの管理者たちは「想定外」で逃げるのでしょうか?
普通の人が考えないことを考え、みんなをより安全に守るのが県や国の責任ある人の仕事なのではないでしょうか?
想定外で逃げないで下さい。
みなさんは、どう思いますか?