薄氷を踏むような判断が続いている。
安倍さんと間違えられた安倍さんだが、何か敵意のようなものを感じるのは私だけだろうか。
自然は人類に試練を与えているのかもしれない。
地震、津波、原発事故から続いて豪雪、猛暑、豪雨などなど。
一つ一つに判断を間違えると大変な状況が目白押しだ。
日本陸水学会から内閣府に対して意見書をだした。
凍土遮水壁設置への反対意見だ。
この方法は取り返しのつかない事故を引き起こしそうな気がする。
会員から早速、意見が届いた。
●陸水学会から発信する「福島第一原発における凍土遮水壁設置にかかわる意見書」について賛成します。
適切な時期,内容を基にした社会への発信は,学会の社会的使命の一つと考えます。がんばってください。
●凍土遮水壁工法の件,あまり考えていなかったのですが,下記メールを読んで眼が覚めました。できれば是非私も賛同者のひとりとして加わらせて下さい。
●陸水学会メールにて、意見書を拝見いたしました。極地の湖沼研究に携わる1学会員としても、今回まとめていただいた意見書提出の趣旨に強く賛同いたします。凍土凍結法で一時的に地下水の原発側への流入が防げたとしても、それを長期間にわたり維持するコスト、また凍土自体の脆弱さ(膨張/収縮あるいは地震などによるクラックの発生など)を考えると、早晩、この方法での地下水流入防止に困難さが生じるはずです。南極においても凍結した氷雪堤で形成されているダム湖は20数年周期で決壊している実情を見てきている私としても(Sawagaki et al. 2008, Polar Science, Kudoh et al 2009、南極資料)、土壌凍結による地下の堤が盤石であるとは思えません。以上、意見書に賛同するものとしてメールいたしました。
●大津大会の総会で提案のあった意見書の提出、ぜひお願いします。
陸水学会のほかにも、凍土遮水壁であれば熱学や土木なども関わりが大きいと思われますが、関係学会の動きはないのでしょうか?
凍土を維持するには相当のエネルギーを投入し続けないといけないことは明白で、汚染水の量も増え続けることにかわりはないと思われます。
政府は24日に決定するらしいのだけれども、なんとか間に合ってくれればよいと思う。
利権や面子もあるのだろうが、自然には関係ない話だ。
ダメなものはダメと言いたい。
びわ湖の七不思議(修正版)
30年以上もびわ湖に関わってきて、《そう言えば…》と思うびわ湖のフシギがある。私があげる七不思議。皆さんも七不思議、探してみませんか?
第一の不思議・・・葛篭尾(つづらお)崎の湖底遺跡
びわ湖北湖に突き出た葛篭尾崎の沖合、水深20mから70m付近の湖底から縄文時代から平安時代にかけての石器や土器などが発見された。神事に使ったものだとか、平安時代(1185年)に起きた地震に伴う津波で流されてきたものだとか、諸説紛々。大正時代に発見されて以来、真実は未だ謎のまま。
第二の不思議・・・今津の磁場異常
2009年12月、今津港で自律型水中ロボット「淡探(たんたん)」の方位磁石がとつぜん狂いだし、正しい方向に進まなくなった。昔、霧の日に彦根港からコンパスだけをたよりに今津港に出発した水上警察のボートが彦根港に帰ってしまったという話もある。びわ湖には磁場を狂わす何かがあるのかも知れない。
第三の不思議・・・塩津湾の湖面滝
春先、塩津湾の湾口全体に高さ30cmほどの滝のような段差ができるという。数時間続いたのちに消滅するようだが、漁師たちはそれを「潮間」と呼ぶ。大きな内部波が塩津湾に侵入すれば湖面が盛り上がることは、科学的には説明できる。
第四の不思議・・・白鬚社の水中鳥居
湖西道路(R161)沿いの白鬚神社の前のびわ湖の中に赤い鳥居がある。どうして湖の中?14世紀の「比良庄堺相輪絵図」では鳥居は陸上に描かれているが、16世紀の「江源武鑑(こうげんぶかん) 」では鳥居は湖上にある。この間に何かが起こったのに違いない。
第五の不思議・・・湖底の島嶼群(とうしょぐん)
びわ湖にある自然の島の中で沖の白石が最も小さい。針のように聳え立っている。400万年前、今のびわ湖は山岳地帯だったと言われている。当時、沖の白石は槍ヶ岳のような高い山の頂上だったのだ。
第六の不思議・・・最深部の高密度生物群
びわ湖で最も深い場所は安曇川沖の北東3kmくらいにある深い溝で、水深約104m。2006年8月にこの場所のわずか25cm×20cmの範囲にびわ湖の固有種のビワオオウズムシ24匹、アナンデールヨコエビ356匹を発見。なぜこんな所にこんなに多くの生き物が生息しているのか。びわ湖成因の秘密があるようだ。
第七の不思議・・・移動するびわ湖
びわ湖は世界有数の古代湖。420万年くらい前に伊賀上野辺りにあった古いびわ湖が、地殻変動によって現在の位置まで移動してきたという。ただ、140万年前から100万年前までの40万年の間、びわ湖は忽然と消えている。びわ湖最大の固有種のビワオオナマズはその間、どうしていたのだろうか。
今日は地震前兆現象調査専門部会が大阪で開催された。
初めに公開で京都大学名誉教授である岡田篤正氏の講演があった。
テーマは「地震と活断層の本質に迫る」だ。
近畿圏における活断層についての細かな話を初めて聞いた。
地震発生確率は、過去何年前に地震があったのか、ということで決まるそうだ。
最近地震が起こった場所は、次の地震が起こる確率が低い。
もしそうだとすれば、神戸に住むのがよいのだそうだ。
本当にそうなのだろうか。
金属疲労と同じなのなら弱い部分が折れやすいわけだから、単純にエネルギーの蓄積だけでもないようだ。
続いて委員会が開催され、非公開で大阪大学名誉教授の塩澤俊之氏の講演があった。
地殻活動が引き起こす低周波の電磁波を計ることによって、地震の短期予測が出来そうだという話だ。
地震の前に1Hzくらいの電磁波が発生するのだそうだ。
確かに低周波の電磁波は深いところまで届きそうだ。
続いて京都産業大学の筒井稔氏が20Hzほどの低周波の解析結果を示した。
にわかに地震の短期予測の話に活気が出てきた。
最近、福島では震度5程度の地震が多発している。
今後もっと活発化する可能性があるので、気をつける必要がある。
私のほうの解析は遅々として進まないが、びわ湖を用いたセンシングが出来ればよいと思っている。
17日から快晴が続いている。
宇宙から見ると、ぽっかりと日本列島が浮かび上がっている。
レーダーを見ても、ほとんど雲が見えない。
こんなこともあるのだな。
気温も一気に下がってしまった。
いつものことだが自然を支配するエネルギーには驚かされる。
人間が小さく見える。
大津で降った雨は、15日の朝から16日の朝にかけて、24時間で320mmに達した。
一年で降る雨の20%が一日で降ったのだからたまらない。
近江八幡では280mm、長浜で120mm、今津で240mm。
んっ?
大津が一番多いのか?
朽木は500mm近く降っている。
かなり場所的な偏りがあったようだ。
琵琶湖の水位もマイナス20cmからプラス80cmと、1mも上昇した。
こちらの方は15日の夕方から17日の朝にかけてだから少し時間がかかっている。
直接湖面に降り注ぐ量と、周辺に降った雨が河川から流入する量との間に遅れがあるのだ。
せっかく貴重なデータが取れたので、ぜひ今後に生かしてほしいと思う。
今日は快晴。
仲秋の名月だ。
台風の置き土産のような快晴。
Rainy days never stay.
It is always darkest before the dawn.
今日は自然を楽しむ日だ。
名神は多賀サービスエリア付近で路面崩壊があり、上り線はまだ通行不能だ。
昨日も所用があり京都まで出かけたが、京津線は完全に水没していた。
なんと線路脇から濁水が流出して路面を流れている。
逢坂峠はあいかわらず片側通行だ。
通り抜けるのに30分ほどかかった。
見た目はちょっとしたがけ崩れだが、二日たっても復旧していない。
土嚢が無造作に10個ほど積んである。
こんなことで一号線が止まるなんて考えもしなかった。
難所なんだな。
もう一回雨が降ったら、これではもたない気がする。
地下鉄東西線は水没してまだ不通のようだ。
消防車が多数来て水を吸い出していた。
あきらかに設計ミスだろう。
陸の孤島、滋賀県。
緊急時の湖上交通の整備が必要な気がする。
驚いた。
昨日(16日)どうしても京都へ出かける用があり、11時頃に家を出た。
JRが動いているということだったのでJR瀬田駅に行ったが、膳所で路肩が崩れ線路が浮いている状態だという。
復旧の見込み時間がわからないとのことだった。
国道1号線は逢坂峠で崖崩れらしい。
名神も京滋バイパスも通行止めだった。
奇跡的に湖西線が動いているという情報を頼りにJR大津京まで車で向かった。
途中、渋滞の近江大橋を通過中に、車から降りて琵琶湖の写真を撮った。
かなり水位が上昇している。
大津では15日に170mm、16日に158mmの雨が降り、単純に言っても30cm以上水位が高くなっているはずだ。
集水域からの流入を加えればもっとだろう。
浜大津近辺は、路上に水があふれ出していた。
近所の人たちは怖かったことだろう。
やっとたどり着いた湖西線も、山科で路肩崩壊があり運休とのことだった。
もしやと思って、山中越えに向かって車を走らせた。
だが、ここもがけ崩れで通行止めになっていた。
ひょっとしてと思って湖西道路に行ったら、何と、ゆっくりながら車が走っている。
こうして山科を経て烏丸三条に5時間かけて到着することができた。
改めて知った、滋賀県の災害に対する交通脆弱さだった。
何とかしないと、地震が来ればどうしようもないではないか。
湖上交通の整備も含めて、見直しを早急に行ったほうがよい、と実感した長い1日だった。
ちなみに帰りは宇治から京滋バイパス経由で帰った。
2時間弱で我が家にたどり着けた。
桂川が氾濫したようだ。
京都へ向かう一号線は逢坂峠で崩落があり通行止めだ。
名神も止まっている。
一時、JR琵琶湖線も止まっていたが、いま復旧した。
なんと、一時期、大津は孤立してしまった。
今回の豪雨は、水蒸気を多く含んだ前線を台風が刺激したからだろう。
今後このような災害が増えていくのだろう。
海水面の温度上昇が原因だ。