poco a bocco

自然の素材がもつぬくもりやパワーに助けられての作品づくり
poco a poco のペースで進みます~♪

京都で見たもの…(1)

2008-08-02 14:31:28 | View From The Hotel
とうとう8月、いよいよ8月、まだ8月。
7月があまりにも暑かったので、8月に入ったといっても、実感がないというのか、さほどの変化はないというのか。。。
京都・大阪方面へ出かけたのはもう2週間も前のことになってしまいました。

その日も、京都は36℃の猛暑。
なのに…3連休のまん中ということもあって、20余年ぶりの清水寺は人であふれかえっていました。
強い陽射しをまともに浴びてしまう「舞台」から「音羽の滝」を抜けて下っていくと、緑につつまれるような空間に迎えられます。

清水の舞台の足場です。
木肌の微妙な色と、夏の光に輝く深緑とのコントラストが見事で…風雪にさらされた柱の色がBocco好みのど真ん中。
風格を感じさせる迫力があります。
 この足場は長短の木材で組まれているのだとか。
 もちろん釘1本使わない匠の技。
 季節の変化だけでなく、地震や台風などにも耐えて400年近く…驚きです。



ふと横に目をやると、こんな素朴な石仏があちこちに見えます。
成就院参道(清水寺境内)の石仏群ほどの数ではありませんが、それがかえっていい空気になっています。
ひっそりと優しい表情に、ほっと心がほぐれました。

Boccoの目 in マカオ…(5)

2008-07-16 22:54:21 | View From The Hotel
アジアでありながらヨーロッパ…ポルトガルの文化が堂々と混在している…それがマカオに関心をもった理由の一つでした。
石畳の道や広場…まるで町中がモザイク美術館のようです。
動植物だけでなく、船や波、魚、タコなど、海にまつわるイメージがデザインされているものがたくさん!
それを見るだけでも楽しく、ついつい見ることに夢中になって写真に収めたのはほんのわずかになってしまいました<はじめの写真はラザロ地区>。


マカオのど真ん中、セナド広場で。


ペンニャ教会の裏を下る石畳の道。


セナド広場真向かいにある民政総署の中庭で。


フィッシャーマンズ・ワーフで。



もう一つ印象的だったのは、アズレージョと呼ばれる絵タイル。
屋内・屋外を問わず、町の至るところで出会いました。
“芸術的大作” といえるようなものもたくさんありましたが、Boccoの目をとらえたのは、こんな素朴なアズレージョたち。。。<フィッシャーマンズ・ワーフの写真にも写っています>


民政総署の中庭で。


<長崎>の文字が気になって撮影したのですが、アズレージョの道標は無数。


聖オーガスティン教会の床タイル。

・・・と、まあ、こんな具合で、マカオ造形発見の旅報告記は、もうしばらく続きます。

なんて言いつつ、Boccoは明朝京都へ向かいます。
期せずして祇園祭のど真ん中…コンコンチキチン-コンチキチン。。。

Boccoの目 in マカオ…(4)

2008-07-14 00:46:06 | View From The Hotel
マカオのぐるぐるがもう一つありました!
直径40cmはあろうかという巨大ぐるぐる線香です。
大小のぐるぐる渦巻き型のお線香はマカオ名産なのだそうですが、ここ媽閣廟(マーコッミウ)では巨大線香が鈴なり状態になっていました。


ちょっと離れて見るとこんな感じです。
でも、さすがに巨大線香…煙たさも天下一品でした。

  
狭い地域に密集する人口…これもやはりアジア的なのでしょうか?
新築・改築が続くカジノ併設の巨大ホテルの隙間に、古いけれどかなり高層の集合住宅が目立ちます。
かと思えば、北京の胡同を思わせる、半ば廃墟と化した木造家屋もあちこちで目につきました。


  
高層集合住宅のバルコニーは、囲いが一つひとつ違っていてとても個性的。
犯罪防止の目的で設置されているのだそうですが、日本の画一的なデザインに慣れている目にはとても新鮮でした。



そして、本日のおまけはこれ!

(1)ENZO CAFEのフルーツタルト…ジャンキーとはいえないけど、デザインが素っ頓狂!
 この時、同行のKuromiちゃんはレモンタルトとドーナッツを制覇!!!
(2)ポークチョップバーガー…朝から豚肉の天ぷらとは。。
(3)エッグタルト…あったかいとろとろプリンの味!
(4)オイルサーディンのサンドイッチ…魚好きにはたまりません!
 向こうに写っているのは白身魚のフライ。たっぷりのお酢とタマネギのみじん切りにオリーブオイル少々のソースでいただきます。代表的なマカオ料理だそうです。
(5)うどんみたいに軟らかくてケチャップ味のスパゲティ。
 ワンタン麺と迷った末に、こちらに決定。。。
(6)イカやきそば…Kuromiちゃんのある日の朝食です。
(7)白菜の蒸し煮…マカオ料理のバイキングで一番おいしかったメニュー。
マカオ空港でも注文してしまいました。

マカオで食したジャンキーフード・オン・パレード(の一部)でしたっ!!!


Boccoの目 in マカオ…(3)

2008-07-13 00:23:13 | View From The Hotel
33℃、湿度70%という6月のマカオで「世界遺産の教会を歩いて巡る」気持ちになったのは、この教会の姿に魅了されてしまったから。。。

初日の夕方、タイパ島のポルトガル料理店に向かう途中、丘の上に見えた教会の塔。
翌日の世界遺産めぐりのツアーでも、媽閣廟の近くやマカオタワーからちらりと見えただけ。。。
行けないとなるとなおさら憧れは募ります。
それで、このペンニャ教会を皮切りに、マカオ半島の中心部を歩くことになったのです。


マカオタワーの下から見えたペンニャ教会。
夜はライトアップされてさらに美しい姿が浮かび上がります。


石をそのまま生かしたシンプルな外観も、明るく簡素な内部の雰囲気も、期待を裏切らない美しさ!



リラウ広場を経て、次に訪れたのは聖ローレンス教会

  
ステンドグラスがひときわ美しい教会でした。

聖ヨセフ修道院聖堂、聖オーガスティン教会からセナド広場を抜けて、聖ドミニコ教会、果欄街、聖ポール天主堂へ。
そして最後に目指したのは、ヨーロピアンな雰囲気のラザロ地区。


聖ラザロ教会…桃と碇のマークがかわいい!




幾何学的な模様のステンドグラスもまた美しいですね!

ラザロ地区については別の機会に譲ります。
<ペンニャ教会と聖ラザロ教会は世界遺産ではありません。>



Boccoの目 in マカオ…(2)

2008-07-08 23:43:10 | View From The Hotel
マカオといえばカジノ…若き日の沢木耕太郎が所持金の半分を使ってしまったカジノ・リスボアをはじめとして巨大賭博場が林立する町なのですが。。。

それはさておき、マカオの町を歩いていると、至る所で<世界遺産>に遭遇します。
22の歴史的・宗教的建造物と8つの広場を含む地域一帯が「マカオ歴史市街地区」として世界遺産登録されているのですね。
滞在2日めは、ガイドさんの後についていくつかの世界遺産を見学して回りました。
しかし、それに満足できないbocco は、同行の方々におつき合いいただいて「世界遺産の教会を歩いて巡る」ことに。。。

今日は、そのうち2つだけご紹介です。

まずは “ぐるぐる” うずまきがモチーフになった聖オーガスティン教会








そして、こちらは “ねじねじ” がモチーフになっている聖ヨセフ修道院聖堂


冒頭の大きな写真はこの聖堂内部にあるねじねじの柱。
もとは大木であったであろう年季の入った木肌が、とても美しく感動的でした。
建立当初は、祭壇の柱同様に金色に彩色されていたのかもしれません。
ステンドグラスを通して聖堂内に差し込む日の光が、柱の台の白い部分を不思議色に染めています。



ここにはフランシスコ・ザビエルの右腕の骨の一部が安置されています。
祭壇左側の金色に光るケースの中に納められたザビエルの聖骨。
驚いたことに、ガラス越しにそのまま見えてしまうのですが、それをリアルに撮影することにはためらいがありました。
没後450余年を経て、裸の骨をさらされてしまったら、ザビエルさんもちょっと恥ずかしいんじゃないかな…って思ったわけです。



ドーム形の天井からも、優しい光が差し込みます。
イエズス会のIHSの文字が逆さまになっているのはご愛敬。。。

Boccoの目 in マカオ…(1)

2008-06-29 19:25:26 | View From The Hotel
シトシトザアザア降り続く梅雨まっただ中の週末です。
そんな日本から数日間脱出していました。
脱出先はマカオ…澳門。
中国とポルトガル、南アフリカ、日本…いろんな国の人や物が行き交った町、マカオです。

それで早速狙ったのが、View From The Hotel のど真ん中。
15Fの部屋から見えたあれこれ、まずはご覧あれ。


通りの向かいにある数件の食堂の上はマンション。
斜線状に入った光の線…はからずもアクセントになりました。


ビルの屋上に遊園地があったり、何かの工事をしていたり…。
旅行者の目にはとても鮮烈でした。


ランドマークのひとつ…グランド・リスボア。
夜はこんなふうに見えていたのですが…。


朝になったら、こんなふう。。。


Gerry さんの足元はおろか、はるか遠く及びもしないのですが、ここ数年、チャンスあらばと狙っていた View From The Hotel の撮影がともかくも実現したのでした。
その本家本元、そしてスライドショーもどうぞ。
スライドショーは、Launch the slide show のところをクリックしてくださいね。

View From The Museum in 京都

2008-05-06 01:29:26 | View From The Hotel
京都国立近代美術館で開催中の秋野不矩展に行ってきました。
インドとの深い関わり、三橋節子さんの恩師…そんなつながりから強く惹かれていった秋野不矩さんの作品と対面するのは98年以来、10年ぶりのことです。

ものものしい大作は、もとより私の好むところではありません。
作品の一つひとつに、花鳥風月をあまり好まなかったといわれる秋野不矩という日本画家の人となりが表れています。
画家その人の、人としての強さ、大きさ、懐の深さ、聡明さ、真摯さ、優しさ…が伝わってくるようでした。

平安神宮の赤く巨大な鳥居を前に望む、旅先の、しかも京都という魅力的なロケーション。
美術館を後に、穏やかな春の光を浴びながら地下鉄東山駅に向かいました。
その途中で、出会った “京都らしい” 風景です。
別世界だけど、どこか私が生まれた町に通じるものがありました。
私の原風景にはせせらぎの音が含まれているのです。

追記:
例年のとおり、連休中はちょっとだけ日常からの逸脱。
こんなものを見てきました。
 5月2日…マリオ・ジャコメッリ展 & 紫禁城写真展(いずれも東京都写真美術館)
 5月3日…映画「鳳鳴--中国の記憶」(メイシネマ上映会)


View From The Hotel in 奈良

2008-04-29 18:27:27 | View From The Hotel
ゴールデンウィーク直前の先週、ちょっと西へ旅してきました。
実に22年ぶりの奈良。
初日は、もちいどの通りから猿沢池へ出て興福寺へ。
定番コースなのに “行った” という記憶のない国宝館で、じっくりと仏像に対面です。
阿修羅像、薬師如来仏頭をはじめ多数の仏像たちが醸し出すスピリチュアルで深遠な世界に浸る…。
う~、よい時間でした。

あこがれの老舗ホテルで迎えた翌日はあいにくの雨。
奈良公園散策の予定を変更して、国立博物館へ向かいました。
開催中の「天馬―シルクロードを翔ける夢の馬―」も、平常展も、人が比較的少なく、落ち着いて見ることができました。
美しいもの、すばらしいものをひと目見たいという思いは誰しも同じ。。。
昨今の東京の美術館や博物館の混雑ぶりに辟易していたBoccoですが、ここでは本当にゆったりとした気持ちで過ごすことができました。

何百年、何千年もの間、人間の世界をじっと見続けてきた仏像たちの目に、今の私たちの姿はどんなふうに映っているのでしょうか。。。
まるですべてを見透かされているようで、万物を超越するものを畏れる気持ちがよみがえってきました。
わずか数時間の “仏像づけ” ながら、心が洗われるというのはこういうことなのかもしれない…そんな思いを抱いて奈良を後にしたのでした。


雨に濡れる新緑の大仏殿……そういえば小学校の修学旅行でも、奈良では雨に遭いました。



大仏殿の屋根を仰ぐと……これは江戸時代(1709年)の建物でしたね。

boccoの原風景

2007-09-01 18:11:36 | View From The Hotel
旧盆の最終日、母の生家があった山あいの町を訪れました。
2000年10月、震度6強の地震に見舞われた町です。

私もその町で生まれて4歳までを過ごし、その後は毎年2回は帰省して10日前後あるいはそれ以上の時間をそこで過ごすようなことを繰り返していました。

地震で半壊となったその家は撤去され、今はこんなふうになっています。


コンクリートで固められた駐車場になってしまうと、とても小さなスペースに感じられます。
でも、ここには小さいながら平屋と2階建ての家がそれぞれ1棟、祖父が鯉を飼っていた池、農具・漁具に祖母のライフワークともいえる様々な保存食を入れる大きな樽などが収められていた通称 “物置” もあったのです。
今でもその一つひとつの様子が、記憶の中に鮮明に残っています。
7人兄弟の長女だった母の、そのまた長女が私……というわけで、祖父母にとっては初孫。
1年後に生まれた弟と私は、祖父母と母の兄弟たちにとても可愛がられました。
いつもいつも近所の人や叔父・叔母の友人が集まってお茶を飲んだり、おしゃべりをしたり、時には一緒にごはんを食べたり……今思えばずいぶんと開放的な家庭だったように思います。

そんな母の実家でのいろんなことが、単なる思い出ではなく、私自身の核となって、しっかりと根づいています。
上りと下りを合わせても1日に10本あまりの汽車が通るだけの町でしたから、時間になると裏山の麓にある保育園に駆け上り、さらに滑り台の最上段まで上って、列車を眺めるのが、小学生のころの楽しみの一つ。
汽笛を響かせ白煙を吐きながら鉄橋を渡る蒸気機関車の姿……特別にいいものを見たような気がしたものです。
その裏山に一人で登って、少し遠くの山々を眺めることもありました。
気ままに、のんびり、自分の心の赴くままに過ごした子ども時代の体験が、やはり今の自分を作っているのですね。

冒頭のアニメは、思い出深いアングルで撮った写真の一部を組み合わせたものです。
<写真は、裏大山がちらりと見える山なみ → Hさんの家 → 忠魂碑があった山 → 隣家前の大きな石 → 保育園の階段……>
細かな説明は省きますが、その一つひとつに私なりの記憶が情報としてたっぷりつまっています。




かつて私の遊び場の一つだった公会堂は、化粧直しをして、今では歴史民俗資料館になっていました。
この建物の横でサワガニを見つけた時の小さな感動も、鮮やかによみがえります。

<お知らせ>
9月7~9日は、野草グループの野外教室で清里・野辺山方面へ出かけます…

View From The Restaurant

2007-08-25 23:16:22 | View From The Hotel
帰省ネタが続きます。
今回の帰省はいつもより2日ほど長かったからかどうか…いろんなところへ足を伸ばすことができました。

東京に戻る前日は、12歳のときからの友人の案内で海辺にあるタイ風料理のお店でランチ。
ご覧の通り、目にも心にも優しい風景です。
好物だとはいえ、和風のお総菜ばかりが続いていたので、そろそろ刺激的な味が懐かしくなっていたころ。。
この日もたいへんな暑さでしたが、こんな風景を目にしながらピリ辛のお料理を楽しんだのでした。

写真中央にかすかに鳥取砂丘が見えています。
私が子どものころの砂丘はもっと大きく、まるで砂漠のように見えたものですが、近年は緑地化が進んでかなりイメージが変わってしまいました。
幼稚園から高校までは毎年のように遠足などで訪れていた場所なのに、故郷を離れて以来ほとんど足を踏み入れることがなくなっているboccoです。
かつてはこの砂丘でスキーをした…って、信じられますか?
以前は山陰地方も雪の多い土地だったので、冬はふつうにスキーです。
スロープが緩やかなので初心者向き…つまりbocco向きだというわけです。
そして、私には経験がありませんが、雪のない季節には砂スキーをした時代もあったのだとか。。。
みんなみんな遠い思い出です。


上の写真の右隣です。
すじ雲がとても美しい線を描いていました。
真夏の雲ではなく、すでに秋の気配です。