poco a bocco

自然の素材がもつぬくもりやパワーに助けられての作品づくり
poco a poco のペースで進みます~♪

ポストカード(3):あぶらちゃん

2006-04-23 15:23:08 | works
油瀝青...あぶらちゃんの実です。
ちょうど今ごろの季節に黄緑色の小花をつけるのだそうですが、まだその花を見たことはありません。
私が知っているのは、9月の清里で出合うこのコロンとかわいい実なのです。

もう何十年も前のことになりますが、小学生だった私のヒマつぶしの相手?は、百科事典と‘暮しの手帖’そして図鑑でした。
そこで見つけた“あぶらちゃん”という名称が大いに気に入って、ずう~っと私の記憶の奥底に眠っていたのでした。
子どもだった私は“オイルちゃん”という意味だと思いこんでしまった・・・というわけです。
このツヤツヤした愛嬌たっぷりの小さな実の実物に出合ったのは、もう10年近くも前の清里。
それが“あぶらちゃん”という名前に結びついたのはさらに後の3年前。
草木染のまねごとを始めてから2年目のことでした。

この偶然?が自分としてはとてもうれしくて、枝と葉っぱも持ち帰り、媒染を使い分けて毛糸を段染めにしました。
染色の作業中・・・若い人はご存じないかもしれませんが・・・昔なつかしい“飴湯”のような甘い匂いが、狭いけれど、ともかく家中に広がったのもうれしいことでした。
この毛糸も、そのうち何か楽しいものに変身させたいと思っています。



上の作品を別の角度から撮ったのがこれ♪
展望台での即興の作品です。
野外教室のすべての予定を終え、清里駅に向けて大きなリュックサックを背負って下っていく途中に必ず立ち寄るスポットです。
その時点では、体は疲れていても、気持ちの方は丸2日かけて創作モードになったまま。
そのあたりの植物を使って小さな作品にするのがまた楽しいのです。

こういう気負いのないものがいつでもできる・・・というわけではないので、私にとっては貴重な作品の一つになっています。

※前回の写真が小さすぎるように感じたので、少し大きくしてみました。
 これだと大きすぎますか?・・・やっぱり。。。
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ポストカード(2):一人旅

2006-04-16 14:04:44 | works
4月の東京としてはめずらしく湿度の高い日が続いています。
この週末はJR新宿駅の工事に伴って中央線がちょっと不便な状態に。
そんな時には出かけないに限ると、ひっそり自宅にこもって過ごしています。

写真は03年6月、沖縄・久高島に一人で渡った時のものです・・・って、まるで単独で海を渡ったかのような口ぶりですね^^

職場と自宅を往復するだけの毎日にちょっと疲れて、心が渇き、無数の小さなササクレが気になり始めている私には、せいいっぱいのなぐさめです。
あの日、久高の誰もいない海岸に巨大な木が流れ着いていました。
巨大流木の上にちょこんとのっている黒いものは、私のショルダーバッグとスニーカー。
どれだけ大きな木だったのかを想像してみてください。
どこから旅をしてきたのでしょうか?
こんな大きな木を打ち上げる波の力。
果てしなく広がるかのように見えるエメラルドグリーンの大海原。
自然がもつ地球規模の力の大きさに圧倒されるようです。

この大木をもっと近くでとったのがこれ。


ポストカードには、この写真にモノクロ・その他の加工を施したものを使いました。
題して“一人旅”。。。
この時の感動・・・小さなことにくよくよしたり、思うようにならない現実に対し自ら卑屈になってしまう自分の愚かさを笑いとばしたくなるような心の解放を、今、改めて思い出しています。

6週間後には式根島!
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ポストカード(1):野菜と木の実

2006-04-10 21:57:11 | works
4月半ば、桜の花を散らす雨が降りました。
今週末には師匠が野外教室の準備のために式根島に渡る予定。
そして、われら野草グループの面々は島での作品づくりに気持ちが向かい始めるのです。

私が師匠と出会ったのは、ちょうど15年前のこの時期。
もちろん当時は野外教室も始まってはいず、ただ道ばたや公園で見つけるような雑草をすてきに活けることができるようになりたいという単純な動機から、この人にフラワーアレンジメントを習おうと思いたっただけのことだったのですが。。。
野外教室でも劣等生だった私が、どういうわけだか伐採された木の枝や流木に彫りを入れて作品を作るようになり、それがBocco(ボッコ)という名前のはじまりです。

写真は2004年秋の野辺山での即興の作品“野菜と木の実”。
主役は、野辺山の農協で手に入れた野菜・・・みんなでその日のお昼にいただくために購入・・・と、道すがら拾った木の実や野草です。
こうして改めて眺めていると、そのときのドキドキワクワクの気持ちがよみがえってきます。

ヒメリンゴ、ヤマナシ、アブラチャン、ワレモコウ、ルトベキア、笹の葉、ドングリに、オニグルミの実、それから野菜は“クレオパトラの涙”の名をもつ激辛のトウガラシに、残念ながら名前は忘れてしまいましたが甜菜(ビーツ)の仲間で不思議な形のもの・・・。
どの子も楽しそうにポーズをとっています・・・とは、作者の思いこみかな?
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辛夷が好き!

2006-04-03 20:54:14 | 日々録
春、4月。
一斉に花が咲きそろい、文字通りの百花繚乱です。
これは近所で見つけた辛夷の花。
私が好きなものの一つです。

その気になって見回せば、辛夷の木はあちこちにあって、華やかな桜や存在感たっぷりのモクレンの花に負けず劣らず、地味ながらも風情のある姿を見せています。
植物とのおつき合いが始まってすでに十数年になりますが、私が辛夷の花をそれと知って初めて見たのは10年くらい前の5月の清里なのです。
つまり、それくらい植物のことを知らない人間だったわけです。
・・・といって、今はそうでないかというと、やはり詳しくはないのですが。。。

ちょうど1年前に観た実録映画“タイマグラばあちゃん”では、その咲き具合でその年の農作物の出来・不出来を占う“ヒキザクラ”として紹介されていた辛夷。
ずう~っと昔のこと、私が中学2年の時の国語の教科書に・・・堀辰雄だったと記憶していますが・・・確か“こぶしの花”という短い文で初めてその名を知ったように思います。

学生時代の友人の一人に、辛夷がどうやら自分の花らしいという人がいます。
人にはそれぞれに守り神のような植物があるという話を聞いたことがありますが、たぶん、そういう意味なのでしょう。
ところが、辛夷の花がどんなものなのか知らないというので、写真にとってみたというわけです。

ちなみに、自分についている植物の神さまが何なのか・・・私は知りません。
もし何かそういうことに関する情報をお持ちの方がいらっしゃったら、ぜひぜひ教えてください。

ところで、昨日はずいぶんたくさんの方々がpoco a boccoを覗いてくださったようですね。
ありがとうございました。
おそらくそろそろ更新してるはず・・・と、訪れてくださったのではないかと思いますが、都合で1日遅れてしまいました。ごめんなさい

ポストカードが1枚だけ売れました。
師匠の店の私もよく知っているお客さまで、とても感覚の鋭い方が気に入ってくださったとか。。。
大感激です!!!!!
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