poco a bocco

自然の素材がもつぬくもりやパワーに助けられての作品づくり
poco a poco のペースで進みます~♪

箸置き No.53 & 54

2007-09-29 21:11:17 | 野外教室
第2日に作った54個めの箸置きです。
中空になっているタケニグサの茎に数種類の植物を挿してみました。
一番下はルトベキアの花心、上にはカゼクサ、小ぶりのルトベキアの花、ツリバナ、アキノキリンソウ他2種(どうしても今、名前を思い出せないのですぅ…困った!)を使いました。
紫色の葉っぱは、前日野辺山で入手したキャベツ。
帰宅後、酢漬けにしていただきました。



そして、これが53個めです。
カラマツの細い枝を丸めたり留めたりしたものをベースに、ノガリヤスの穂の生きてるもの(紫っぽい方)と枯れているものを挿し、高尾駅近くで見つけた親指の先ほどの小さな柿の実をのせました。
台風のために電車が大幅に遅れてしまい、宿舎に着いたのは午後7時。
そんな事情だったので、手近なものを使って5分ほどで仕上げました。

実は今日のこの記事で、poco a bocco もめでたく100回めということになります
いつもご訪問くださる皆さま、本当にありがとうございました。
これからも、よろしくおつき合いください




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和弓場でコラボ

2007-09-22 19:43:40 | 野外教室
和弓の的に植物を挿す作品づくりを始めて5年くらいになるでしょうか?
毎年同じ季節だということもあり、それに私の目につくもの、好むものを採集するわけですから、花材が大きく変わることはありません。
それでも、その年によって一つひとつの植物の成長の具合が微妙に変化します。
そんな諸々の条件から、その年の作品が生まれるというわけです。

今年は、右上から下に向けて黒く染まった線がついている的を選びました。
大好きなルドベキアの花心は、この日の朝、腕いっぱいに抱えるほど採ってきたもの。。。
鮮やかな黄色の花も好きですが、花びらが散った後の花心はもっと好き!

この植物に初めて出会ったのは、14年も前のこと。
春の芽吹きが始まったばかりの5月初旬の野辺山で見つけました。
冬越えをして白く乾ききったものをたくさん持ち帰り、何年かは自宅のリビングに飾っていたのです。
秋のまだみずみずしいものを持ち帰ってドライにしても、厳しい自然の中で冬を越したもののような迫力は出ません。
でも、また久しぶりにルドベキアのある家にしたくて、持ち帰ることにしました。

右半分はこんなふう。。。
黒と茶色の線がはじめから描かれていたものです。
その両側にハネガヤを輪にしたものを並べてみました。
左上の緑はシロザ、黄色い花がたくさんついているのはオタカラコウ…蕗のような香りがします。
さらにその左にいっぱい刺さっている金茶色のものがルドベキアの花心です。
白い穂はサラシナショウマの花…甘く上品な独特の香りがして、この花を持っているとハチが寄ってきます。
明るい茶色はタケニグサの花…町中でも時々見かけることのある植物です。
日に焼けて白く?なったワラの色と、茶色の線の力を借りての作品になりました。



そして、これが2日め・午前中の全員による作品群…コラボレーションです。
左から2つめがBocco作品…“タイトルは?” と師匠に聞かれてとっさに答えたのが “天の川”。
“きふじ” さんの作品も同じタイトルだったそうです。
台風一過の初日、清里の夜空に描かれた天の川が、私たちの目に強く焼きついていたようです。

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異物との造形

2007-09-17 23:32:22 | 野外教室
野外教室の2日めです。
朝5時半に起きて “散歩” に出かけるのはいつものスケジュール。
今年は台風のおかげで到着が半日遅れたために、初日の植物採集の収穫はいつもの半分以下になってしまいました。
それで、この日の散歩は、山梨と長野の県境あたりまで採集しながらの2時間になりました。

ところが、どうしたわけか、今ひとつ体に力が入りません。
ぐっすり眠ったはずなのに、首がひどく凝って頭痛もしてきました。
そればかりか、やたらに生あくびが出ます。
それでも夏と秋が同居するこの時期の清里の植物の魅力を無視することはできず、これは!と思う植物をせっせと採集したのですが。。。

宿舎に戻って朝食をいただいた後も、どうも調子が出ません。
これは、たぶん “自家中毒” の症状だと観念して、少し横になって休むことにしました。
…私には、ひどく疲れると子どもの “自家中毒” と同じような症状が出る癖があるのです。
1時間ほど休んで、起き出してはみたものの、まだ調子はイマイチです。
結局、再び布団にもぐり込み、午前中いっぱい眠って復活しました。。。

そんな “病み上がり” 状態での作品がこれです。



宿舎の脇に置いてあったバーベキュー用の鉄板と壁を崩した廃材に、前の日に野辺山の無人野菜ショップで入手した野菜…特大ズッキーニ、ビーツ(赤甜菜)、紫キャベツ…を並べ、採集してきた植物を活けました。
採集した植物の水揚げは自分でするのが本当なのですが、上のような事情から、今回は私が眠っている間に師匠が済ませておいてくださったとのことでした……感謝 &
いつもの作品に比べてパワー不足の感はありますが、時にはそんな自分を受け入れることも必要…って、自己弁護じゃないけど。。

この作品を作りながら徐々にウォーミングアップして、次に作ったのが冒頭の写真です。
グリーンのレースのように繊細な植物が、宿舎の壁際に積まれた薪を覆うようにして生えていました。
それをベースに野の草たちを飾っています。

私の作品に限らず、他の仲間たちも同様に、野外教室では植物だけで作品をまとめることはしません。
植物だろうが何だろうか、造形の素材としてとらえる…ということがごくごく当たり前のこととして身についてきたようです。
もちろん、主役は野の草花ですが、自分の目にとまったものは何だって素材になるというのが、師匠以下、私たちの考え方なのです。
そんな訓練が、おそらく、野草展やクラフト展の作品に活かされているのだと思っています。
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清里、いつもの帰り道

2007-09-15 15:56:58 | 野外教室
出発の日の朝まで続いた激しい風雨・・・。
中央線の高尾 - 塩山間がお昼すぎまで不通になったおかげで、朝6時台に出発した人も、私のようにぐずぐずしていた者も、期せずして高尾駅に集まることになりました。
予定どおりならば、午前11時には野辺山の道を歩いているはずだったのですが。。。
でも、そんな状況も楽しみの材料にしてしまう私たちですから、2泊3日の野外教室の最後の最後まで楽しく過ごすことができました。

野外教室と言ってるけれど、これは実質<強化合宿>みたいなもの。
全28回の野外教室のうち清里で行ったのは19回…そのうち私は18回参加したことになります。
・・・これは結構すごいことかも
それはともかく、宿舎周辺でのメニューをすべてこなして、荷物をまとめ、帰途につくはじめの道はこんなふう。。
先を歩いているのは師匠と“きふじ”さん、それとも“あんにんご”さんでしょうか?



背中の荷物は相当な重さですが、無事3日間を過ごした後の爽快感と充実感で、暑さも疲れもなんのその。
こんなに緑いっぱいの道を歩くことの幸せをかみしめる瞬間でもあります。

この道を下っていくと、やがて別荘地に入り、清里の森を抜けて、目指すは、牧草地の中に建つキープファームショップ。
ショップでジャージー牛のソフトクリームを味わってひと休みしたら、ショップからさらに上ったところにある展望台へ。
ここでもまた、即興作品を作るのです。

その作品がトップの写真とこれ!



グリーンの柑橘は、出発前に友人の κ さんにいただいたもの。
作品に組み込んでみようと持参しました。
黄色いメロンは “きふじ”さんが清里の森のお店で見つけたマクワウリ。
そして、葉っぱつきの小さな実たちは、おなじみのアブラチャン!
この同じ場所の同じ木を使って作品を作るのが、私の中ではお約束みたいになっているのです。
過去の作品として、03年のもの06年のものを紹介しています。

小さな葉っぱが高原の風にあおられて動くので、それなりにシャッターチャンスを狙いました。

マクワウリ…たぶん、その味を知っているのはbocco世代が最後なのではないでしょうか?
帰りの電車の中でおいしくいただいたのですが、30代の若い仲間には初めての経験だったとのこと。
“メロンじゃないのにメロンみたいな味・・・”。
つまり、彼女たちにとってウリとはあくまでも野菜であって、甘くない、お漬け物の材料にするジャンルに属するものだったようです。
さっぱりとうす甘いマクワウリの味が、遠い昔のほんの子どもだった頃の記憶としてよみがえりました。
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とりあえずのご報告

2007-09-12 23:48:08 | 野外教室
恒例の野外教室 in 清里から帰って3日。。。
なかなか報告ができないままに時間ばかりが過ぎています
持ち帰った植物の始末…曇天の下で干しています…の他に、果実酒を仕込んだり、シロップを作りかけたり。。。
新鮮でお手頃価格の野菜までも、一度には食べきれないほど持ち帰ってしまったので、酢漬けなどの保存食にしたり。。。
その作業は遅めの夕食を終えた後になってしまい、毎日大忙し…なのです。

そんなわけで、清里でのあれこれをご報告できるのは、この週末ということになりそうです。
それまで、しばらくお待ちくださいマセ。。。
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boccoの原風景

2007-09-01 18:11:36 | View From The Hotel
旧盆の最終日、母の生家があった山あいの町を訪れました。
2000年10月、震度6強の地震に見舞われた町です。

私もその町で生まれて4歳までを過ごし、その後は毎年2回は帰省して10日前後あるいはそれ以上の時間をそこで過ごすようなことを繰り返していました。

地震で半壊となったその家は撤去され、今はこんなふうになっています。


コンクリートで固められた駐車場になってしまうと、とても小さなスペースに感じられます。
でも、ここには小さいながら平屋と2階建ての家がそれぞれ1棟、祖父が鯉を飼っていた池、農具・漁具に祖母のライフワークともいえる様々な保存食を入れる大きな樽などが収められていた通称 “物置” もあったのです。
今でもその一つひとつの様子が、記憶の中に鮮明に残っています。
7人兄弟の長女だった母の、そのまた長女が私……というわけで、祖父母にとっては初孫。
1年後に生まれた弟と私は、祖父母と母の兄弟たちにとても可愛がられました。
いつもいつも近所の人や叔父・叔母の友人が集まってお茶を飲んだり、おしゃべりをしたり、時には一緒にごはんを食べたり……今思えばずいぶんと開放的な家庭だったように思います。

そんな母の実家でのいろんなことが、単なる思い出ではなく、私自身の核となって、しっかりと根づいています。
上りと下りを合わせても1日に10本あまりの汽車が通るだけの町でしたから、時間になると裏山の麓にある保育園に駆け上り、さらに滑り台の最上段まで上って、列車を眺めるのが、小学生のころの楽しみの一つ。
汽笛を響かせ白煙を吐きながら鉄橋を渡る蒸気機関車の姿……特別にいいものを見たような気がしたものです。
その裏山に一人で登って、少し遠くの山々を眺めることもありました。
気ままに、のんびり、自分の心の赴くままに過ごした子ども時代の体験が、やはり今の自分を作っているのですね。

冒頭のアニメは、思い出深いアングルで撮った写真の一部を組み合わせたものです。
<写真は、裏大山がちらりと見える山なみ → Hさんの家 → 忠魂碑があった山 → 隣家前の大きな石 → 保育園の階段……>
細かな説明は省きますが、その一つひとつに私なりの記憶が情報としてたっぷりつまっています。




かつて私の遊び場の一つだった公会堂は、化粧直しをして、今では歴史民俗資料館になっていました。
この建物の横でサワガニを見つけた時の小さな感動も、鮮やかによみがえります。

<お知らせ>
9月7~9日は、野草グループの野外教室で清里・野辺山方面へ出かけます…
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