poco a bocco

自然の素材がもつぬくもりやパワーに助けられての作品づくり
poco a poco のペースで進みます~♪

梅雨の真ん中

2010-06-29 22:54:02 | あれこれ
関東地方の梅雨入り宣言から2週間。
ここに来て、むわぁ~ん・べとぉ~んと湿った空気が肌に張りつくような日々が続いています。
このおっそろしく高い湿度に、バリの空港に降り立った時の感覚がよみがえっただけではありません。
「名古屋の梅雨は蒸し暑いよ。塩壺の塩がベットリするくらいなんだから、覚悟しなさい」…みたいなことを下宿のおばさんに言われたのを、何十年ぶりかに思い出したくらいです。
おばさんは名古屋ネイティブだから、もちろんディープな名古屋弁。
でも、それを再現できるほどには名古屋弁が身につかなかった Bocco です。

今夜は激しい雷雨に見舞われました。
『鳴神』を2度も観たせいかしら…と思えるほどの華々しさです。
天気予報もマークばかりが続いてて、なんだかなぁ。。。
そんな鬱々とした気分を記事にするのも、なんだかなぁ。。。
…なんて思っていたところへ、うれしいニュースがブラジルから届きました。
それだけのことで元気が沸いてきた Boccoって、やっぱりタ・ン・ジュ・ン。

“心頭滅却すれば火もまた涼し”
それを「心のもちよう…」という言い方に収斂させたくない自分がここにいます。
どんな苦難にあっても、それを超越した境地に至れば苦しいとは感じなくなる…本来の意味をちゃんととらえれば、文句なしに納得です。
日頃の小さなイライラに振り回されやすい自分の姿を客観的に見ているもう一人の自分。
その存在をないがしろにしてはいけないな…と思います。

ところで、“うれしい” の中身はまた後日のお話ね。
まだちょっと自分の中でうまくまとめられていないのです。

写真:“ある画廊の入り口で…入梅の日。”

雨の季節に “鳴神” 三昧

2010-06-20 00:22:06 | 日々録
国立劇場で上演中の『鳴神』に2度も行ってしまいました。
わかりやすいストーリーだったこともあって、今回はイヤホンガイドなし。
自分の感覚をしっかり働かせて芝居を見ようと思ったのです。
環境が違うとはいえ、江戸や明治の人たちはオーディオもハイテクもない芝居小屋で見ていたのだから…ね。
そういう意味でも、いわゆる芝居小屋ってところで芝居を見てみたいと思うわけです。
いつかは金比羅歌舞伎を!…とは思っているのだけれど、なかなかねぇ。
11月は出石の永楽館(兵庫県豊岡市)でも歌舞伎が上演されるみたいだし。。。
とはいえ、すべて望みが叶ってしまっても生きてる甲斐がないのかも。
いつかきっと…そんな思いを胸に秘め、毎日を大まじめに生きることにしましょう。

『鳴神』1回目の観劇におつき合いいただいたのは、1年ぶりに来京(京都じゃなくて東京…です)のYuuさん。
芝居の余韻を味わいつつ三宅坂から少し歩いて市ヶ谷のインドに行ったり、銀座の鳴神でゆっくりまったりお茶したり、奥野ビルを探訪したり。。。
楽しい休日を過ごすことができました。
また、おつき合いくださいね~♪

そのYuuさんを見送った後、今度はこの場所で撮影です。
羽田空港第2ターミナルで「東京在住おのぼりオバサン」炸裂…嗚呼。
そろそろカテゴリーに “テ・ン・ジョ・ウ” を加えたほうがいいのかも。。

予定外不調和…ブラボー!

2010-06-17 21:43:28 | 私のお気に入り
石田菊香さんのピアノリサイタルに初めて伺ったのは、1992年6月だったでしょうか。
以来、どうしても都合がつかなかった何回かを除いて、この季節に菊香さんの演奏を聴くのはBoccoの決まりのようになっています。

菊香さんの演奏をBoccoの勝手な解釈で説明するなら…
ある楽曲の音符が全部入った箱をひっくり返してぶちまき、それを組み立て直し表現していく作業…と言えるのではないかと思います。
ショパン、バッハ、シューベルト、ベートーベン、リスト、ラベル、モーツァルト……つまりクラシックの楽曲です。
門外漢がこのような言葉を発するのはまったくもって不躾だということも重々承知です。

チャレンジングで、創造的で、緻密かつ繊細にして壮大。
とても乗り越えられそうにもない問題を抱えて右往左往していたある時期、そんな菊香さんの演奏からBoccoはたくさんの勇気とエネルギーをいただきました。
たやすいことではないけれど、“自分を生きる” というのは、ある意味、こういうことなのではないか…と、気持ちが高揚したものです。

「さすらい人の歌 ~孤独な魂の悲痛な叫び~ 荘厳と軽快、そして別れ」と題された今年のリサイタルは、6月10日。
プログラム・ノートには、「……人間の内面、魂の奥底からの荘厳な祈り、孤独なさすらい人の悲痛な叫び、革新の情熱、陽気と悲哀などを表現したい……」とあります。
予定調和の心地よさ…それを十分に認めたうえで、予定外不調和の危うさ、力強さ、痛快さ……自分を生きようとする魂の叫びに揺さぶられ共鳴する感性を失いたくないと、Boccoは思うのです。
来年もまた、菊香さんの演奏に快哉を叫ぶ体力と気力が残っていますように。。。

☆ そして、今回のテ・ン・ジョ・ウは…津田ホール(東京・千駄ヶ谷)でしたッ!☆