やっぱりテ・ン・ジョ・ウ

東京で4月半ばの降雪なんて、めったに見られるものではないけれど、
冷えましたねぇ。。。
そんな氷雨の金曜日、いよいよ最後の歌舞伎座へ行ってきました。
遅い昼食を兼ねて鳴神で休憩した後、
氷雨が降る中を、第三部の幕見の行列に並ぶこと2時間。
かろうじて2列目の席をゲットすることができました。
……幕見の椅子席は2列のみで、それを逃すと立ち見になってしまうのです。

遠い昔、テレビの舞台中継で見たことがあるような、ないような。。。
ともかくナマの舞台で見たことのない超ビッグタイトル…といえば、『助六由縁江戸桜』。
しかも、最後の最後の演目だけあって、出演者もこれ以上はないほどの大物ぞろい。
ある評論に、舞台の上に助六が3人立っていた…と書かれていたくらいですからねぇ。
（実際に『助六』の役を演じたことのある役者さんということになれば、その2倍にはなるでしょう）
脇を支える小さな役にも幹部クラスの役者さんがズラリ。
こういうキャスティングを「ご馳走」というのだそうです。
卯月やいうのに “目正月” …ほんま、ええもん見せてもらいましたわぁ。。。

ところが、そんないい思いをした Bocco にバチが当たりました。
翌朝から肩胛骨の内側がすっさまじくコリコリになって、まるで首を寝違えたようなことに…
それでなくてもモロモロの疲れがたまっていた上に、寒さで冷えきった体のまま芝居にのめり込んだことが原因です。
トホホなことに、まだ湿布を3枚も張っています。
反省……でも、後悔しちゃいないんだなぁ。。

今回の歌舞伎座では写真をとりませんでした。
その代わりに こんなのはいかがでしょ？

なんか幻想的。。
『染模様恩愛御書』・千穐楽の日の天井です。

この芝居で描かれていたのは、男と同士の愛とか、男と女の愛とか、そんなくくりをすとんと突き抜けた世界。
一人の人間ともう一人の人間とが互いに激しく惹かれ合い、愛し合う…その純粋な姿にBocco は強い共感を覚えました。
初めて手が触れ合い、とっさに身を固くして狼狽する友右衛門と数馬。。。
その瞬間の恥じらいやためらいに人としてのかわいさが感じられ、Bocco も、人としてあのようでありたいと思ったのですよ。。。

気 ま ぐ れ

さぼっているわけではないのです。
ちょっと余裕のない日々が続いています。
といっても、大忙しというわけではありません。
少し環境が変わって、いろんなことがまだ定まっていないだけのことなんです。
そのうち落ち着いてくるはずです。
…と、今日は糸井重里「気まぐれカメら」風かも。。。

3週間ほど前のトナリノハタケ。
乾いた土に、文字通りもも色のすももの花びらが散っています。
こうやって切り取ってみると、ちょっとしたアートに見えませんか？
だ、だが…シャシンガデカイ。。。

過去 - 現在 - 未来

この4月、Bocco はいきなり（いや必然？）転機を迎えることになりました。
それで心あわただしくすごす毎日は、ある意味、転校生みたいな感じかな？
新しい環境に慣れて自分なりのペースがつかめるまでに、もうしばらくかかりそうな気配。。。

写真は、1週間ほど前のY's ARTSさんのアトリエ展示。
オーナーの堤さんの手による現在・過去・未来を表した作品だそうです。
この日も駆け足の奥野ビル探訪だったので、せかせかと構図も何も考えずに撮ってしまったのですが、何とかかろうじてそれらしいアングルにはなっているようです。
　＊画面を明るくして見てくださいね。

過去からつながる今の自分。
今の自分は未来へとつながっていく。
このたびの転機も、そういう意味で過去からの連続であり、次の瞬間には過去になっていく。。。
過去 - 現在 - 未来…と、時間を生きていく人間の一生は、その時その時のスポットでありながら、おびただしい数の瞬間が連なることによって、線となり、面となり、立体となり、さらには四次元の世界へと移ろうのかもしれません。
そうした答えの出ない問題を切実なものとして考えてしまう年齢に、いよいよ自分が達したことを改めて強く認識した次第…
けれども、そんな迷いなどお構いなしに、現実は次々と課題を突きつけてくるのですねぇ。
なかなかたいへんなことです。