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ベニバナボロギク・2~果実

 キク科ベニバナボロギク属の「ベニバナボロギク(紅花襤褸菊)」。アフリカ原産の一年草で1946年に九州で発見されその後関東地方まで急速に拡がっていった。8~10月に茎の上部に紅色の頭花を付け果実は冠毛の付いた痩果になる。果実の出来始めは綺麗な球形だがこれが崩れていくとボロ布のように見える。ちなみにボロギクはサワギクの別名になる。これは中山中学校付近の林縁のもの。
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ダンドボロギク・2~果実

 キク科タケダグサ属の「ダンドボロギク(段戸襤褸菊)」。北アメリカ原産の帰化植物で、愛知県の段戸山で発見されたことから名付けられている。草丈は1メートルを超えるほどになり、その姿はベニバナボロギクに似ているが属が異なる。果実は冠毛のある痩果が密生している。ここは長沼公園"野猿の尾根道”の伐採地で春にはカラスザンショウやアカメガシワなどのパイオニアプランツが多く見られたが、このダンドボロギクも伐採地や崩壊地などに一早く現れる。
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ナツハゼ・6~野猿の尾根道

 長沼公園"野猿の尾根道”に生育している「ナツハゼ(夏櫨)」。ツツジ科スノキ属の落葉低木で北海道~九州の山野に分布している。5~6月に新枝の先端に総状花序を出し直径5〜6ミリの釣鐘状の花を下向きに咲かせる。果実は直径7~8ミリの液果で黒く熟して食用になる。その葉が夏にハゼのように紅葉することからその名前がある。
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アキザキヤツシロラン・8~蕾

 ラン科オニノヤガラ属の「アキザキヤツシロラン(秋咲八代蘭)」。名前の通り秋に花茎を伸ばし直径1~1.5センチの花を数個咲かせる。自身では葉緑素を持たずクヌギタケ属やホウライタケ属など特定の菌種とのみ共生する多年草菌従属栄養植物。そろそろ咲き始める頃だと思って雑木林を訪れやぶ蚊とクモの巣と格闘しながら見つけた蕾。草丈は4~5センチで開花時には8~9センチになり、果実期には40~50センチまで伸びる。今年は9月になっても猛暑が続き去年よりは開花が遅いようだ。この日は蕾を2株しか見つけられなかったが、来週になれば開花をたくさん見られるだろう。
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ニセシマニシキソウ・2~花

 トウダイグサ科ニシキソウ属の「ニセシマニシキソウ(偽島錦草)」。アメリカ大陸原産の一年草で2000年以降に確認されている比較的新しい帰化植物。まだ掲載していない図鑑は多い。熱帯アメリカ原産の同属のシマニシキソウより小型で葉の表面は無毛。写真は花の部分を拡大したもので柱頭が残り子房が膨らみ始めた果実と黄色い葯が付いた雄蕊が見える。
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虫・19~ミドリヒョウモン

 長沼公園"野猿の尾根道”で見掛けた蝶。飛んでいる時はツマグロヒョウモンかと思ったが止まった姿を見ると色合いが少し異なる。これはどうやら「ミドリヒョウモン(緑豹紋)」のメスのようだ。タテハチョウ科ヒョウモンチョウ属で翅を拡げると6~7センチある。
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スエコザサ

 NHK朝ドラ『らんまん』はいよいよ今週大団円を迎える。植物ウォッチャーとしては十分期待して始まったが予想以上の秀逸な作品で朝ドラ史の中でもかなり上位の評価になるだろう。ドラマの最初に坂本龍馬が出たのには驚いたが、随所に史実に基づいたエピソードが散りばめられ作品の質を素晴らしく高くした。週毎のサブタイトルは、バイカオウレン、キンセイラン、ジョウロウホトトギス、ササユリ、キツネノカミソリ、ドクダミ、ボタン、シロツメクサ、ヒルムシロ、ノアザミ、ユウガオ、マルバマンネングサ、ヤマザクラ、ホウライシダ、ヤマトグサ、コオロギラン、ムジナモ、ヒメスミレ、ヤッコソウ、キレンゲショウマ、ノジギク、オーチョーギ、ヤマモモ、ツチトリモチ、ムラサキカタバミと続き最終週は予想通り「スエコザサ(寿衛子笹)」になった。この名前を見ればドラマの過去のシーンが思い浮かぶ。これらを並べても面白い図鑑になるだろう。写真は練馬区東大泉の『牧野記念庭園』のもの。ここは牧野富太郎博士が大正15年から亡くなるまでの30余年を過ごした住居と庭の跡地になる。スエコザサはイネ科アズマザサ属の多年草で草丈は40~50センチ。大きくなれば2メートルを超えるほどになる。アズマザサの変種で宮城県以北に分布しており葉は縦半分が裏側に反り返って皺がある。
 昭和2年、65歳の牧野富太郎は東京帝国大学から理学博士の学位を得ていよいよこれからという時、翌昭和3年1月に55歳の最愛の寿衛夫人を失った。博士は夫人を偲び昭和2年に仙台市青葉区の広瀬川沿いで発見した新種のこのササに夫人の名を冠した。夫人の墓は台東区谷中の天王寺に博士と共にあり墓碑には博士の二句が刻まれている。

 家守りし妻の恵みや我が学び
 世の中のあらんかぎりやすゑこ笹
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ツルギキョウ・6~高尾山1号路

 高尾山"1号路”で蔓を伸ばしている「ツルギキョウ(蔓桔梗)」。キキョウ科ツルニンジン属(ツルギキョウ属)のつる性多年草で関東地方以西の山野に生育している。初秋に直径1.5センチほどの釣鐘状の花をやや下向きに咲かせる。開花直後は5本の雄蕊が雌蕊を包み込んでいる雄性期で、花粉を出し終えると雄蕊は外側に拡がり中から雌蕊の柱頭が現れる。高尾山系ではツルギキョウと同時期にツルリンドウツルニンジンが咲くので愛好家の間では"ツル三姉妹”などと呼ばれて人気の花ではある。
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アメリカイヌホオズキ

 鑓水地区の道端に生えている「アメリカイヌホオズキ(亜米利加犬酸漿)」。ナス科ナス属の一年草で北アメリカ原産。花冠は直径5~6ミリで花は紫色掛かることが多い。また花冠は基部近くまで深く裂けている。イヌホオズキの葉は丸みを帯びるが本種の葉は細長くなる。
 参考までに日本帰化植物写真図鑑(全国農村教育協会発行)の"イヌホオズキの見分け方”などを参考に以下に示しておこう。これらの特徴はそれぞれ絶対的なものではなく個体差や中間的なものもあり、総合的に見て判断するしかない。
☆イヌホオズキ・・・花冠は8~12ミリで基部まで裂けない、果実は光沢無く果肉は緑色~濃紫色で萼を残して落下、葉は長卵形で脈上を除いてほとんど無毛、球状顆粒無し、果柄の基部はやや離れて付く、萼片は軽く反り返る
☆オオイヌホオズキ・・・花冠は8~12ミリ、果実はやや光沢があり果肉は緑色のままで柄を付けて落下、葉は丸みを帯びた長卵形で細毛を密生、球状顆粒4~10個、果柄の基部の離れ方が大きい
☆アメリカイヌホオズキ・・・花冠は4~6ミリでやや紫色掛かることが多い、果実はやや光沢があり果肉は緑色のままで柄を付けて落下、葉は細長い三角形で細毛を密生、球状顆粒4~10個、果柄の基部は1ヶ所に集まる
☆テリミノイヌホオズキ・・・花冠は4~6ミリ、果実は強い光沢があり果肉は濃紫色で萼を残して落下、葉は三角状卵形で基部より半分辺りまで波状の浅い切れ込みがあり脈上を除いてほとんど無毛、球状顆粒1~4個、萼片は強く反り返る、果実にフケ状斑がある
 
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コバノカモメヅル・5~野津田公園

 野津田公園のススキ野原に蔓を伸ばしている「コバノカモメヅル(小葉鴎蔓)」。キョウチクトウ科(←ガガイモ科)カモメヅル属のつる性多年草で関東地方以西の太平洋側に分布している。花径は10~12ミリで花冠は星形に5裂し雄蕊は雌蕊を囲んで蕊柱を形成している。蕊柱の外側に濃赤紫色の副花冠が見える。花の横では果実が出来始めている。
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