闘え!文庫魂

空手を愛する熱い仲間たち
金沢文庫木元道場生におくるメッセージ

紐のついたベニア板

2020年05月15日 | 仲間たちへ
2020.5.14.FRI.
皆さん、こんにちは。
今日は第34回目の投稿です。

わたしが入門当時、道場の床はまだ板の間でした。そして程なく窓の内側に鉄製の肋木が設置されます。私には縦と横の違いはあれ、稽古生を逃がさない為の鉄格子見えました。その肋木の内側に、角に紐のついたベニア板が何枚か置いてありました。(あのベニアは何に使うのだろう。)とずっと疑問に思っていたのですが、指導員の先輩方が恐くてずっと聞けませんでした。やっと聞けたのは、入門してから随分経ってからでした。桐生先輩が「あれは、まだ肋木が無い頃、組手で窓ガラスが割れるので、サッシの内側に結びつけていた板だよ。ベニアを結んでるいくと、昼間でも道場がだんだん暗くなってくる。○○になる罪人が自分の○○を埋める穴を自分で掘らされるのと同じ感じだったなぁ。あはははっ。」と怖い事を笑顔で話してくれました。実際、私が茶帯の頃、黒帯になられた桐生先輩の前蹴りで稽古生がすっ飛んで、入口のサッシの下のガラスを破って外に転がり出たことがありました。奇跡的にやられた方は無傷でしたが、ガラスを割った事をひどく怒られていました。「師範に怒られるので、夜の内に修理しておこう。」とおっしゃって、2人で車に乗って、ガラス屋を営む稽古生の家までガラスを買いに行きました。結局、サイズを測っていかなかったので、ガラスは買えず、しばらくすると、ガラスではなくアルミの板がはめ込まれていました。(そうだよな。ガラスじゃまた、割れちゃうもんな。)などと考えていました。
 怖い話しばかりですが、それでも私の入門当時は随分落ち着いて?きていたようで、「○○先輩も丸くなったなぁ。昔は抜身の日本刀みたいだったもんなぁ」という話を聞いて(丸くなった?あれで?抜身の日本刀!)などと思いました。
続きます。
押忍。

吉岡智