2020.5.18.MON.
皆さん、こんにちは。
今日は第37回の投稿です。
今日のテーマは「上段蹴りのすすめ その7」です。
胴回し回転蹴り
前転かかと蹴りと言ったほうがイメージが掴みやすいかもしれません。現世田谷・杉並支部支部長の塚本徳臣師範の得意技で、第10回世界大会の準決勝で、ロシアのローマンネステレンコをこの技で倒した試合はもはや伝説となっています。普通の前転は危険が無いように低い位置で身体を丸めますが、それでは足が相手の身体に届きません。左手を地面につける感じで左肩から入り右かかとを当てます。腰の位置が低くならないようにしながら、やや斜めに回りながら蹴ります。慣れないと頭や肩、腰などを強打する事が多くて危険ですし、狭い場所では稽古できません。これは再開した道場で稽古しましょう。
縦蹴り(ブラジリアンキック・マッハ蹴り)
上段回し蹴り蹴りからの変化技で、膝を高い位置に抱えたところから、膝から先を回転させて、相手のガードの手と頭部との隙間に斜め上から蹴り落とす技です。起動が縦なので「縦蹴り」なのですが、蹴りの上手なブラジルの選手が多用したので「ブラジリアンキック」、塚本師範の得意技として「マッハ蹴り」とも呼ばれています。手を壁に添えて、蹴り込むときに、軸足をしっかり返して、相手に背を向けるくらいのイメージで蹴ります。蹴り足の腿の付根の前が伸びていないと高い位置を蹴れませんので注意してください。
私が優勝した神奈川県大会の3回戦で一本を取った技はこの技に近い変化技です。私の場合は前蹴りを何回か当てて相手のガードと意識を正面に集めます。そこで前蹴りのフォームから膝先を円を描くように変化させ、回し蹴りを当てます。当時蹴りの軌道を変化したさせる人は少なかったので、入りやすかったのを覚えています。ただ、これもトータルバランスが大切で、蹴りそのものが遅かったり、弱くてはいけませんし、スタミナが切れていてはそもそもしっかりと蹴れません。ストレッチやフィジカルトレーニングとバランス良く稽古してください。
押忍。
吉岡智