2020.5.15.SAT.
皆さん、こんにちは。
今日は第35回目の投稿です。
きょうのテーマは「上段蹴りのすすめ その6」です。
かかと落とし
膝を伸ばした状態で内側、もしくは外側から回してきた足が正中線に来たところで勢いよく真下に落として、かかとで相手を攻撃します。日本ではまだポピュラーな技ではなかった第4回世界大会の時、アンディフグ選手が多用して衝撃を与えたのを覚えています。股関節周りの柔軟性と強さが要求される技です。特に前後開脚の柔軟を行い、低い位置から始め徐々に高くてしていきます。軸足が取られて転倒することが多い技ですので、壁に手を添えて稽古してください。
後ろ蹴り
向かいあった状態から、左足を軸に背中側から体を回転させ、畳んだ右足の膝を伸ばしながらかかとで相手の頭部を攻撃します。クリーンヒットすれば必ず相手にダメージを与える強い技です。部屋の中では基本稽古の左右の蹴りを壁に手を添えて、半回転くらいでの蹴りにとどめてください。フルでの蹴りの稽古は多少バランスを崩しても危険の無い広い場所で行ってください。
後ろ回し蹴り
ある程度膝の伸びた足のかかとや足首周辺で、相手の側頭部を真横に近い角度から攻撃する点です。後ろ蹴りは直線軌道で蹴るイメージですが、体の回転を伴う為にある程度角度がつくので、後ろ回し蹴りとの厳密な区別が難しい技です。
私の中では、「膝を伸ばす動きがダメージを与える動きに直結するか否か」で分けています。それでいくと私の場合は、中段は100%後ろ蹴りで、上段は90%が後ろ回し蹴りです。稽古方法は後ろ蹴りと同様です。
上段回し蹴りの項で、突き下段との強さのトータルバランスについて述べましたが、後ろ蹴りも中段が強いと上段が入りやすくなり、上段が早いと中段が決まりやすくなります。足技全体、蹴り技全般を上手く、強くしていく事が大切です。
押忍。
吉岡智