カプメイの独り言

2シャム猫的お気楽生活

裏スイス

2008-07-17 23:14:42 | スイス

警告


スリに注意!

チューリッヒ中央駅の待ち合わせ場所頭上に下がっています。
この絵のオブジェも反対側にありました。

中央駅は大きく、どん突き駅です。
(正しくは何て言うんですかね?行き止まりで、列車はここで折り返します。)
国際路線の列車も乗り入れているし、たくさんの人が行き来しています。
そして、列車の時間や番線を気にしたり、
これからの旅に思いを馳せたり・・・。
気がそぞろになっているところを、スリが狙います。
長い指、鉤状になった指・・・各国語で表示されている。

こういう表現って面白いと思いました。
私は、ヨーロッパ(主にドイツ語圏)に慣れているので、
だいたい注意深く行動する方ですが、
それでも、改めて「注意しなくちゃ!」って、気を引き締めました。

   

さて、今回の短い滞在期間にドイツに住む叔母を訪ねました。
片道2時間で行ける場所なので、国際切符を買い、
Basel(バーゼル)で乗り換えて、日帰り旅行。

この叔母には、昔、
「チューリッヒは犯罪都市なんだよ。」と言われたことがあります。
彼女はいわゆる刑事ものが好きで、ドイツでもドラマをよく観ています。
そうすると、犯人に絡む場所がチューリッヒってのが多いそう。

国際線の入る駅だし、空港もある。
=高跳びしやすい。
実際にはどうか知りませんが、
駅の周辺の一部地域には危ない地域があると聞きました。

もちろん国や警察では、そんな状況を野放しにしている訳はない。
10年以上前に危険と聞いた地域も、再開発されているようでした。

   

さて、話を戻しますが、
叔母を訪ねた後、夕方発のICE(インターシティ・エクスプレス)に乗りました。
自由席だったので、空いている席にボーっと座ると音楽が聞こえる。
???
列車内は静かなはず。
前の席のお兄ちゃん達が、レゲエをデッキで聴いている。
でも、誰も何も言わないし、
そのゆる~い音楽が嫌じゃなかったので放置。

この列車、私が乗ったフライブルクから次は、
スイスのバーゼルドイツ駅に停まる。
(ややこしいが、バーゼルは国境都市で、駅はドイツ駅とスイス駅の2つがある。)
そこまで1時間弱。
ドイツ→スイスの場合、ドイツ側の国境警察が先に見回り、
次にスイス国境警察が見回る。
パスポートを提示させたり、荷物検査をするのだが、よっぽどでない限り素通り。
(特に、私のような見るからに善良そうな観光客はね。)←異論認めません。

ところが!

よっぽどの事が目の前で起きた!

レゲエのお兄ちゃん達、(2人)の前に、
ドイツ側国境警察(略してDP=ドイツ
ポリツァイ)トリオが来て、
"Ausweis bitte."(アウスヴァイス・ビッテ)と言った。
ところが、ラテン系人種らしくて、解らなかったのか、反応が無い。
もう一人が"Passport."と言ったら、やっとのろのろと出した。
怪しい!と判断したのか、女性DPが携帯で照会。
「薬、持ってないよね・・・?」と男性DPは、一応軟らかく聴いている。

この時の私は、後ろの席でパタパタとしっぽを振っていて、
好奇心を抑えるのに苦労していたのは言うまでもない。

結局、お咎めなしで、解放。
ケルン(北ドイツ)で、レゲエ大会参加していたんですと。
ふ~~ん。



しばらくして、今度はスイス国境警察(SP)の若い2人組がやってきた。
一人は顔がいい金髪。
私は、こういうのが来ると、絶対に身構える。
見るからに容姿と仕事に自信があり、いけすかないタイプ。

こいつ、レゲエ兄ちゃん達を見ると、早速食いついた。
「パスポート見せて」(ここまでは普通)
そして、

"Wo ist marijuana?"(ヴォー・イスト・マリワ~ナ?)
(マリファナはどこにあるんだ?)

いきなりですかー!?(私の心の声)
それも何度も何度もニヤニヤ
笑いながら聞いている。
兄ちゃん達、ピーンチ!
でも、逆らいません。
CDデッキの電池入れまで開けさせられ、
着ている物もポケットチェック、ボディーチェックは勿論。
靴も脱がされて、靴の裏までチェック。
(あ、靴下に穴が。。。)
バックパック(大きなリュック)や寝袋も・・・。
15分以上は調べてた。でも


結局、
何も出ませんでした。

お兄ちゃん達は、こういう扱いに慣れているみたい。
SPが悔しそうに、諦めて行ってしまったあと、
「やれやれ、仕方ないな・・・」みたいな感じでした。

私としては、あの天狗SPの鼻が折れたので、
ちょっと気分良かったです。

   

でも、スイスは自然豊かで美しい国と言うだけではないと、
ここでも改めて認識した次第。

入ってくる薬を防ぎたい。
(行きのドイツ入国はフリーパスだった。)
スリだって何だって、事件は起こさせたくない。

厳しい姿勢の一端を見た思いでした。

次回は、世界遺産観光です。