都心部ではないが、杉並、中野あたりの街を見ていて最近気づくことが二,三あった。
一つめ。自転車が変わってきた。東京は電車と自転車の街だと思っていたが、その自転車が何だか変わってきた。ママチャリでも前後に大きな子ども用のカゴがつき、特に電動自転車(パワーアシスト)が目立つようになった。これは子どもなど重量物を自転車に乗せた場合、非常に安定して発進、操作ができる長所がある。いわゆるふらつきが抑えられるし、もちろん坂道で威力を発する。脚力の弱った高齢者にも朗報である。
また細身で軽量なスポーツサイクルが増えた。体格にあったこれら高級な自転車の増加は、日本もヨーロッパの街のように成熟してきているなと感じさせる。
二つめ。最近A宅配便と、B宅配便との違いに、街の様子を見ていて気づいた。と言うのも、多くの人が気づいているはずだが、インターネットで品物を買うと、B宅配便になることが多い。たぶんBの方が配達料が安いからなのだろうが、問題はそのBの配達時間帯枠で、かなり外れて遅くなることがあり、待つ方はいらいらさせられたものだった。
それでBのトラックを気にして見てみると、実は両者にはシステムの違いがあった。Aの方は街角のあちこちに配達ステーションをつくり、宅配は電動自転車のリヤカーでするのが目立つ。ところがBは軽トラとか中型トラックでの宅配が多い。ちょうどわが家の前は広い道路で、しばしばBの大小トラックがトンボの交尾みたいに止まっている。それで最近気づいたのだが、B社は街のステーション代わりにトラックを使い、路上で軽トラなどに仕分けをしているようなのだ(間違っていたらごめんなさい)。
だから荷物が届かないので「どうなっていますか?」と聞いたところで、AとちがってBは現物が移動中なので「わからない」返事の連発になる。B宅配便が「お値段安く早い」のは、このステーションを省いているところにあると私は見た。
それで、送料無料は実に魅力的なのだが、システムの違いとあれば、たとえ遅くなったとしても、それは宅配の人や会社の担当者に当たってもどうしようもないことだ。無料の魅力に飛びつく代償というものを甘受せねばならないのだ。
街ウォッチから時代の流れのいろいろなことがわかる。人と時代は常に変化し、特徴があるものなのだ。 ケパ