Happyday of LUCKY

日々の気付きと感謝を忘れないように綴るページ

古いネガが教えてくれること

2010年09月09日 | Photography


今年の夏は記録的な猛暑だというが、そんな中を運動に励んだおかげで、わたしはまったく夏バテもせず食欲モリモリ体調はすこぶる良い。
きょうも涼しいうちに長居公園へジョギングに行く。
公園に着くと第二競技場からクシコスポストやポルシェカポーレが聞こえてくる。
いよいよ運動会の季節か。
周回路を4周(約11キロ)、1時間かけて走る。
あと2ヶ月で21キロまで走れるようになれるだろうか。



午後からバリ島とニュージーランドのネガをチェックする。
バリの方はまったくダメだったが、ニュージーランドではけっこう良いカットが撮れている。
撮影データを見比べていておもしろいことに気づいた。
バリではニコンの一眼レフ機を使っている。
レンズはなんと20ミリ。
一方、ニュージーランドではヘキサーRFに50ミリ、サブ機としてGR-1s(28ミリ)を使っている。
今のスタイルとほぼ同じだ。

ダメダメだった北京はキヤノンの一眼レフ機で、まずまずだったモンゴルはライカ3fに50ミリとGR-1sということを考え合わせると、どうやらわたしはレンジファインダー機+コンパクト機というスタイルの方がヒット率が高いようだ。
しかもメイン機には50ミリレンズがぴったりくるみたい。
今年のネパールもM8に40ミリ(52ミリ相当)と28ミリ(37ミリ相当)の2本だけだから、これがわたしの旅のカメラだといえるかもしれない。

さらにニュージーランドのコンタクトプリントを見ていて気がついたのは、光の読み方と構図のつくり方がいまのわたしのそれと非常に似てるということ。
自分の写真なのだから似ていてあたりまえだと思うだろうが、これは写真をやっていない人にはわからない。
つまりニュージーランドからわたしはいまの写真の見方を身につけたことになる。
あえて理屈をいえば、ボケ味のよく見える一眼レフ機のファインダーよりも、素通しのようなレンジファインダー機のそれの方が繊細な光のようすがよく見えるということか。

古い写真を見なおすと、いろいろ発見があるもんだ。

モノクロネガをスキャンしてプリントする

2010年09月08日 | Photography


SIGNの写真茶話会でネパールの写真を選別した指針にしたがって、今度は古いネガの選別作業に入った。
まずは11年前に撮った北京の写真を見たが、まったく絵になっていないのでアゼンとする。
40本も撮っているのにプリントできそうなカットがない。
このころいったい何を撮っていたのか。

さらにモンゴルの写真を見る。
辛うじて10カットほど良さそうなのを発見。
さっそくフィルムをスキャンして、ハーネミューレ紙にプリントしてみる。
おお、なかなかいいトーンが出るではないか。
だが以前アナログ暗室でプリントしたものと見比べると、どうもシャープ感に欠ける。
なんかモヤッとしている。
取り込みの解像度は十分マージンをとってあるので、プリントサイズにリサイズしたあとでアンシャープマスクを少しかけるべきなのか。
それともスキャンの仕方に問題があるのか、あるいはフラットベッドの性能の限界か。

ためしにそのアナログプリントをスキャンして同様に出力してみたが、やはりシャープ感がない。
しかもフィルムから取り込んだものより暗部のつぶれが多く、この方法は自由度が低い気がする。
モノクロネガからデジタルプリントをつくる作業は、思いのほかむずかしい。

SIGNのY浅氏は超能力者かもしれない

2010年09月04日 | Photography


写真を指導する立場になると、自分の写真を指導してもらう機会がなくなる。
あとはもう個展やグループ展に出して、観衆の目にさらすことで鍛えてもらうしかない。
だがそれとて具体的な反応がなかったり、「いやあ、なかなかいい写真でしたよ」などと当たり障りのない社交辞令しか返ってこなかったりする。
ホントはもっと厳しい意見を聞きたいのに、そんなことを言ってくれる人はいない。

奈良在住のY浅さんが主宰する「SIGNの写真茶話会」は、プロもアマも分けへだてなく写真を鍛えてくれる数少ないワークショップのひとつだ。
彼の写真に対する造詣は非常に深く、とくに写真を「読む」能力はずば抜けている。
あまりにも撮影者の心情を的確に言いあてるので、なにか超能力をもっているのかと思うほどである。
そういう意味では、彼に自分の写真を見せるのはこわい。
去年1年間、オブザーバーのような形で参加してきたが、今年に入ってからは一人の受講者としてわたしも写真を見てもらっている。
きょうはこの夏撮ったネパールの写真を見せに行く。



午前中はいまもっとも注目されている梅佳代さんの写真集を見ながら、写真の読み方についてY浅さんの話を聞く。
梅さんの写真がなぜこんなにも受けているのか、その理由を彼は1枚1枚写真を見てていねいに説明していく。
それを聞くとけっして奇跡なんかではなく、梅さん自身の才能というかすごさを感じてしまった。
やってみればわかるが、なかなかあんな写真は撮れるものではない。

昼食をはさんで午後からは参加者がもってきた写真を見てもらう。
わたしはスナップ写真約120枚と大きくプリントした風景写真20枚ほどを見てもらった。
すると彼は参加者に「ある指針」を示すことでわたしの写真を選別させていった。
できるだけ参加者に考えさせ選別させながら、要所要所で彼の厳しい目が光る。
そのようにして最終的に12枚の写真が残った。
ああ、これがわたしの見たかったネパールなのか。
なにか憑きものが落ちたように、わたしのからだは軽くなり、光明が見えた気がする。

さて、その12枚を核に今後どんな展開が待っているのか、このワクワク感はちょっと言葉にできない。

ダブルブッキングでビジネスクラスへ

2010年09月02日 | Life


ネパールからの帰りの飛行機での話。
現在、カトマンドゥからの関西空港への直行便はなく、香港で乗り替えなければならない。
香港空港に着くと係員がわたしたちの名前を書いたボードを持って立っている。
その人に付いてカウンターへ行くと、関空への乗り継ぎ便でオーバーブッキングが発生していた。
同じ時間帯の便は名古屋行きしかなく、関空行きは5時間待ちだという。
結局、名古屋から新幹線で帰れば、関空から帰るのとそんなに変わらないので名古屋行きにした。
もちろん新幹線代は航空会社持ちだ。
そのうえエコノミーからビジネスクラスに変更となり、快適な3時間半であった。



M8の測光方式とそのクセ

2010年09月01日 | Camera


M8を使いはじめて露出の測り方を考えなおす必要に迫られている。
これまでAEを使った撮影では中庸濃度(18%ニュートラルグレー)に近い反射率のものを探して露出を測り、その露出でロックをかけてからフレーミングしていた。
ところがM8では、撮影露出のままだとオーバーになることが多く、RAW現像のときに-1~1.5EVも補正しなければならないことがある。
そうすると飛んでしまった高輝度の部分はいくらRAW撮りでももともとデータがないので、現像時に補正してもディティールが出てこない。
いや、こんなことはなにもM8に限ったことではなく、どんなデジカメだって同じなのだが、再現域が広いM8だからこそアンダーめに撮っておけば、低輝度の部分が粘って高輝度部分も生きるというわけだ。



だけど銀塩時代の露出のカンみたいなものが目に染みついているので、たとえばISO160で絞りF8なら1/360~1/500秒くらいと感じながらファインダーを覗く。
そのときに示された数字が大きく外れていると「露出補正が必要だ」と思ってニュートラルグレーを探すわけだから、これからは1/750~1/1000秒という数字を基準にしなければならない。
じっさいにはカメラ側で露出補正を-2/3EVくらいにしておいて、頭のなかではISO250だと思ってシャッタースピードを計算することになる。
これは案外慣れるまでやっかいだぞ。

細かいことをいうと、銀塩のM型ライカで露出計の入っているモデルはM5、M6、M7(CLもそうだが)の3機種あって、中でもM5がもっともスポット測光に近い。
M6とM7は基本的には同じ中央部重点測光である。
この測光方式は上に書いたようなハイライト基準で測るとき、とても測りやすくて安心感がある。
ところがM8になってこの方式が変わった。
取説には「中央部重点測光」とあるが、レンズを外してシャッター幕を見ると、これまでの白丸ではなく横長の帯状になっている。
つまりこの矩形部分の輝度を測っているので、フレーミングが横位置と縦位置で露出値が変わりやすい。
要は露出を測光しているときに、いまどの部分を測っているかというイメージが大切ということだ。