Happyday of LUCKY

日々の気付きと感謝を忘れないように綴るページ

コーナーづくりとオーバーマット加工

2011年08月24日 | Photography


これはなにかというと、額装するときにプリントをマットに固定する三角コーナーというものだ。
ポリプロピレン製の「マウンティングコーナー」というものも市販されているが、わたしのようなお金のないものは紙を切って自分でつくる。
プリントに直接触れるコーナーやマットはプリントの劣化を防ぐために、無酸性あるいは中性の紙材を使う。
このコーナーは「ピュアガード70」というpH7の中性紙で、オーバーマットはもちろん無酸性の「ミュージアムボード」だ。
ついでにヒンジ部分のテープも特殊な無酸性の布テープを使っている。
きょうは朝から三角コーナーを120個ほどつくった。



写真を扱うギャラリーで作品をストックしてもらう場合、上のような形に加工することが多い。
慎重に位置決めをしたうえで、台マットにプリントをコーナー止めするのである。
本のようにオーバーマットをかぶせるので「ブックマット」と呼ばれている。
このまま額装することができるので、販売を前提に個展する場合はブックマット加工しておくと、この形でギャラリーに預けられるので便利だ。
写真の売買は通常この形で行なわれる。
しかもこれは世界共通なので、たとえばニューヨークやロンドンのギャラリーに自分の作品を売り込みに行くときは、このようにして持っていけばよい。



サインはイメージのすぐ下にする人と、プリントの下の方に(オーバーマットで)見えない部分にする人もいる。
これはサインが見えるようにしてみたが、個展で展示する場合は見えない方がすっきりすると思う。
それと筆記具は中性のインクのものがいいはずだが、そんなものがあるのかないのか。
知らないことがまだまだある。

ベトナムノホトケサマイルカ?

2011年08月23日 | Life
昨夜見た福長さんの新作「金魚姫」の撮影場所のロケハンに行く。
手ぶらでは探しにくいので、ベトナムで買ってきた仏様を連れて長居植物園へ。
機材はニコンD300にライカRレンズ3本。
商品撮影はこの組み合せが一番機動力があって仕上がりが安定している。
どんな場所でも狙ったもの以上のイメージが得られる最強の組み合せだ。



この仏像は竹の根の部分を使って彫刻されている。
サパの町を歩いているときに見つけたものだ。
何体か同じようなものがあった中で、この像だけが舌を出していたのが気に入って買ってきた。
作者のあそび心が感じられる。



もともと竹だから植物と親和性がよい。
草むらに這いつくばってコイツを撮っていると、ハスを撮りにきているカメラマンが「?」って感じで通りすぎる。
こっちは趣味じゃなくて、一応仕事だからね。
ぱっと見てもわからないけど、半逆光だからレフ板で影をおこしたりしてます。
一人でやる場合はミラーアップして2秒後にシャッターの切れる「露出レディーモード」が便利。



枯れ木の倒れている薮のなかで撮影してると、蚊の大群に襲われる。
体じゅうに恐ろしいほどの蚊が群がってきて、がまんしてたけど数分で退散。
その場所を離れてもしばらくは体から離れないので怖かった。
ピントが悪いのは蚊のせいだ。

結局、金魚姫のイメージに合う場所は見つからず。
やっぱり実物を持ってこないとむずかしいのかも知れない。
撮影はぶっつけ本番になる可能性が高い。

0.5ミリの誤差をどうするか

2011年08月22日 | Photography
リストアップしていた人たちにDMを送ったり直接手渡す作業はきのうで完了した。
インドでお世話になったクミコハウスにもエアメールで送ったが、定型郵便だとインドまで90円。意外に安い。
それからマットのうらに切り抜く窓の下書きを済ませる。
下書きのときにいつも気になるのは、机上の計算とじっさいの寸法が正確に合わないことだ。
細心の注意をはらってサイズを測っているのに、0.5ミリくらいのずれが生じる。
すべて0.5ミリだけずれるならいいけど、ジャストにくるものがあれば、0.3ミリくらいずれるのもあって、バラバラなのだ。
この誤差はそもそもマット自体の寸法がそれほど正確でないところから来ているようで、いくら丁寧に測ってもどうしようもない。
その気になればマット1枚1枚のセンター出しをして、そこを基準に測れば窓の大きさは一定になるのだけど、そこまで厳密にやるだけの時間がない。



下書きができたら、いよいよカッティングの作業に入る。
ローガンのマットカッターは二度切りは御法度で、はじめからさいごまで一定のスピードで、途中で止まることなく一気にカットしないと切り口が汚くなる。
マットの切り方が汚いと写真の見栄えが悪くなって額装する意味がない。
「この人はこんな汚いマットで気にならないの?」と写真の内容よりもものづくりの感性を疑ってしまう。
手前から向こうへ押しながら切るタイプと、向こうからこちらへ引きながら切るタイプがあるが、わたしはさいごの数ミリのコントロールがしやすい後者が好みだ。

じっさいに切ってみると力の加減がなかなかむずかしい。
勢いよく切っていると下書きの線を越えてオーバーランすることもある。
自信のない人が大量に切るときは額屋さんに頼む方が安全だが、けっこうな値段をとられるのも覚悟しなければならない。
去年、グループ展で使うマットを授業で生徒さんに切らせたら、窓の寸法まちがいや二度切り、オーバーランなど初歩的な失敗をしてずいぶんムダにしてしまった。
今年はその授業を9月のはじめにやるつもりだが、もう本番用のマットは使うまい。
学校で練習用を用意してもらっている。

一日かけて28枚すべてのマットを切り抜く。
夜、福長さん宅へ今週撮影する予定の作品を見に行く。
あいかわらず不気味でキュートだ。

夏バテに効くカレーがゆ

2011年08月20日 | Life
伸び放題であった髪の毛を2ヶ月ぶりに切りに行く。
サイドを短めに、トップとうしろは動かせるように少し長めして、毛先をそろえる程度に切ってもらう。
首筋は短くしたので見た目はとてもすっきりした。いい感じだ。
シャンプーのとき、「じつは個展をするんです」という話をしたら、スタッフの人が興味を示したので、会計のときにDMを数枚渡す。
それを見ながらインドの話を少ししていると、「えーっ、このギャラリー、月曜日休みなんですか?!」というので、しまったと思った。
ブルームギャラリーの休廊日と美容室のお休みとが完全にカブっている。
美容室によっては第3火曜日とかも休みのところがあるけど、ここは月曜日だけらしい。
「お客さまで写真やインドに興味のある方がいれば…」とことばを濁して帰る。
ああ、残念。

昼食にミニトマトのカレー粥を手早くつくる。
これなら食欲がなくても食べられる。

[かんたんレシピ]
(1)ニンニクと玉ねぎとニンジンのみじん切りをオリーブオイルでゆっくり炒める(3分)
(2)ミニトマト数個を1/4の大きさに切り、いっしょに炒める(2分)
(3)白ワイン50ccほど加えてアルコールをとばす(1分)
(4)水2カップ、ごはん1杯を入れて、鶏ガラスープの素小さじ1、カレー粉小さじ1/2で味付けする
(5)ふたをして弱火で煮込む(15分)
(6)塩・こしょうで味をととのえる

ワインの替わりにお酒、カレー粉の替わりに淡口しょうゆを使えば和風になる。
夏バテ、病みあがりの人はおためしあれ。

個展をするということ

2011年08月19日 | Photography


今週は妻の実家の帰省からはじまり、大学時代の友達、高校時代の友達、以前勤めていた会社の人、その他お世話になった方々にお会いし、それぞれ近況報告をして個展のDMを手渡した。
また居場所がよくわからない人たちにはメールを送って住所を聞き、DMを書いて発送した。
ずいぶん時間と労力をかけていると思うが、そんなことをしているうちに気がついたことがある。

個展をするということは単にギャラリーで作品を展示するということだけでなく、その個展開催に至るまでに世話になったり迷惑をかけた人たちに、まずはごあいさつして謝意をあらわすということ。
「なんとかここまでたどり着きました、ありがとうございます」という気持ちをこめて、DMを送ったり手渡すのだとわかった。
きょうお会いした人のなかで、以前の職場でたいへん世話になったのに、もう10年以上も顔をあわしていなかった人がいる。
個展をしなければ、きっとこの先もお会いすることにはならなかったと思う。
そう考えると、個展のおかげで過去の人間関係をもう一度整理して、いまある自分の姿を冷静に見つめる作業ができているともいえる。
あるいは、すでに閉じていた心を過去に向けてもう一度開く作業ともいえそうだ。

こんなことを考えながら、DM配りはあさってまでつづく。
ようやく注文していたマットが届いたので、来週からはいよいよマットのカット作業に入る。