Happyday of LUCKY

日々の気付きと感謝を忘れないように綴るページ

Nikon1でしか撮れないもの

2012年04月19日 | Camera


きょう、ニコンD3200が発表された。
エントリーモデルにD4やD800と同じ画像処理エンジン「EXPEED 3」と新開発のCMOSセンサーを搭載してくるなんて、ニコンらしくていいと思う。
どこまでも真面目で頑固一徹なメーカーだ。
この流れでいくとD7000の後継機が今夏にも出てきそうである。さしずめD8000ってところか。いいぞ。

さて、ニコン1 V1を買って1ヶ月がたったが、このカメラは本気で写真を撮る道具としてホントにいいと思う。
この間、背面のモニタはいっさい使わず、ファインダーのみで撮影しているが、やはりカメラはファインダーなのだとあらためて感じている。
あの暗い覗き穴から見える風景がわたしの脳を刺激しイメージを喚起する。
ファインダーを覗くことによって絵づくりの集中度が増すといってもいい。

あんなに小さなカメラなのに中判カメラ以上のポテンシャルを秘めているわけだから、片手で撮るような雑なことをしてはいけない。
両手でしっかり持ってファインダーを覗く。これで三点で支持していることになるから、より安定する。
そうやって1枚1枚大切に撮っていく。
これってフィルム時代の撮り方だ。デジカメになって1枚が軽くなったのはそういうことなのか。
ならばニコン1は本来の写真表現に回帰するためのはじめてのミラーレス機かもしれない。

桃の木の下で

2012年04月17日 | Life


午前中、大阪城公園へ走りにいく。
大阪城の天守は二重の堀で囲まれており、現在その外堀の周りはおよそ3.5キロ、内堀の周りは1.5キロほどのウォーキングコースになっている。
とにかく広いし信号もないので、ジョギングをたのしむ人も多い。
外堀から内堀につながる石橋は4ヶ所あり、どの橋をわたってどこから出ていくかによって、さまざまなジョギングコースをつくることができる。
たとえば京橋口から入って時計回りに走ると、ちょうど梅林の横にきつい登り坂があり、強い負荷をかける練習ができるし、森ノ宮の噴水から走ると野外音楽堂の横には50段以上ある急勾配の階段もある。
それに外堀と内堀の組みあわせでいろいろな距離のコースになるので、目的に合わせてメニューをつくりやすい。

きのう、きつい練習をしたので、きょうは外堀の周回コースをゆっくりと11キロほど走る。
それにしても大阪城は外国の観光客が多いね。
いまちょうど桃園が満開である。



午後からGさんのポートレイトを撮りにいく。
3年ほどまえに在日コリアン家族のポートレイトを自分の作品として撮っていたが、彼女はそのときに撮った方のお知り合いだ。
いろいろ蒔いた種が大賀ハスのように花を咲かせたりするものだ。
還暦のお祝いにと頼まれた写真なのだが、彼女はとても還暦には見えないほど若々しい。
三面の台紙アルバムと額装したものをつくる予定。

たのしいカメラ選び

2012年04月15日 | Camera
先日、知人のFさんから「ホワイトバランスの調節できる」「接写の利く」カメラがほしいとメールが来た。
まあ、大抵のカメラは上の二つの機能を備えているものだが、彼女のカメラはホワイトバランスがオートのみらしい。
今までそのオートホワイトバランスで写していたので、ちょっとした加減で色味が変わってしまうことに疑問を抱いていた。
わたしがホワイトバランスを「太陽光」や「電球」に設定すれば、勝手に色味が変わることを防げるし、意図的に色味を調節できるとアドバイスすると、新しいカメラがほしいとメールしてきたしだい。
自分が表現したいことが見えてくると、それに応じたお道具が必要になってくるのは、どの世界でも共通するようだ。



ということで、きょうは午後からFさんとカメラを見にいく。
せっかくなので富士フィルムフォトサロンと大阪ニコンサロンで開催中の写真展も見る。
ニコンサロンでやっていた宍戸清孝写真展「Home」は東日本大震災の被災地を丹念に撮ったもので、その地に足の着いた取材と撮影に深い感銘を受けた。作者の宍戸さんは仙台市出身のカメラマン。

そのあとヨドバシカメラのカメラ売場へ行ったら、「女子カメラ」なんていうコーナーができていて流行りのミラーレス一眼などが所狭しとディスプレーされている。
Fさんはさっそく手に取って手近なものを試写しているが、意外にもミラーレス機は接写の利かないものが多いことがわかる。
ミラーレス機はレンズ交換できるのが利点の一つだから、マクロレンズがラインアップされているメーカーもあって、ふつうの標準ズームだとあまり寄れないというわけだ。
接写機能だけならコンパクト機の方が圧倒的に寄れるものが多い。
そんな中でニコン1 J1に付いている10-30ミリズームレンズはズーム全域で20センチまで寄れるので、望遠側だとけっこう大きく写せることが彼女の気に入ったようだ。

いろいろ見たなかでニコン1 J1、ニコンCOOLPIX P310、パナソニックLUMIX GX1、リコーCX6が候補としてあがった。
今後、彼女の表現したい気持ちがどんどん高まることに応えられるのは、レンズ交換のできるJ1かGX1だと思うが、さてどのカメラが選ばれるであろうか。
「買っちゃいました!」というメールをたのしみに待つ。

淡々とした日常と白紗幕のこと

2012年04月14日 | Life
しばらく更新がストップしているので、またインドにでも行ってるのかとお思いの方もいるだろうが、そんなことはまったくなくて、ただ毎日仕事をしていただけなのである。
この時期にこんなに忙しくなるのはめずらしい。(ありがたいことです)
ただ記事を書く暇もないほど忙しかったわけではなく、ルーティンな仕事中心の日常だと取り立てて書くことがなかったということだ。

あくせく(というほどでもないが)働いているあいだに、桜のピークは過ぎてしまい、そこここで葉桜も見かけるようになった。
満開の桜も美しいけど、さいごの散りぎわというのもなかなか味わい深いものである。
なんといっても、風にあおられて花びらがはらはらと散る様はとりわけ美しい。



今週のはじめに永島庸さんの作品を撮った。
いつもは個展を開催しているギャラリー内で撮ることが多いのだけど、今回は永島さんの工房に行き、その周辺でロケ撮影となった。
彼女のつくる作品がどんな環境で生まれてくるのかを写真のなかに盛り込むことを考えながら撮影する。
これらの作品を引っさげて、6月にイタリアのフィレンツェとカッラーラで個展をするという。

ちなみに上の写真は自然光だけで撮ったように見えるが、じつは大型ストロボを2台使っている。
そして柔らかい光をつくるために大きな白い布も使っている。
その布はレンタルスタジオなどでは白紗幕とよばれるものであるが、わたしは知り合いに頼んで180×400センチのものをつくってもらった。
ポールを通せるように布の端にループを付けた特注品である。
ファッションを撮るカメラマンは紗幕をよく使うけど、物撮りやポートレイトでこれを使う人は少ないと思う。

朝一番に撮影データおよびプリントを宅急便で送る。
やっと一段落したので、ヨドバシカメラへ新しい機材や来週の撮影で必要な道具、それからプリンタインクを買いにいく。
それにしてもサンスター用のアンブレラってどうしてあんなに高いのか。同じ大きさのプロペットやコメットの1.5倍くらいする。
でも安いものだと扱いが雑になって、かえって早く傷むことが多いので、ちょっと無理をしてでも高いものを買っておいた方が結局長持ちするから得だと考えている。
これは写真機材にかぎらず、日用雑貨や衣料にも同じことがいえると思う。



夕食は息子の分だけつくって、妻と近所の居酒屋へ呑みにいく。
わたしたちは常連客なので、「マスター、いつもの」というとすぐ四種盛りのおつまみが出てくる。
それをアテにして、キープしてある黒霧島をちびちびと呑む。

作品にいのちを与えるアワガミ

2012年04月01日 | Photography
きょうから4月。2012年も1/4が終わった。早い。油断してると1年なんて、ホントあっという間に終わってしまう。
今月は写真学校を辞めた替わりに、新しい仕事を2件受注した。それといつもの福長千紗さんから作品の撮影依頼。
春先からいい調子だ。

今回の福長さんの作品は全部で10作。個数でいうと18体もある。
1日では撮りきれないので、先週二日かけて撮影する。
きのう一日がかりで撮った「瑞相」は白い龍の体長がなんと2メートル50センチもある大作だ。
2メートル幅のバック紙では収まりきれないので、ポージングにかなり苦労した。



彼女の作品は球体関節人形というつくり方なので、首や腕はもちろん、胴体もヘビのようにぐにゃぐにゃと自由に動くようにできている。
それはいいけど、けっこう重いので自分で立つ?ことができない。
なので作品の上にポールを渡し、首や胴体やヒゲを釣り糸で吊っている。この作業が3人がかりで、本当にたいへんだった。
龍の迫力が出るようにいろんなアングルから撮ったけど、なかなかうまく決まらず、上のようなポーズに落ちつく。

朝から濃度の調整や釣り糸消しをやって、納品用のデータとプリントをつくる。
プリントは絹目調のペーパーを使うことが多いが、この作品は和風な感じがするのでアワガミ「プレミオ雲流」に焼いてみる。
日本画のような感じになって、とてもいい感じだ。
アワガミはインクジェット用の和紙をつくっているメーカー。紙の種類が豊富で、繊維の表情や色がそれぞれちがうから、作品の個性に合わせて選ぶことができる。
10種類のおためしセットがあるので、そこから気に入った紙を選んでみるのもいい。ちょっと高いけど。