さて、本シリーズ、最後に、公文書館についてです。
3. 国立公文書館
こちらは、何か特別に閲覧したものがあるわけではなく、
閲覧室で閲覧はできるものの、国立公文書館デジタルアーカイブをご利用ください、のようなインストラクションもあったのですが
東京国立美術館の本館と工芸館に挟まれたところにあるし、
美術館に行こうと思った日が、国立公文書館見学(ツアー)の日程に重なっていたのと(結局、備前焼に時間をかけてしまったので、見学ツアーには間に合いませんでしたが)
という企画展が面白そうだったので、最後に立ち寄りました。
意外と言っては失礼ですが、これも見ごたえありました。
小規模の展示ですが、
古文書の中で”温泉”が語られ、描かれていて、当時の、日本の温泉文化を知ることができます。
古くは、聖徳太子が道後温泉へ行ったと、釈日本紀に書かれ、
甲陽軍鑑のような歴史書にも、武田信玄が、村上義清に敗れた上田原の戦いで負った傷を癒しに、甲州嶋の湯に行ったとの記述があり、
秀吉の祐筆、大田南畝の一話一言(日記のようなもの)には、有馬温泉への湯治に行った模様が記録され、
江戸時代に成立した歴史経済資料、地誌によれば、家康、家光が、熱海へ湯治に行ったことが書かれてあり(戦国時代までは、京、大阪に詰めているから有馬温泉ですが、江戸時代になれば、江戸から近い熱海温泉なんですね)
大名の湯治願いの申請書や、明治期になって、岩倉具視も持病の頭痛の悪化を癒しに、政府に湯治願いを提出したりしていて、
日本人にとっての温泉、温泉文化、歴史の長さを感じることができました。
長くなりましたが、最後に、一般展示のところで、
平成も残り僅かですが、小渕さんが掲げた「平成の書」が展示されていました。
確かに、これも”公文書”ですね。
ではでは。