遅くなりましたが、3月11日の想い

東日本大震災から五年がたちました。今でもたくさんの人たちが悲しみを抱えながら、不便を感じて生活していることを思うと、決して風化させてはいけないのだと改めて思います。

あの頃の自分の気持ちも思い返すと、私自身胸がキュっと苦しくなります。

ムスメは2月10日生まれですが、心臓に疾患があり長いこと保育器に入っていました。面会に行っても自由に抱く事は出来ず、いろんな管を外さないように気をつけながら、そぉーっと保育器から出してもらい抱かせてもらっていました。障害があるとこを告知され、可愛いと思う反面、

「こんなにまでして生かす必要があるのだろうか？」

と思う瞬間もたくさんありました。

産後、私は一週間ほどで退院しましたが、ムスメはまだまだ退院出来ず冷凍保存した母乳を届ける毎日でした。
しばらくして、ようやく保育器から出され、管も取れて自由に抱けるようになっていたので、面会に行っては一日中抱いていました。そして、

「明日退院しましょうか。」

と言われたのが、3月11日でした。
ようやく、家に帰れるー！と喜びの中ムスメを抱いていたら、

「あれ？地震？ん？結構大きいな。ん！凄い大きい！」

という感じで地震が起きました。ムスメを抱きながらしゃがみ込み、ぐらぐら揺れる保育器を抑えながら揺れが収まるのを待ちました。

そして自宅より病院の方が安全なんじゃないだろうかと思いながらも、翌日退院。

テレビでは嘘みたいな悲惨な映像がとめどなく流れていました。
それからムスメの為に粉ミルクや水を届けてくれる人がいたりするうちに、どんな子であっても、生かされた命は大事にしなくてはいけないし、感謝しなくてはいけないのだとひしひしと思うようになりました。

3月11日になると毎年あの頃の気持ちが蘇ります。そして、こうして親子で元気にいられることに心から感謝です。

そして、まだまだ苦しまれているたくさんの方々が少しでも穏やかな気持ちで毎日を送ることが出来るように願っています。


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