只今上映中の「梅切らぬバカ」を観てきました。
まず、このタイトルいいですよね。
「桜切るバカ、梅切らぬバカ」
ということわざは、桜は切るとそこから衰弱してしまい、梅は逆に余計な枝を切らないといい実がつかなくなるということで、樹木の剪定は特性に応じて対応することが必要だと言う意味で、人間においても相手の特徴をよくみながら向き合っていくことが必要だという意味が込められているそうです。
映画では枝が伸び放題の梅の木が植えられている一軒家に住んでいる自閉症の息子(50歳)とその母親の親子の話です。
我が身に置き換えて観てしまうので、身につまされる想いで観てしまいました。ずっと二人で住んでいたけれど母親も歳をとり息子をグループホームに入れることにするのですが、これも確実に我が身に降りかかる問題なので、切ないやら、寂しいやら、母親への感情移入が止まらなかったです。
そして理解がない近所住民の存在が悲しすぎました。
一人一人ちゃんと関われば悪い人なんていないし、怖くもないのに、関わろうともせず、拒絶して怖がる人たちにやるせない気持ちになりました。でも、このような現実もあるんだろうな。
悲しすぎて、涙が止まりませんでした。
そして、お隣さんとの関わりが暖かくてほっこり。子供は心のバリアフリーが出来てていいなぁ。
一番印象的なのは、母親が息子を抱きしめながら、
「ありがとう。」
と言うシーン。
ムスメに対しても常に思います。私が今こうして楽しく過ごせているのもムスメのおかげです。
現実を突きつけられて切なくなったり、ほっこりしたり、クスっと笑えたり。
いい映画でした。