また残業を押し付けられてしまった。
OL・玲奈は今日も寂しくコンビニに立ち寄り帰路につくと、
路地裏で耀く看板に気づく。そこはレンガ調の小さな宝石店だった。
扉を開けた玲奈を迎えてくれたのは、
ぬいぐるみのようにふわふわなユキヒョウだ。
温かな料理を振舞われ、玲奈は思わず悩みを打ち明けると、
ユキヒョウは玲奈にピッタリの宝石を見せてくれた。
「貴方への預かり物が届くから、またおいで」という言葉に、
玲奈が後日再び店を訪れると――?
奇跡の出逢いが、最終章でひとつに繋がる――涙を紡ぐ物語。
ユキヒョウとペンギンのじいやが営んでいる宝石店。
悩みがある人が辿り着けるお店のようで、
『コンビニたそがれ堂』を思い出した。
けどここは宝石店なので宝石が出てきて導いてくれる。
短編集のようでいて実は繋がっていたことに驚きもあるし切なくもあった。
とにかくユキヒョウが可愛くて癒された。
人気洋菓子店「月と私」の腕利きパティシエながら
自分に自信がない三田村糖花を支える語部九十九は、
お菓子にまつわる魅力的なエッセンスを物語として
お客様に届ける「ストーリーテラー」だ。
トラブル続きのクリスマスを乗り越え絆の深まった「月と私」の面々は、
バレンタインシーズンに突入。
「恋の叶うチョコレート」を求めて大賑わいの店を、
語部の元カノを名乗る女性が訪ねてきて――。
心温まる人気シリーズ第3弾!
シリーズ第3弾。
語部さんの元カノらしき人が現れ、
糖花との微妙な関係がまた拗れるんじゃないかと
ハラハラしながら読んでた。
けどラストの2人の様子だと・・・そういうことでいいんだよね?
麦と爽馬もいい感じのようだし良かったよ。
毎回出てくるお菓子がどれも美味しそうで食べたくなる。
中でも今回はチョコミントケーキだな。
表紙のイラストも可愛いのがこの本の魅力のひとつ。
鎌倉にある「カフェどんぐり」は、
ツリーハウスと広々としたガーデンテラスがある素敵なお店。
店主のあさひが作る朝ごはんは、お客様にぴったりの一皿だ。
学校に行きたくない気分の女子高生には具だくさんの台湾おにぎり、
ブラック企業で疲弊したサラリーマンには滋養たっぷりのスープ、
夜もバイトをして夢を追う俳優の卵には甘いミルクレープ――。
余裕のない心と身体に染みわたる、とびきりの朝ごはんを召し上がれ。
優しくて心温まる連作短編集。
あぁ・・・美味しそうだな・・・
予算内でおまかせ朝ごはんを作ってもらえるカフェいいな~。
憂鬱な気分の女子高生や社畜サラリーマン、夜勤明けの役者の卵などなど、
朝ごはんを食べることで気持ちや生活が変化していく。
やっぱり食べることは大事なことだなとつくづく思う。
塩昆布とチーズのトーストが未知だけどやってみたい。
シマリスのどんぐりが可愛かったな。
さびれた商店街の一角にある総菜屋「ふじの」の店主・恵麻は、
亡き祖母の味を守るため、赤字続きでも細々と営業を続けていた。
ある日、店の前で倒れているもふもふな生き物を発見する。
その生き物は、自分はこの町の神様だと言う。
たぬきの神様・きぬ様は、
町の住人からのお供え物もなく毎日お腹が空いていた。
やたら食い意地の張った神様を介抱すると、
きぬ様は「お礼に店を繁盛させてやる」と言い、
繁盛の“匂い”を探り始める――。
がんばる女子と、幸せを呼ぶもふもふ神様ののどかで美味しいストーリー。
ぽんぽこ神様のきぬ様が食いしん坊で可愛かった。
恵麻の頑張りが徐々に周りに影響していき、
商店街が少しずつ賑やかになっていくのが良かった。
けどこうお店が忙しくなってしまうと、
お店を回すの大変になっていきそうだよね。
きぬ様のお手伝いだけじゃ心もとない気もする。
その後が読んでみたいので続編をお願いしたいです。
大学生の凛弥は、ある日吉祥寺のハモニカ横丁で
「ベーカリー・ソルシエール」というパン屋を見つける。
ほんのり甘苦いミルクティーブリオッシュや、
カリカリのカレーパンの魅力的な香りに誘われ思わず中に入ると、
透明感のある綺麗な店主・加賀見が接客をしていた。
加賀見はお客さんの悩みを何でも解決してしまう、
巷で噂の「パン屋の魔女」だった。
そんな魔女との出会いから、
二人の周りで起こる日常の謎を一緒に追うことになる――。
「ベーカリー・ソルシエール」で巻き起こる、
吉祥寺の謎とあたたかい人との繋がりの物語。
日常の謎解きでほのぼのとした雰囲気が良かった。
けど最後の話が急にサスペンスのようになってビックリ。
しかも店主さんにも謎があったとは。
面白かったけど凛弥のキャラがちょっと苦手だったので、
読んでてイラっとする時も・・・
登場するパンが美味しそうで読んでいてお腹が空いた。
無性にパンが食べたい。
杜の中にひっそりと建つ一軒家レストラン「あなたに会える、ごはん屋」。
メディアなどにひっぱりだこで人気シェフだった天国繁は
三年前に突然店を閉め姿を消していた。
そんな天国がオープンしたのがこの店だった。
一日一名限定、大切な人との思い出の料理を提供します――。
訪れた客は二度と会えなくなった人と不思議な時間を過ごすことに。
和解できぬまま父を亡くした娘、突如娘を失ったシングルマザー、
忘れられない客との思い出を抱える元ホスト、
同僚が過労死してしまった営業マン。
そして天国の使命と隠された過去も明らかに……。
亡くなった人との思い出の料理を提供するごはん屋さん。
突然亡くなり後悔が残ることは誰しもあることだろうな。
亡くなってから気づくこともあり後悔が残ったまま引きずるのも辛い。
料理を通じて話せることで
前に進むことができる人もいれば、そうではない人も。
後半は結構ヘビーな話が多かったのでしんどかった。
そしてラストはシェフ自身の話で終わりかと思ったけど2代目が誕生したので、
これからもお店が続いていくのが良かった。
バイトに明け暮れ、これからの人生に漠然と不安を抱く美大生の伊織は、
ある日特別な条件を満たす客人のみを迎える
「真夜中の喫茶店」の噂を耳にする。
まるで興味のない伊織だが、
不思議な巡り合わせでその喫茶店を訪れることに。
迎えてくれたのは、人形のように美しく聡明な店主・透子だった。
紅茶専門店だというその店で透子が淹れた一杯と、
その紅茶にまつわる話を聞いた伊織は次第に心が解きほぐされ――。
深夜23時。今宵も弱った心を癒す喫茶店の扉が開く。
喫茶店という言葉と表紙のキレイさに釣られ買ってしまった。
ただの紅茶専門店ではなく心に癒しを与えてくれる場所だった。
透子さんの過去にも触れる話があり、
透子さん自身もこのお店に救われていたんだなと思った。
けど正直、伊織がいなくても話としては成立する気がする。
伊織のキャラも好きになれなかった。
バイトなのにこんな特殊なお店を
勝手に呼び込みみたいなことするのはどうなんだろうと。
なんか読みながらモヤモヤした。
始発出勤・深夜残業の激務をこなす小鳥遊静(たかなし・しず)は、
美味しいごはんを食べることが大好き。
ただし生来の少食のせいで食事を残してしまうことにコンプレックスがあり、
外食や人前での食事が苦手。
ある日、隣室に住む大学院生・一之瀬開を助けたことから、
お礼としてごはんに招かれる。
恐る恐るお呼ばれに応じた静を出迎えてくれたのは、
水引模様や七宝つなぎの華やかな豆皿と、
厚焼き玉子やよだれ鶏などいろとりどりの料理だった。
「好きなものを、好きなだけ食べてください」と言ってくれる開に、
静はトラウマ克服のためのごはん会をお願いして……。
限界少食OL×大食い系お料理大学院生の、美味しいごはんと癒しの物語。
小食のために外食や会食が苦手な人はいる。
静は開と知り合えたことで徐々に食事を楽しむことができるように。
きっかけも大事だけど出会う人たち、そして周りの人たちの理解も大事よね。
静の周りはいい人たちがいい人たちで良かった。
にしてもご飯美味しそうだった。
トマトファルシ食べたいな。
因みにあたしも小食だけど友達に多く食べてもらったり、
注文する時はご飯や麺少な目で注文したりする。
まぁ、それでも食べきれない時もあるんですけどね・・・
その時は申し訳ない気持ちになりますが、しょうがないと割り切ります。
売れないシンガーソングライターの紬は
唯一の仕事もなくなり、途方にくれていた。
そんなとき偶然訪れたのは、神社の裏にある「しっぽ食堂」だった――。
「しっぽ食堂」はぶっきらぼうな店主・中堂陸が営む、
土鍋でつくるあたたかな朝ごはんのお店。
夫が病気になってしまった妊婦、落ち込んでいる保育園の園長先生、
片思いしている男子高校生……
悩めるお客を中堂のつくる美味しい料理と
かわいい看板猫のしっぽが癒していく。
紬が『しっぽ食堂』に導かれたのは猫のしっぽのお陰だね。
店主の陸と出会えたことで少しは救われたかな。
注文してないのに料理出てくるのはちょっとビックリするけど(笑)
土鍋料理が美味しそうだった。
土鍋で意外となんでも作れるんだな~。
お店に来た人たちが紬同様、
心が救われたり元気や勇気をもらえたりしてるのが良かった。
やっぱりご飯を食べるって大事なんだなと思った。
これは続き出るのかな?出たら読みたい。
流行に追われて自分を見失った美容師、訳あって本をお金に換えたい就活生、
人を知るために本を読み込むバーテンダー、
作品を読まれることを恐れるアマチュア作家、
同居する孫と娘の不仲に心を悩ませる老婦人……。
新宿の片隅にある看板猫のいるシェア型書店『フレール』を舞台に
巻き起こる“棚主”たちの物語。
本との出会い、そしてそこから始まる人の縁が、
抱えていた悩みや苦労を知らず知らずのうちに浄化していく――。
シェア型書店の棚主だなんて面白そう。
色々な人の本棚を見れるようでワクワクしますね。
おまけにここ『フレール』では看板猫までいる。
本と猫、どちらも好きな人にとっては癒しの空間でしかない。
棚主さんたちやお客さんが少しずつ関係を結んでいくのも、
そのことで自分を顧みたり、
行動するきっかけになったりするのも良かった。
自分が棚主になったらと考えるのも楽しかったですね。
やっぱり本は本屋さんで出合いたい。