3月某日 葉山

2010年03月17日 | 風の旅人日乗
【メルジェス32ブロスでの、楽しかったセーリング。photo/KAZI Miyazaki】

某日。

葉山に住む、セーリング関係者たちに集まってもらって、話をした。
メンバーはぼくよりもかなり若いセーラーばかりだが、
ニッポンのセーリングの黎明期のこと、日本のアメリカズカップチャレンジの始まりから終わりまでを知っている日本のセーリング界の長老にも来ていただいた。

話したことは、大袈裟にいえば、日本のセーリングの未来のこと。

みんながそれぞれ、
セーリングそのものに対して、と、日本のセーリングについて、
とても熱い思いを持っていることに改めて気付かされた。

そして、それぞれが非常に深く考えて、
セーリングに向き合っていることを、
再認識した。

中でも、
セーリングを普及させるとはどういうことなのか、
についてのある意見が、ぼくの心を捉えた。

ぼくが考えていた普及活動を、この4年間一生懸命やり続けたあげく、
今、その方向性が正しかったのか、とても悩んでいる。

そこらに歩いている人をつかまえて、
10分かそこらセーリングを楽しんでもらったからといって、
それが2年間の努力で1000人に達したからといって、
それは本当に、日本にセーリングが根付くことにつながっていくのか?
何かやり方を根本的なところで間違っていないか?
一度立ち止まって、ここのところをじっくり考えなければいかん、
という思いにぶち当たっているからだ。

同時にまた、
こういう、みんなのパッションが空回りしないように、
自分として果たすことができる役割はなんなのか、
じっくり考えなければいかん、とも思った。

そして正しいと思う方向を見つけたら、
それを行動に移さなければいかん。

いかん、いかん、と考えた一日だった。