日の出とともに起き出して、
朝のウォーク&ランに出発。
[オークランドで泊っている部屋から見える日の出。贅沢な景色です]
朝凪の水面に、朝日が反射する。
うーん、
自分の眼に見えた色は、この写真のような色ではなくて、
大好きな絵本の一冊、ユリー・シュルビッツの『よあけ』の
中にある絵に描かれた色だったんだけどなあ。
だいぶ、違うなあ。
©福音館書店 ユリー・シュルビッツ作・画 瀬田貞二翻訳
昨日お昼、チームニュージーランドのコンパウンドに行って、
スキッパーのディーン・バーカーから、
彼らのアメリカズカップ挑戦艇の1号艇の詳細を見せてもらう。
photo©EmiratesTeamNewZealand
現在のチームニュージーランドのコンパウンドは、
2000年のアメリカズカップのときのアリンギのコンパウンドを
そのまま譲り受けたもので、
1階にあるセキュリティーゲートのドアをくぐると
受付は3階にあって、そこまで長い階段を上がらなければならない。
photo©EmiratesTeamNewZealand
そのことに気を遣ってか、
ディーンはわざわざ下のゲートの外で待っててくれた。
そこは通行人も多く、サインをねだられることもあるだろうに、
申し訳ない。
誠実なディーンの人となりが伝わってくる。
重要なミーティングとミーティングの間の、
貴重な昼食の時間を削って、
船体とウイングが収まる広大なシェッドをくまなく案内してくれながら
船体とウイングの非常な細部までを詳しく説明してくれる。
photo©EmiratesTeamNewZealand
チームニュージーランドの来年のアメリカズカップ挑戦の1号艇の細部や、
空高くそびえ立つウイングを制御する構造についてはね、
セーリングの専門誌にジャーナリストたちが詳しく書ていると思うし、
ワタクシが書きはじめると長くもなるので
ここではいちいち紹介しませんけれども、
私たちニッポン人セーリング関係者が勉強しなければならないことは、
累々と溜まりつつあり、それはすでに膨大な量に達しています。
知ったかぶりしてカッコつけている訳にはいかなくなっている、
ってことです。
photo©EmiratesTeamNewZealand
フライング・モスと違って、
AC72ではラダーのフォイルをセーリング中に動かすことは、
クラスルールで許されていない。
ダガーボードのフォイルも、ダガーボードに固定されている。
その縛りの中で、
両舷とも空中に浮かんでいる船体の前後トリムを
どのように制御しているか、分かりますか?
少し呆然となったまま、事務所に戻り、
遅い昼食をテイクアウトで買い、
それを持って、近くの運動公園に行って芝生に座り、
オークランドのスカイタワーを遠くに見つつ、
いろんなことをボーっと考えながら食べる。
だけどさ、ニッポンのセーリング界にだってさ、
希望はあるんだぜ!!
気仙沼沖の太平洋から昇る朝日。July 18, 2012